uchi

グランツーリスモのuchiのレビュー・感想・評価

グランツーリスモ(2023年製作の映画)
4.0
 ゲーマーからレーサーに、PlayStation「グランツーリスモ」のトッププレイヤーであるヤンがレースで活躍していくストーリー。実話ベースです。
 映像がとにかく素晴らしくリアル。迫力あるレースシーンは必見です。
 テンポ良いストーリー展開が小気味よく
そっなくまとまっています。面白い!

 私は今はゲームを全くしてないんです。
「グランツーリスモ」を知ったのは所さんの
世田谷ベース。そのリアルな映像はTVからも伝わってきて、所さんの絶賛もあり一式購入を考えましたが、設置場所の問題で断念。
改めてプレイしてみたくなりました。

 本作、実話ベースなんですよね…。
正直、にわかに信じられない…。
 ゲームをシュミレーターと呼称する事で
納得しようとはしましたが…。
 劇中でも表現されていましたが、(プレイしたことがないので、体感的な挙動がどこまで再現されているかは分かりませんが…)
やはり、クラッシュの恐怖心や圧迫するGへの耐性、また、車の挙動をコントロールする
体力。また、車の耐久性から逆算したレース展開。気温、路面温度からタイヤが受ける影響を考慮できる知識など、ゲームでは体験できない要素が多い気するのは否めません。
 でも、一定の結果は出てるので、認めざるを得ませんね。

 何年も前になりますが、何回かサーキット走行したことがあります。
 市販車でも相当なGを体験する事ができます。何車種か乗り比べる機会に恵まれましたが、その一台が本作にも登場したスカイラインGT-Rの前のモデル。GTーRは世界に誇れる車に進化していますが、当時のR32もとっても良い車でした。
 ただ、サーキットの全開走行を繰り返すと
他に乗ったドイツ車と比べると耐久性が無さすぎました。油温が上がってしまい、パワーが出ない。ブレーキはフェードするなど。
 残念ながら私のレベルでは、どのくらい攻めるとその症状が出るのか分からない。
 ここら辺もゲームのみの知識ではどうか?

 エンジンマウントの位置による車の特性
前後バランス、空力、シャシ剛性、サスペンション設定、車の剛性、FF.FR.MR.四駆の挙動の差、排気量の大小、過給機の有無など
サーキットで速く車を走らせるのは難しい
メンタル強化も必須。

 オーバルコースで最高速を体感するのとは
全然違うと思うんです。
 バンクの恐怖感さえ克服できれば、アクセルベタ踏みしてるだけなので、その車の最高速は体験できます。ちなみに私が、体験した最高速はメーター読みで290km。

 当時、日産がよくこの企画を進めたと言う事に賞賛はあります。発想が凄い。また、スポンサーも良く付いた。企画としては、私的には無茶苦茶な企画だと思いますが、夢があるのは間違いないしチャレンジとしても面白い。2016に立ち消えたのは何故だろ。
一定の結果はフロックだったか?費用対効果が合わなかったか?

 ストーリー的には、「グランツーリスモ」に精通した結果が、そのまま安易にレースに生かされている感じが、どうしても気になってしまう…。
(その方がストレートで面白いとも言えるんですけど)もともと主人公はレーサー希望だったんですから、日産の企画で白羽の矢が立った後、「グランツーリスモ」でシュミレーションしながら、車やレースの勉強、過酷なトレーニングをこなし、結果を積み上げて行く感が欲しかったですかね。(若干描写はありましたが…)

実はすごく楽しめる作品だと思うんですけど、余計な知識が邪魔しました💦

ヤンも入賞したルマン24時間耐久レース。
当時、優勝を果たしたポルシェGT1が日本に
来た時に、ほんの数mですが動かした事があります。めちゃくちゃクラッチが重い…。
こんな車を交代しながらとはいえ、よく24時間走らせられる!という印象でした。
uchi

uchi