田舎にある築500年の邸宅に2週間過ごす。近隣にある森の緑もじつに瑞々しくて美しくて、鳥のさえずりなんかも聞こえたりして素敵。人気のない教会の聖堂や、廃線トンネルの佇まいがどことなく大分むぎ焼酎「二階堂」のCMを連想してしまいました。
序盤で魅せてくれる印象深い光景に心奪われましたし、時折差し込まれる不穏な回想シーンにその先の展開へと興味が掻き立てられます。
ただ……やっぱりA24でした。
わけわかりません。スッポンポン男の登場辺りからの急ハンドルにまっすぐ座ってられません。後半の展開はすさまじくて唖然としたままラストを迎えてしまいました。
作品に登場する男性どもはあっけらかんとした感じで女性へのマウント発言を放ち、都会から来た主人公の女性はそれに過敏に反応する。それを「フェミニズムへの皮肉」と考察したブログ記事を読んで、その目線で再鑑賞したら所々にしっくりくるところはありましたが、ちょっと悪趣味が過ぎるかなー。
それと、明確な答えは用意していない。観る人で答え探しして欲しい。……といったアレックス・ガーランド監督のインタビューでのコメントに「私は踊らされない」と思いつつ考察記事を読み漁って「へー」ってなる自分が嫌いではないぜ。