「第9地区」「エリジウム」「チャッピー」とゴリゴリのSF映画を作ってきたニール・ブロムカンプ監督がまさかの実話ベースのカーレース映画を作ったと知り驚きました。グランツーリスモのゲーマーを日産が実際にカーレーサーに育て上げたという実話を非の打ち所のないエンターテインメントに仕上げていました。
実話なのに家族ドラマ、ラブストーリー、スポ根とドラマチックな要素を網羅し、ダレ場のないカーレース映画にまとめ上げた監督の手腕は見事。
イケメンを脱却したオーランド・ブルーム、マッチョなイメージだったジャイモン・フンスーの普通のパパなど俳優たちの新境地を引き出してもいます。地味な名優デヴィッド・ハーバーの指導員役が本当にいい味を出しています。
また音楽の使い方まで上手くて、緊迫する場面でのケニーGとエンヤ使い方の絶妙さ。
これは間違いなく今年必見の傑作だと思います。
