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ダークグラスのmfgのネタバレレビュー・内容・結末

ダークグラス(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます



ダリオ・アルジェントの芸術性

鮮やかな色彩の美しさ…
(そして色に意味を感じるような…?)

赤:美女の唇や服/殺害されたコールガールの鮮血/事故後の美女の顔の痣/轢き殺された若輩、応戦虚しくナイフで止めを刺され殺害された女性警部の鮮血/(外ではパトカーによるサイレンが鳴り響き…青のライトが光り…対照的に)中国人少年の家で灯したランプの光/vs.ストーカー殺人鬼における照明と鮮血/別れ際の三者のファッション

黒:日食による太陽を背にした月のブラックホールのような吸い込まれるような黒/夜の闇/失明の闇/黒いサングラス/

青:美女宅に飾られた絵画/ジーンズ/青いライトに照らされた怪しき夜(中国人少年に連れられた先で…(鍵がないとのことで白杖でガラスを突き破り…)/スプレーで眠らされる美女宅にてお留守番中の盲導犬)/パトカーのサイレンとライト/

白:“白いバン”/ヘッドライトの光/白杖/別れ際の三者のファッション


どこか不安感を誘うような…薄寒さを感じさせるような…不協和音的なbgm



Chapter1

空を見上げる人々
日食

コールガールの殺害

美女のお仕事



Chapter2

警察による捜査

(それが無駄骨になるような犯人の工作)

チャットの相手(※ ←)の美女宅来訪
チャット相手:
ブリーダー
“臭い男”

美女のお仕事
職業上ありがちなトラブルの発生
→更なるトラブルの発生
ストーカー/煽り運転/派手な車両事故

奇跡的生存と失明

警察による捜査



Chapter3

失明美女の受難
・不自由な生活
・無情なお手伝いさんの言葉
・罪の自覚


歩行訓練士の来訪
視覚障がい者協会より
強い味方
…白杖と目の不自由な人用の携帯電話/
+盲導犬(“守護天使”)/視覚を失ったことにより鋭敏化する聴覚/
+心ある人々との出会い(歩行訓練士 中国人少年)
(+元々良かった嗅覚も…?)

歩行訓練

(迫る影…トラウマ…)

盲導犬(“守護天使”)

荒れた部屋 バイオレンスなビデオ

養護施設に暮らす 事故被害者一家の中国人少年を来訪
不幸な境遇の2人の出会い
失明美女と中国人少年の同居生活の始まり

中国人少年:
事故により父は即死 母は昏睡状態 自身は養護施設に預けられ…養護施設ではいじめに遭い…心を閉ざし…




Chapter4

(迫る影…トラウマ…)


お仕事再開
コールガール=渉外活動…?カウンセラー…?

紳士的な馴染みの客/守護天使な盲導犬/賢い小さな同居人/親身になってくれる歩行訓練士


2人の生活を脅かすような警察からの介入
警官2人の来訪
(“中国人の男の子を探してるの”とのことで/女性警部×若輩)
→警察の手から逃れるため 中国人少年の提案により “隠れ場所”として誰もいない中国人少年の家へ

迫る影…
スプレーで眠らされる盲導犬


警官2人の再訪と悲劇


失明美女と中国人少年の逃亡劇の始まり

警察に追われ…
住人に追い払われ…
中国人少年に手を引かれるがままに必死に逃げて…
バスに乗って終点まで…

バスの終点にて
逃亡中に落としてしまったサングラスの代わりに、サングラスの露天で新しいサングラスを購入
中国人少年に“ステキな黒いサングラス”を選んでもらい 25ユーロで購入




Chapter5

助けを求めて歩行訓練士を訪ね…

互いへの真なる愛や思いやり 配慮が招いてしまった悲劇…
(歩行訓練士→失明美女/失明美女→中国人少年/中国人少年→失明美女)

タイミングの悪さも重なり…

歩行訓練士を襲う悲劇




Chapter6

ありがちな凡ミス
(携帯不所持)

それぞれの悲劇

歩行訓練士殺害
母の死を知らされる中国人少年

ある意味での真理…?
“つらいけど こう考えてみて “これは悪夢なんだ いつか目が覚めたら現実に戻れる ここは夢の中だ””
…この世は仮の世であり 真実の世界はあの世の世界であるという真実、辛さや悲しみも魂を鍛えるための砥石にしかすぎず 悪夢のようなこの世の中でいかに美しい泥中の花を咲かせるかが大事


警察だけでなく ストーカー殺人鬼からも逃げなくてはならなくなり…

夜の森

中国人少年×森×ヘビ
→「インディ・ジョーンズ」思い出しちゃった笑

ヘビもストーカー殺人鬼も首狙い


ありがちな一安心…からの迫る追手




Chapter7

川の音
先に行ってしまった中国人少年
トラウマ
木の枝を白杖代わりにサバイバル

辿り着いた建物
(=ダムの管理人の小屋…?)
助けを求めて…しかし無人…?
ライトを消す


中国人少年と合流

ありがちな犯人の正体判明と復讐劇
・ストーカー殺人鬼=チャット相手のブリーダー(臭いにより判明)
・中国人少年と共に手を縛られて白いバンに乗せられ…




Chapter8

盲導犬の守護天使的救い…?
(…悪魔的かも…?(“アタック”→噛み殺し(そしてやっぱり首元攻撃)→…そして喰らう…)

狂気の夜→朝を迎え…

中国人少年との別れ…
・親権は“例のいとこ(渉外活動してる…?/カウンセラー…?/銃を持ってる)”に…

・別れ際の三者のファッションが意味深なような…?
失明美女:全身白コーデ(ショルダーバッグのみ赤)
中国人少年:リュックとハーフパンツは赤、中に着たシャツは白
例のいとこ:赤いコート、バッグは白

・警察からの親切を丁重にお断りし、盲導犬と共に往く

・…しかし “私を独りにしないでね”と盲導犬を撫で…

捨てきれないプライドと心の寂しさ…?
(←ストーカー殺人鬼を引き寄せてしまった要因…?)





教訓
・調子乗っちゃダメ!高飛車ダメ!謙虚さや他者に対する配慮を忘れずに!(※特にちょっとした言葉には要注意!)
・悲劇に思える事象もまた神の慈悲
(自身のこれまでの生き方に対する反省のきっかけとなったり…/素晴らしい出会いがあったり…/他人に対する愛の心が芽生えるきっかけとなったり…/etc…)
・因果応報 縁起の理法
(失明美女の諸々の悲劇/ストーカー殺人鬼の酷い死様/(←反省による回心や他者に対する感謝の心 愛の心の芽生え etc…が結末の幸不幸を分つポイント…?))


臭いの正体は霊臭でもあったのかも…?
(地獄的な心が地獄的な臭いを醸し出していた…?)
失明美女は霊感強めだった…?
(霊臭への敏感さや 視覚を失って後の聴覚の鋭敏さ 等の感覚の鋭さ)
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