眠る猫

エリザベート 1878の眠る猫のレビュー・感想・評価

エリザベート 1878(2022年製作の映画)
3.8
オーストリア皇后エリザベート40歳。
ミュージカルは宝塚版も東宝版も初演から何度も観ている。

映画はエリザベート自身の内面が描かれている。
美貌の皇后と言われ、美しくあることが自分の政治の武器になると思っていた若い頃。いつまでも保つことのできない若さに対する葛藤。

お風呂のシーンから始まるので、てっきりミルク風呂かと思ったけど、違ってた。
そこはミルク風呂にして欲しかった(笑)

彼女のいとこバイエルン国王ルードヴィヒ2世が出てくる。個人的にはこの2人は不安定なところは似ていると思う。
エリザベートがルードヴィヒ2世を訪ねてバイエルンに行った時、湖で2人が夜のボートに乗りルードヴィヒが「バイエルンの湖に身を投げないでくれ。ここは俺の湖だ。君は海にしたら?」という台詞はよくできていると思う。
ビスコンティの映画の2人の関係よりもこちらの方が好みかも。(ちょっとエリザベートが不安定すぎるのはあるけど)

エリザベートの不安定なところが描かれているので、特にストーリーがあるわけではなく、やや単調で途中少し眠ってしまった。
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