ガブXスカイウォーカー

風の谷のナウシカのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)
4.5
俺にとって宮崎駿作品の魅力は美女! 
なのは当たり前として、もう一つは圧倒的なビジュアルイメージの素晴らしさだ。
数十年ぶりに『風の谷のナウシカ』を鑑賞したが、冒頭から「腐海」「蟲」「瘴気」「巨神兵」「風に乗る少女」などなど、観たこともない世界観をこれでもかと画で見せつけてくれる。ここで引きこまれるか、どん引きするかがオタクと一般人の違いかもしれない。(元ネタは色々あるらしいけど)どうやったらここまで緻密な世界を思い付き、描けるのか? 当時、『ルパン三世 カリオストロの城』の興業成績の不振によりアニメ業界では不遇の地位に甘んじていた宮崎駿の溜まりに溜まった鬱憤が爆発したようである。そのせいか、宮崎アニメの中で最も異色作に見える(余談だけど、本作の久石譲の音楽も安っぽくて、他のジブリ作品と比べてかなり違和感がある)。これほどの異世界を映像化した作品はアニメでも実写でも当時は存在せず、後世に与えた影響は計り知れない。間違いなく傑作アニメーションの一本であろう。ぜひ宮崎駿が生きている内に続きもアニメ化してほしい。庵野秀明の監督でもいいぞ!(でも亡くなった納谷悟朗、家弓家正、辻村真人、永井一郎、宮内幸平に代わる声優がいない・・・)。