このレビューはネタバレを含みます
トイレの清掃員の平山は、オンボロアパートで独身暮らし。
幸田文の文庫本と銭湯、居酒屋での独酌を楽しむのが日課と言う生活。
でも、トイレ掃除と言う、"誰もやりたくない仕事"を誰よりも熱心にこなします。
部下の金貸しにも応じ、人手不足の労働環境にも耐え、顔しれぬ誰かとの○×ゲームを心の拠り所とする日々。
可愛い姪から救いの場として求められるも"住む世界の違う"妹からは引き離される、片想いをしていたスナックのママとの淡い恋も元旦那との抱擁シーンを見せつけられる有り様です。
ラストのあの長回しと哀愁を帯びた表情と朝日のシーンは、"perfect daysなんて自分にはやって来ない、でも少しだけ希望が垣間見えた"、と言う意味なのかなと解釈しました。
劇中に出てくる天気の描写がいつも曇りか少しの晴れで、晴天が殆ど無いんですよ。これも中々、一筋縄では行かない平山の胸中を表しているのかなと。平山は満ち足りた生活なのに気分はやや曇り。
少し長く感じる部分もあったので、110分位に纏めてくれると良かったかな。
今年観た本数/目標(26/80[▲54,31.0%]/104[▲78,21.7%])
映画館で観た本数/目標(4/12[▲8,33.3%])