けんけん3号

午前4時にパリの夜は明けるのけんけん3号のレビュー・感想・評価

3.5
WOWOWオンデマンドで見つけ、事前情報なしで鑑賞。タイトルとパッケージの笑顔からオシャレな作品かと思いきや、家族のありのままを描いた群像劇だった。パリの街並みはオシャレ。高層ビル群の夜景も美しいが、作品はきれいごとじゃなく、淡々と家族の暮らしを写していく。恋して、揉めて、色々あったけど、7年の時間は家族を成長させた。心の繋がりが強くなり、また家族が機能する。難しい青年期から成人し、それなりに育ってくれた子供に対しての親の満足感。子供も大人になり、母親を理解出来るようになった。それがあのダンスに象徴されている。心温まる場面。ろくに働けなかったエリザベートの笑顔が美しくなっていたのが印象的。雰囲気はいい作品だったが、個人的にはもう少しラジオDJのヴァンダがエリザベートに影響を与えるような展開が欲しかったかな?でも、これをやると、わざとらしいエンタメになってしまう気もするし…。う〜ん、難しい。ただ、エリザベートの彼のエピソードがもっと欲しかったな。乳房だけじゃなく、これがあったから、彼なんだ!っていうのを描いて欲しかったかな。まぁ、総じて良い作品だったけど…。しかし、80年代の喫煙は凄い。
あんなだったっけな~?