とにかく鈴木亮平が完璧すぎた。体も作り込んでるし、何より「動き」が完全にリョウなんですよ。トレーニングしたという銃捌きとかあまりに動きの手際が良すぎるし、ギャグ時の動きも完璧。声も意識的に神谷明に寄せてるなという瞬間がある。アクションのキレも素晴らしい。リアルなアクションと共に、「シティーハンターらしい」トンデモアクションの両立ができてる。特に、最後の連射→リロード×3の「シティーハンター感」は最高だった(そしてこれが冒頭と対になってる)。
脚本についても、リョウと香のエピソード0として位置づけ、香を押しかけ相棒的な立ち位置にして、上手く話をまわしていたと思う。特に中盤、割と唐突に始まる護衛依頼が、めちゃくちゃシティーハンター感あるもので、こういうのを全10話でTVドラマシリーズとかにしてくれよと思った。また、ギャグもいい。シティーハンターらしいシリアスを脱臼させるギャグが滑ってないし、本気で笑ったものも何か所かある。香の100tハンマーを違和感なく出してたし。
全体的に良かったけど、ツッコミどころも多い。敵が日本映画にいがちな薄っぺらい感じだったり、終盤に役者叫びすぎとか、演出にも野暮ったさが抜けない感じで、かなり頑張ってるけど、こういう点は気になったな。