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SINGULAのShokoのレビュー・感想・評価

SINGULA(2023年製作の映画)
3.4
〖SINGULA〗(映画/日本/2023)



『「先生」と呼ばれる人間が作り出した、顔もスタイルも全く同じな15体のAI。情報学習能力を持つが感情はなく、その違いは各個体に埋め込まれたチップによる性格や記録されている情報のみ。そして規則を破ると、ただちにシャットダウンされてしまう。15体のAIたちは互いの素性を知らないまま、「人類を破壊するべきかどうか」という究極のディベートバトルを開始する』

ミュージカルとかでぼちぼちお見かけするspiさん主演の一人芝居的なやつで楽しみにしてたら名古屋に舞台挨拶来るっていうから行った。
時間76分と短め。一人芝居だからか。

とりあえず舞台挨拶が先でスイカ柄のシャツのサマーボーイみたいなspiさんがキラキラ〜って感じで入ってきて(ああいうのをオーラと言うんだろうね)髪の毛金髪めちゃ似合ってたしなんていうかシンプルにかっこよかった。
監督との掛け合いがかなり面白くて普通に楽しかったけど、映画の話が興味深かった。
ライトで影ができるから合成するために真ん中のライトだけにしたってのと、役の作り分けの話と、アキカウリスマキの映画が好きであのビジュアルになったとか、夜中に電話かかってきて後日青山のキャフェでspiに決まりねって話とか、何番が好きかとかあと忘れちゃったけど30分びっちり喋ってくれて写真も撮らせてくれた。あと唐突に佐藤流司ってワード出てきてドキーッ♡とした。
ここから映画の話。



・誰が犯人か言う

・犯人?



面白かったのは面白かったんだけど、最後まで何番が誰かっていうのを初見で把握するのが難しすぎた。私は薬物の裏取引がどうとかって人好きって思ったけど結局どれがそれだったか途中でわからなくなっちゃった。
役の作り分けはすごいんだけど、若干キャラかぶってる人とかいるからかも。
そう、とにかく15役を1人でやるってのがすごくて、膝の開き方とか顎の角度とかで変わるって話してたけど本当にそう。女っぽさも男っぽさも作れるんだ。
で、これ全編英語なんだけど英語のイントネーションとかもみんな違うし、とにかく顔の作り方が洋画!って思った。なんだろうね、純日本人と表情筋が違うのか?
いろんなキャラいるけど、ちゃんと歌ってくれる人もいてありがたかった。
なんかもうとにかくすごくてspiさん好きなら絶対映画館で100回観た方がいいっていう感じ。
ただ、話はさっきも言ったけどどれが誰か把握しようとしてるうちにガンガン進んでしまい、特にディベートの部分は「え、え?」って言ってるうちに結果発表になる。
芸術がいるかいらないかとかの話のあたりウーンって考えてたけどこっちのシンキングタイムは一切ない。
公式サイトに誰が何番って載ってたら確認してない私の怠慢だと思ったけど載ってないのでやっぱり不親切かも。もうちょい、画面の中でなんとかできんかったのかな。字幕出る位置変えるなら、フォントも変えるとかさ。いつもの映画フォントじゃなかったし。
公式サイトに載せなかったのはネタバレになるからか。1番が先生って。あの先生になる瞬間髪の毛バサバサーってやるとこめちゃ良かった。
そうね、結局何だったのかあんまわかんない終わり方なの、こないだもゲネプロ7で堤幸彦に裏切られたの思い出した。結末を委ねられる映画があまり得意ではないので、あーそう、と思って終わった。でも先生は別にAIじゃないから残りの人たちがちょうど半々に分かれたからみんな停止したってこと?てか舞台挨拶のときの堤幸彦がAIのどっかの大学の先生が自分にそっくりなAI作って何とかって話してたのネタバレでは…その話があったから冒頭から先生疑っちゃったじゃんね。
とにかくspiさんすごいってのをひたすら見る映画なので好きな人は絶対絶対映画館で100回ぐらい観た方が良さそう。歌ったりくるっと回ったりいろんなことするので。
あとspiさんが次々とspiさんにキスするとこがあり、興味深かったけどあそこは合成っていうのが隠せてなかったね。
てかこれ元々舞台だったらしいんだけど、普通にspiさんの一人芝居で舞台でやってほしー。朗読劇とかならなんとかいけるんじゃない?

(84/劇場鑑賞28)
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