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Four Daughters(英題)
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『Four Daughters(英題)』に投稿された感想・評価

Omizu

Omizuの感想・評価

3.6
【第96回アカデミー賞 長編ドキュメンタリー映画賞ノミネート】
『皮膚を売った男』カウテール・ベン・ハニア監督の新作。カンヌ映画祭コンペに出品されドキュメンタリー映画賞を受賞、アカデミー長編ドキュメンタリー映画賞にもノミネートされた。

一向に配給される気配がないので英語字幕で鑑賞。『皮膚を売った男』はあまり好きにはなれなかったのだが、本作もそこまで…

オルファの4人の娘を描いた作品で、2人は本人不在のため俳優が演じる。母オルファもまた俳優によって演じられ、現実と再現を並列的に描いている。

テーマとしては新鮮味はあまりない(それ自体は重要なことである)が、多層的に紡いでいく手腕が評価されるのは分かる。ただ、いたずらに話が交錯していくだけで物語が進んでいかない。

ISISに奪われた娘たちを想う母や残った娘を十分に描いているとは思う。2人の娘たちが本人と同化していく一方、母役の俳優さんは言わばインタビュアーの役割も果たしていく。

試みとしては興味深かったが、展開がそこまで劇的にあるわけではないのでいささか退屈してしまった。字幕を十分に理解しているとは言いがたいので、もし日本で上映される機会があれば再見したい。ハニア監督の冒険精神は大いに評価したいが、『皮膚を売った男』でも感じた展開力のマズさという問題を本作でも感じてしまった。
[チュニジア、ある母親と四人姉妹の物語] 80点

傑作。2023年カンヌ映画祭コンペ部門選出作品。2024年アカデミー国際長編映画賞チュニジア代表。カウテール・ベン・ハニア長編六作目。前作『皮膚を売った男』が激しく嫌いだったのでハードルは下がるどころか若干ナメてかかっていた節すらあったが、これは凄まじい。映画は画面に登場した監督が緊張していると零す場面から幕を開ける。彼女はオルファと彼女の四人姉妹の娘たちの映画を撮るにあたって不思議なアプローチを採っていたからだ。それは、"消えた"上二人の姉ゴフランとラフマを女優が代役を演じ、下二人の妹エヤとタイッシアを本人が演じるというものだ。しかも、オルファの若かりし頃も別の女優が担当することになっていた。その顔合わせに緊張していたのだった。そうしてこの物語は、本人と俳優を混ぜた四姉妹や若き母親が過去を再演することで、現実と過去が混ざり合い、支え合って、チュニジア近代史における女性像を垣間見ていく。なんと奇妙な映画だろう。例えばオルファの結婚式を再演する際、今のオルファが若き日のオルファを演じる女優ヘンドに対して演出を施し、その結果脚本に従ってヘンドを襲おうとした夫(本作品に登場する男はほぼ全てMajd Mastouraが演じている)は部屋の隅で殴られて血を流す。虚構と現実がぬるりと入れ替わる瞬間だ。他にも三女エヤが詩を書いてたのがバレた、という過去についてのナレーションが流れた際に、彼女はスタッフらしき若い男を二人で屋上にいる映像が流れるのだが、それが過去の再演なのか、現在の情景なのかは判別ができない。これは同時に彼女の性格の変化の無さを端的に表している。

そうした現実と過去の行き来を繰り返すうちに、姉妹と母親の間にある溝が浮き彫りになっていく。序盤で紹介される印象的なエピソードとして以下のものがある。下の二人が折った膝の内側を撮った写真をオルファが発見し、それを尻の写真を勘違いしてエヤを追い出そうとした、というものだ。オルファは彼女たちの身体は未来の夫のためにあると考え、二人は今でも("今では"というのも正しいかもしれない)自分の身体は自分のものだと考えている。自身の母親を守るために男になるしかなかった、(上記の通り)初夜では夫を殴り飛ばした、といったオルファのエピソードを重ねていった後でこの言葉が出てくる衝撃たるや。更には四姉妹の反抗期やジャスミン革命、オルファの出稼ぎなどが重なることで、姉妹とオルファの軋轢は次第に増していく。一方、この映画に出演するということもあって、劇中に紹介される"過去"の時点で10歳とかだった三女エヤは、当時言えなかったこと、姉妹で秘密にしていたことなどを母親にぶち撒ける。混ざりあうだけだった虚実は、ゴフランとラフマがなぜ"消えた"のかという事実が次第に見えていく過程で、遂に互いを支え合っていたということに気付かされる。あの頃のゴフランとラフマは、もう戻ってこない。このやり場のない怒りと困惑と後悔という大きな壁を、過去の再演によって乗り越えようとしているのだ。

★続きはネタバレになるので以下からどうぞ↓
https://note.com/knightofodessa/n/n49442df8ad40
CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

3.0
【実の娘と虚構の娘】
第76回カンヌ国際映画祭に『皮膚を売った男』のカウテール・ベン・ハニアの新作が出品された。これがかなりの異色作で、オルファを中心に実の娘2人と失踪した娘を補うようにあてがわれた俳優2人を通じて家族の肖像、そして社会を紐解こうとする内容とのこと。実際に観てみた。

実際の事件を再演することはしばしばドキュメンタリー映画の世界で行われる。有名なものとしては『アクト・オブ・キリング』がある。剥き出しの再演により実際の暴力が強烈に浮かび上がる演出が施されていた。本作も似たようなところがある。失踪した娘を俳優で補う形で演じられる家族の記憶は、実際の経験者による再現、伝聞により加工され再現されるものが入り混じり、虚実が曖昧になってくる不気味さを帯びている。この不気味さを支えているのは、序盤の楽しげな会話風景だろう。偽りの娘がいるにもかかわらず、まるで本物の家族のように触れ合う5人。この幸せそうな風景を軸とし、ひとりまたひとりと幸せを崩していく。語り、再演、演技から舞台裏と移動していくことによって段々と真実が明らかになっていく。本作は、なにも知らない方がよいタイプの作品なため、ここではひとつ良かったショットについて語って終わる。それは、複数の窓を経由して女性を捉えるといったものだ。この映画のメタ構造を象徴した画におけるカメラワークが洗練されており、個人的によかった。

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