そーほー

TAR/ターのそーほーのネタバレレビュー・内容・結末

TAR/ター(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

天才指揮者が堕ちてゆく様
音楽を愛しすぎた故にか、その愚直なまでの真面目さが周りから受容して貰えなかった彼女がじわじわと堕ちていく。
ターに感情を移入できるか、その周りの人々に感情を移入できるかで見方は全く違うんだろうなという印象です。
特に生徒とターの口論のシーンでは
移入する方によってこの先の見方がだいぶ変わるかなと思います。
「バッハには興味が無い。僕は有色人種で、全性愛者だから。彼は白人で男尊女卑の思考を持ちながら20人も子供を作ってる。受け入れられない。」というマックスに対して
音楽家を音楽以外の面で評価をすると、君もまた音楽以外の要素で評価されてしまう。
だからどんな人物か関係なく、バッハを学ぶべきだというター。
学ぶ場である講義においてはターの言うことに一理があると思った私は、音楽という面において莫大な知識と努力をしてきたであろう彼女の生真面目さが己の首を絞めて、後に自滅してるような映画に見えました。
音楽への情熱が凄まじい
そーほー

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