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TAR/ターのmimicotのレビュー・感想・評価

TAR/ター(2022年製作の映画)
3.5
芸術と人格は切り離すべきか否か

クラシック音楽界で頂点に登り詰めたベルリン・フィルの女性指揮者、TARの波乱の人生ドラマ

TARを演じるケイト・ブランシェットの演技が圧巻!
本物の指揮者にしか見えない˖*♬
そして、チェロ奏者オルガが奏でる美しい音色にはウットリです♬✧*。

ストーリーは、かつての教え子である、若い女性指揮者の訃報が届いたことから雲行きが怪しくなってゆく...

SNS時代、どんなに有能な人でも言動に問題があれば、キャンセルカルチャーの闇へと引き摺り込まれていくということが描かれていました
わたしは、芸術は作品に惹かれるので人格は気になりません
有名人であるほど犠牲になりやすい状況には気の毒になってしまいました

TARの傲慢さに、目が泳ぐ人々..
語らずして表情や行動で相手の感情を見せてくる演出に目が行く

事の始まりはスキャンダルだけれど、本当のことは本人たちにしかわからない
けれど風向きが変わった途端、それまで煽て上げていた周りの人たちがとった行動がリアル

監督は、現代社会の行き過ぎた風潮に対して疑問符を投げかけているように感じました

ラストをどう捉えるかは人それぞれ違うのでは...

演奏が聴きたくて観に行きましたが、ちょっと重くて、長かったです
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