【喪失を受け入れて一歩ずつ前へ】
A24とBBC制作でスコセッシ監督プロデュース。
かつU-NEXTさんの独占観放題という豪華な作品。
更にティルダ・スウィントン様ご主演のゴシックミステリーとのことで勝手な義務感に駆られ鑑賞いたしました。
やはりイギリスの作品で屋敷ものなので大好きな「ねじの回転」の風味を感じてきゅんきゅんしました。
鑑賞してみて今作の１番好きなところはライティングでした。
オレンジとブルーとグリーンの照明の色が互いに混ざり合って美しくも不気味な雰囲気を醸し出しており最高。
ホテルを包む霧も雰囲気抜群。
なかなかお目にかかれないキレッキレの色彩センス。
そこにティルダ様の演技が加わって唯一無二の無敵になった。
何回も鑑賞したいです。
後は冒頭の赤い手袋のカットにハッとさせられたりティルダ様演じる美しいおばあちゃんの手の皺、老斑、質感など。
特殊メイクも繊細だこと！
手を捉えたカットが妙に記憶に焼きつく作品でした。
本当は分かっていたのですよね。
目の前のお母様のこと。
２人の間の育み。
繰り返す儚い思い出。
全部無かったことには出来ないから。
胸の痛みを乗り越えられたらその後は目いっぱい幸せになるだけ。
それが何よりの親孝行。
