月うさぎ

コンサート・フォー・ジョージの月うさぎのレビュー・感想・評価

4.5
知ってる。観た事ある。と、思ったあなた!
これ、LIVEの「コンサート・フォー・ジョージ」とは別の映画です。見逃してはなりません!!
ジョージ・ハリスンやビートルズファンだけでなく、エリック・クラプトンのファンの方も必見です。
音声も良くて、ポールのハモリの声までちゃんと聴き分ける事ができますよ。

コンサート・フォー・ジョージ(Concert for George)は、クラプトンの声かけによって集まったミュージシャンによる追悼コンサートです。
一周忌を記念して、彼の命日である2002年11月29日、ロイヤル・アルバート・ホールで開催されました。

コンサートが真の愛に溢れている素晴らしさ。
これは唯一無二と言っていいLIVEです。
なんてったって相当なビッグバンド。
それも一流ミュージシャンが顔を揃えて。
今宵一夜限りの特別な瞬間。皆がそう思っている。だから最高のパフォーマンスをしようと、想いを込めてステージに立っている。
何万人集めたお祭りイベントなんかでもない
こんなライブは他にないでしょう?

Georgeと音楽的に親交のあった人々が、皆笑顔で彼の曲を演奏し歌い、彼をより近く理解して、死してなお人と人を結びつける事ができるフレンドリーなGeorgeという人の存在が、舞台の上にいないのが信じられない程。
最も感動的なのはクラプトンのジョージへの想いですね。
彼は「自分のために」このコンサートを企画した、と言います。Georgeが望んでいるからではない、自分の悲しみを表現したいから、この方法をとったのだと。
クラプトンの素顔、そして情の深さ。愛すべき男です。そしてGeorgeはsweetな男です。
エリックがジョージの事を天邪鬼とか魚座だからとか言うの、ちょっとおかしかった。
ジョージとエリックは思い浮かぶ限りで最高の親友だと思います。尊敬し合い、理解し合い、音楽で繋がって、愛し合っている。

人集めには苦労しなかったよ。ジョージと親しい人を誘っただけですんだ。それだけ交友が広いって事だと。サラッと言ってるけれど
エリック、あなたって最高だよ。

観ながら何度も泣いてました。
切ないけれど暖かい涙です。
誰も泣かせる演出なんかしてないんですよ。
みんな幸せな笑顔なんです。
その笑顔に泣ける。
リンゴの歌で泣いて、エリックの歌とギターでも泣いて
ビリー・プレストンの輝く笑顔にまた泣いて。
ビリーもトム・ペティももういないのか…
今、これ書きながら思い出してまた泣いてます。
このコンサート、本当に貴重です。よくぞやってくれました。

最初にこのコンサートを聴いた時、楽曲の力というものが強く伝わってきた事を覚えています。音楽的に優れた曲は誰がどのようにアレンジして演奏してもテイストはそのままに、さらに良い曲に変容さえするのだなと。

本作は昨年コンサート開催20周年記念として海外で上映された高音質リマスター版だそうです。
日本ではGeorge Harrisonの生誕80年を記念して上映されているようです。
映画の冒頭にオリビアさんと髭までそっくりになってるダーニのメッセージがあります。
LIVEの時や昔のエピソードを語るインタビューも挿入されています。
新しい感動がありました。

一つ残念なのは、字幕の少なさ
インタビューには字幕があるのですが、
曲のタイトルや人名は字幕で示して欲しかったかな。
みんながみんな全曲を知っていないと思いますし、ジョージのソロ曲は歌詞だってとてもいいので、訳を出してもらえたらもっと良かったのにと。

なので、観る方のためにセットリストを記載しておきます。

『コンサート・フォー・ジョージ』
1.   オープニング 「サーブ・シャーム」 
2. 「アイ・ウォント・トゥ・テル・ユー」by ジェフ・リン
3. 「恋をするなら」by エリック・クラプトン
4. 「タックスマン」by トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ
5. 「ハンドル・ウィズ・ケア」by トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ w/ジェフ・リン&ダニー・ハリスン
6. 「想い出のフォトグラフ」by リンゴ・スター
7. 「ハニー・ドント」by  リンゴ・スター
8. 「シット・オン・マイ・フェイス〜ランバージャック・ソング」by モンティ・パイソン with トム・ハンクス
9. 「ヒア・カムズ・ザ・サン」by ジョー・ブラウン
10. 「ホース・トゥ・ザ・ウォーター」by ジュールス・ホランド&サム・ブラウン
11. 「ビウェア・オブ・ダークネス」by  エリック・クラプトン
12. 「イズント・イット・ア・ピティ」by  エリック・クラプトン&ビリー・プレストン
13. 「フォー・ユー・ブルー」by  ポール・マッカートニー
14. 「サムシング」by  ポール・マッカートニー&エリック・クラプトン
15. 「アルバン」 指揮:アヌーシュカ・シャンカール
16. 「ジ・インナー・ライト」by ジェフ・リン&アヌーシュカ・シャンカール
17. 「マイ・スウィート・ロード」by ビリー・プレストン
18. 「オール・シングス・マスト・パス」by ポール・マッカートニー
19. 「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」 by  ポール・マッカートニー&エリック・クラプトン
20. 「夢で逢いましょう」by ジョー・ブラウン
以上 下記より
https://www.culture-ville.jp/cfgsetlist

あれ?やらないなーと思ったら、エンドロールで流れました。 
 ↓
Old Brown Shoe byゲイリー・ブルッカー

Give Me Love (Give Me Peace On Earth) by ジェフ・リン

最後まで席をお立ちになりませんように。
Georgeの天からのお言葉?があります。
本当に彼がこの映画にメッセージを送ってきたみたいなんですよ🎵
月うさぎ

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