このレビューはネタバレを含みます
予告編はホラーみたいだったけど、史実を脚色した骨太の宮廷サスペンスですごく面白かった!強大な権力を前に弱き者は生き延びるだけでも精一杯で、この映画はそれを否定してはいないと思う。その上で、私たちは見て見ぬふりを続けていて良いのか?と問いかける内容なのがすごい。やはり韓国映画はエンタメのなかにも芯が通っているよな…
最後の処刑人のひと、良かったな。ああいう人に伝わるなら、闇に葬られたとしても声を上げることは無意味じゃない。見て見ぬふりをしないことは大事だが、弱者にとっては生き延びることそれ自体が抵抗でもある。彼が生き延びてあの最後のシーンに辿り着いたのは、あの処刑人のひとのおかげでもあるのだから。