人間の心の闇を題材にしたドラマで原因不明のパニック発作に悩むようになったゲームデザイナーの青年が心に抱える秘密から怪物を生み出す。内なる欲望と願望の肥大化。スペイン製。『マジカル・ガール(２０１４年)』のカルロス・ベルムト監督の最新作で気になり、鑑賞した。人間誰しもの潜在意識としてある欲望や願望など抑圧と解放をメタ的に禍々しい怪物として作品の支柱へはめ込んでて、奥深い。人間の歪んだ欲望や愛は、何を生み出すのか。監督のサブカル愛も盛り込み、長回しも圧巻。日常が毒に侵され侵食されるような闇深さユガミの世界観が、粘着質のように深くまとわりついていた。
