和山やま×山下敦弘×綾野剛!混ぜるな危険!!
あの素晴らしい原作がオフビート青春の達人こと山下敦弘監督の手にかかるとこんな素晴らしいものになっちゃうんですね。
『リアリズムの宿』や『苦役列車』で行った原作の大胆アレンジは今回なりを潜め、かなり原作に忠実。
でも原作からの明確な加点要素があります。1つはやっぱり綾野剛さん。危なさと人懐こさが同居した感じが滲み出て、原作の狂児に「人たらし」ぷりが加わり、物語の愛おしさを増しています。
もう一つはカラオケを歌声とともに体感できること。確かに難しい選曲ばかりなヤクザ軍団、彼らへのレッスンシーンはもう大満足。あらゆる角度での下手カラオケあるある。個人的に残テのカスカス声がお気に入りでした。
例えば「まんじゅうこわい作戦」のくだりとかで滲み出ていた、何気ない会話を楽しむ多幸感って山下監督が最も得意とするところ。原作自体がちょうどまさに「ファミレス行こ。」で2人のその後を描いているので、同じ座組とキャストで続編待ったなしですね。
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・喧嘩の発端となる、聡美・和田・中川でのわちゃわちゃを車から狂児が眺めるシーン。自分がたどれなかった王道の青春を心から羨む表情にも見えて、ちょっとキュッとなりました。こういう切なさをカラッと描くのも本当に上手。
・「最近の中学生は何聴くの?三代目米津玄師??」の台詞。原作からあるやつですが、まさかの昨日ホンモノ米津玄師から言及がありトレンド入りしてましたね。まさかの追い風ありがたやあ。
https://x.com/hachi_08/status/1783658147565252703?s=