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猿の惑星/キングダムのmozzerのレビュー・感想・評価

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)
3.3
(追記) やっぱり全三部作は観た方がよく理解できるでしょう。今作を観た時に感じる下に書いたような疑問はなくなると思います!

キングダムと言いながら、なんかこじんまりしたショボい王国やったなというのが、最初の印象。
あれだけ広いアメリカの中のごく一部で起きてることで、他にもいろんなエイプがいそうなものなのに、たかだか数百匹位でキングダムというのはちょっとしっくりきませんでした。
オリジナル版ではもっとゴリラやオランウータンなど沢山の種類が出てたと思うけど、今回ゴリラは一匹しか出てこなかったのも納得いかなかった。なんでもっと沢山出さなかったんだろうか。
プロキシマスシーザーも登場シーンこそすげえ奴感出してたけど、そもそもなんであいつが王でゴリラなどの手下が従っているのかもよくわからない。オリジナルシーザーの教えに賛同しているかどうかも疑わしいし。

人間サイドについても、なぜノヴァやメーシー(簡単に殺されすぎ!退場早すぎ!)は生きていられたのか(抗体持ってました)、300年も傷まない丈夫な服、ノヴァを含む一緒にいた人間達は何百年もの間どうやって行け延びてきたのか、考えれば考える程よくわからない。そもそも最初のクレジットで人間はウイルスのせいでほぼ死んだか、退化してしまったって言ってなかったかな。

ノヴァ達のような地上で生きていられた人間は、抗体を持っていたのか、それともワクチンを作ることができたのか、謎のまんまでよくわからない。

ノヴァが猿達が必死で開けようとしてた格納庫の中からサテライトを動かす部品を見つけ出すのもなんの説明もなくて、誰からそんなことを教えてもらったんやと観ながらつっこんでいた。そして、最後のシーンで、基地のようなところに行くと、扉が開き中から防護服を着た兵士が出てきて、部品を手渡す。ノヴァは最初から部品を手にいれるミッションが与えられていたってこと?そして、基地の中にいた兵士達は、技術や文明を保ったまま何百年もあの中で生きてきたってこのとなのか?サテライトが動いた後は、よくあるシーンで他にも生存者がいました的な展開が待っていたし。もう一度言うけど、外で生きれる人と生きれない人の違いって何?ホントによくわからないことが多すぎる。

オリジナル版のチンパンジーやオランウータンはもっと賢く描かれていたし、何より裸じゃなく凄く独創的な服を着ていて、それが凄く知的に見えたもんだ。ゴリラでさえ、カッコいい装備品を身につけて鉄砲とか撃ってたにのなあ。

ラカは最後に生きて戻ってくると思ってたのに、残念。声がサミュエルLジャクソンかなと思ったけど違ったね。凄く似てたけど。

一番良かったシーンはゴリラ達に追いかけられるノヴァをノアが助けにいくシーンで、ノヴァが「ノア!」と声を発したところ。あのシーンはホントに感動したし、今後の展開に期待が持てた瞬間だった。彼女が過去の文明との架け橋になるため、段々知性と声を取り戻していくことで、人間と良いエイプ達が協力してたいく展開になればいいのにと期待して観ていた。(結局、話せないフリをしていただけだった)

もう少し細かい所まで脚本を作り込んで欲しかった。エイプ達の動きもCGのところは丸わかりでなんとかならんかったんかな。本作からまた三部作にでもなるのかわからないが、このままではかなり厳しい未来が待っていると思う。SF作品は、設定がおかしすぎると、ただのバカ映画になってしまう可能性があるので、その辺はもっと説得力のあるものに仕上げられれば、より興味深くおもしろい映画になるのではないかと思います。
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