ジェルボール

ファスビンダーのケレルのジェルボールのレビュー・感想・評価

ファスビンダーのケレル(1982年製作の映画)
4.7
「何を」より、どう撮るかということでセット撮影がうまくいってると思う。黄昏れたライティングに人物・事物が配置されたショットの力強さ、ナレーション/モノローグの多用で、性描写は異化され、ドラマ上、表面的なことに思えてくるが(取るに足らないものとして取り扱われているということではなく、むしろ過剰で、異種格闘の感が愛憎入り混じるドラマを駆動させているというか)、わざわざ自分のセクシュアリティを弁明するような評を目にするとなんだかなあという気持ちになる。