第二次世界大戦下に東京から疎開してきた少年が亡き母親の実家で不思議な体験をする話。
久しぶりのジブリはそれはもうジブリだった。
圧倒的な風景描写に魅力的な登場人物達と美しく歪つな世界観。
相変わらずのなんの説明もない不思議な世界での習わしに恐ろしい速さで順応していく主人公もとても懐かしかった。
物語の至る所に過去作品のオマージュが散りばめられていてまさに宮崎駿映画の総決算といった様相を呈していた。
物語終盤の大叔父さんと主人公のやりとりは宮崎駿とこれから活躍していくであろうクリエイター達との対話だったのだろうか。
繋がれることの無い大きな才能に言いようもない虚しさを感じたところでの主題歌で思わず泣いてしまった。
正直中盤あたりでは何度かうとうとしてしまった部分もあったし、複雑な物語を全て理解できたとも思わないけれど、
とても心に残るいい作品だった。
でも遺書みたいで悲しいなぁ。
でも良かったなぁ。
