【英雄ここにあり】
嬴政が中華統一を目指す理由を回想する前半のドラマパートと馬陽の攻防が描かれる後半の戦闘パートが主となるストーリー構成。
前半のドラマは正直、私は原作漫画もアニメもファンなので贔屓めに見てましたが説明的な部分が多いので初めて映画のみで鑑賞する人には冗長に感じられそうですね、紫夏を演じる杏さんの熱演に支えられた点が大きいと思いました。
やはり本作の魅力は王騎が総大将としていよいよ陣頭に立つ後半の戦闘パート!
今回は馬陽の戦いの序盤なので王騎の"武"より"智"が楽しめますね。
「全軍、前進」 「満の満々です」
今回も前作同様に大沢たかおさんが王騎を演じてますが更にグレードアップされて凄すぎましたね、いや?なんか見た目がますますデカくなってない?と思っていたら案の定このシリーズでMAXの20キロの増量に腕周りもパンパンにパンプアップさせ、現場に常に原作本も携帯する熱の入れよう、声音、話し方の癖もアニメ版の小山力也さんと遜色なく、下アングルからのキメ顔の演出も英雄感が半端なかったです、なにより普段の正統派な2枚目俳優のイメージと違うエキセントリックな役どころをノリノリで演じてる感じが楽しかったですね。
戦闘シーンも戦場を漫画と同様に俯瞰と局地の視点を並行して描いて行きますが、これは参謀と兵士、両方の気分が疑似体験できる良いギミックですね、特に局地的な戦闘である信や羌瘣などのアクションを迫力のあるカメラワークで映像としてダイナミズムに楽しめるのは映画ならではの表現で痺れましたね。
宇多田ヒカルのエンディング曲も今回の世界観と歌詞がマッチしてて最高にエモかったです。
もう、毎年連ドラ化して欲しいですね、なんでも文春のリーク記事によると第2作から4作目(もう撮影が始まっている?)までは一気に撮影して後から編集して制作してるそうなので、この豪華キャストなメンバーが一堂に会する事も可能なのでしょう、何とかスケジュール調整して1年に1本づつ劇場公開して下さい、必ず見に行きますから。