Shoko

哀れなるものたちのShokoのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

〖哀れなるものたち〗(映画/イギリス/2023)



『不幸な若い女性ベラは自ら命を絶つが、風変わりな天才外科医ゴッドウィン・バクスターによって自らの胎児の脳を移植され、奇跡的に蘇生する。「世界を自分の目で見たい」という強い欲望にかられた彼女は、放蕩者の弁護士ダンカンに誘われて大陸横断の旅に出る。大人の体を持ちながら新生児の目線で世界を見つめるベラは時代の偏見から解放され、平等や自由を知り、驚くべき成長を遂げていく』

先行上映やりますのお知らせを見てノコノコと行った。ヨルゴスランティモスとエマストーンって女王陛下のお気に入りだね。
ヨルゴス映画なら聖なる鹿殺しとかロブスターのが好みだからどうかなあと思いながら観た。
予告のイメージ、衣装がつよつよ。


・公開は来週からか?
・楽しみにしてる人は読まない方がいいかも






私はこれめちゃくちゃ好き。
倫理観終わりまくってて、若い時に観てたら癖(へき)歪みそう。
あらすじにある自分の胎児の脳を移植、のところからまあまあやばいけど、博士の実験のために何もわからずに結婚させられそうになり、そこに現れた弁護士に誘われて駆け落ちしてセックス三昧旅行で、弁護士は最初俺のこと好きになるなよって言ってたのにいつのまにか弁護士のが本気になって、パリでベラがお金のために体売ったら大泣きしてどっか行ってベラはそのまま娼婦になり、マックスからの手紙で博士が死にそうって帰ってきてやれやれよかったねって今度こそマックスと結婚するかと思ったらベラの元の体の旦那が現れて、ベラもなんも知らんのにそっちに行きたいって言って出て行っちゃってマックスが本当に不憫。
でも元の旦那もやばくて自分のメイドとか執事いじめて銃で脅してベラのことも監禁しようとしたのをベラが銃で足撃ってマックスのところに連れて帰って一緒に手術してヤギにした…ハッピーエンド…
マイルドなムカデ人間みたいな感じの恐怖を感じてウワーって思いながら映画館から出てきた。それは主にヤギになった元旦那の部分かもしれん。
でも赤ちゃんだったベラが医者を目指せるぐらいまで成長したの、博士の実験大大大成功の大勝利じゃない?天才すぎる。自我の発達が目覚ましい。

映像の歪んだ感じとか外の世界の嘘みたいな色の空とかもずっと怖いし音楽が不穏すぎて耳疲れるぐらいすごいんだけど、もうそれも本当に好き。
なんかもっといろんなところに意味ありそう。
あと衣装がつよつよって思ってたけど、本当に強かった。肩が。
ずっと肩が大きい。あとスカートが大体透けてる。その独特なのもまたくせになる。
エンドロールで色々確認したかったのに全然読ませる気ない感じのエンドロールでなにも情報を得られなかった。

エマストーンってあのエマストーンだよね?顔はエマストーンなんだけどあまりにもすごすぎて完全にベラになりすぎててエマストーンってこと忘れる。
マークラファロのどうしようもないエロ弁護士もなんかよかったし、あともう一人の人造人間(で合ってる?)がどっかで見た、だれだっけ、って思ってたらマーガレットクアリーだった。ああーそうだ、見たことあるわ。

脳みそスライスしたり人体解剖したり色々出るのもあるしエッチなシーンも多いしそもそも人としてどうなの感すごいので観る人選びそうではあるなーと思った。ちょっとあれに似てるところもあるかも、こないだやってた映画、あの気持ち悪い、クローネンバーグの…名前出てこん…
全部のシーンがすごい。綺麗なのに気持ち悪くて怖い。
多分私は今年のベスト映画に入れるよ。

(13/劇場鑑賞4)
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