フィルマでも高評価な作品。時間にぽっと空きがでて、「落下の解剖学」観たかったったのですが時間合わす、気になってた本作を鑑賞しました。
高評価が多い一方で最低評価も見受けられるのにも納得…。カンヌ受けはしそうな作品でした。
全編にわたる雰囲気の良さは秀逸。
映像的にもかなり好みでした。
また、おそらく鑑賞された皆さんが思われるであろう、役所広司さんの演技が素晴らしい。特に表情のつくりには、グッと引き込まれるものがあります。
ラストも意味ありげに感じました。
多くを語られない作品なので、感じ方も分かれるかもしれません。
一つのルーティンを確立し、そこにささやかな喜びや楽しみを見つける。
毎日、同じように過ごしていても、対外的な影響や時間経過による変化は訪れる。
同じようで、ちょっと違う毎日。
木漏れ日の日々の変化を写真に収め楽しむ余裕。
主人公、平山は毎日その変化に気がつき、
幸せを見出している。
平山は仕事ぶりをみても、真面目で一生懸命。生真面目さもかなり感じる。
彼が自身のルーティンを確立しているのも
この性格によるものも大きいと思う。
垣間見られる変化に気がつき、そこに幸せを見出すのはとても素敵な事だと思います。
本作の評価に一石を投じてしまうかも知れませんが、「こんな風に生きたいか」と聞かれたら私はノーと答えます。
私はどちらかというと、毎日が刺激的でドラマチックに生きていきたいタイプです。
平山よりは多少なりとも広範な幸福がある時があると思います。
逆にイヤ事も不条理な事もめんどくさい事もたくさんあります。
でも、それらを克服し向上して行く先に、
また幸せを感じる時があると思います。
要所要所で立ち止まり軌跡を思い返す事で
平山の感じる幸せを見逃す事もありません。
語られない、平山のバックボーンにはかなり興味があります。彼が何故この生き方を選択したのか?
社会における全てのコミュニケーションを
最低にして、決めた清掃という仕事に従事、
一定のルーティンに乗っ取り、微細な変化に気づき楽しむ。
どうしても、小さくまとまりすぎる感じが否めません。
平山は几帳面な性格からも、一定の仕事には向いていて、評価もできる人材に思えます。時折垣間見られる人との接し方も、温かみを感じ不器用にも感じますが、敢えてそう振る舞っているようにも見えます。
人がどこにどんな風に幸せを感じるかは
もちろん自由であり、他者を介在させる必要は全くないとは思いますが、私の平山に対する率直な印象は「もったいない」でした。
私は、全ての可能性を目指したいと、改めて思ってしまいました。
カセットテープは懐かしい。今、カセットついてる車はほとんどないんじゃないかなぁ
少なくともCDに変えられてる。
車、乗り換えるたびCDがなくなりSDカードだけになり、今の車はそれもなくなりBluetoothだけ。時代の変遷感じます。
たまには、カセットで音楽聴くのもイキかもしれません。
平山の選曲が素晴らしすぎました。
シーンともよく合ってたと思います。
また、聴きたくなる雰囲気ある曲ばかり。