Maoryu002

アウシュヴィッツのチャンピオンのMaoryu002のレビュー・感想・評価

3.9
ワルシャワでボクシングのチャンピオンだったテディ(ピョートル・グウォヴァツキ)は、第2次世界大戦中にアウシュビッツに送られる。過酷な労働の中、ドイツ人の娯楽としてボクシングの試合に出ることになり、次々に相手を倒すテディは収監者たちの英雄になっていく。

やはり、処刑や大虐殺の場面は観るに堪えないものがあったけど、これはかなりの良作だ。

ボクシングで命を繋ぐ話ということで、大脱走とはいかないし話が大きく展開しない分、途中がちょっと単調だったけど、試合の場面はめちゃくちゃ迫力あるし、テディを演じたピョートル・グウォヴァツキがカッコ良かった!

以下ネタバレあり。

ドイツ人ハンマーパンチとの素手での試合が超アツくなる。ノーガードからの右アッパーに左フック!あの勝利にはガッツポーズだ!
自分の力でアウシュビッツを逃れるという奇跡の物語。ただ、仲間をみんな殺されてしまい、残された人たちのことを考えると、どうしてもすっきりはしない。そこはアウシュビッツだから当たり前だ。

それでも、ラストシーンでジムで子供たちに教えるテディの姿には、じわっと安堵と感動が溢れた。
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