中盤以降のじわじわ苦しくなっていく感じがたまらん。音やちょっとした不穏な映像で色んなメッセージを散りばめてくるが、明確な答えはくれないという。。。
テーマとしても、芸術やエンタメ作品と、それを作り上げた指揮者や作家、それを評価する一般大衆の三つ巴の関係性の中で、指揮者や作家のパワハラやセクハラという闇が明るみに出たら、これまで作り上げた作品ごと否定されるの?どうなの?という、Yes・Noで割り切れない話を状態として見せてくれた感じかなと。
静寂の中で鳴る規則正しい音がめちゃくちゃ怖い。
唐突に出てくる野犬とか、違う種類の怖さと不気味さがやってくる。それが転調的にお見舞いされるので、尺が長い割に集中して最後まで見れた。
最後のオチ一步手前、ター自身がやってきたことを別の形で彼女に体験させるのが白眉。
転落人生もので、ケイト・ブランシェットの右に出るものなし!
あとは、ひたすらクラシック音楽を浴びせた後に、エンドロールのBGMこれかい!ってなった。カッコよすぎるぜ、トッド・フィールド!