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クイーンズ・ギャンビットのものレビュー・感想・評価

クイーンズ・ギャンビット(2020年製作のドラマ)
4.4
孤児院で過ごすベスが用務員のおじさんとチェスに出会い、類い稀な才能で世界を舞台に活躍する物語。

物語におけるチェスの大まかな流れは割とありきたりな流れだが、取り巻く人間ドラマはとても見応えがある。

幼少期から様々な場面で孤独を感じるベスがチェスの腕を上げていく毎に、緑の薬や酒に依存していく、そもそも孤独なベスが始めた心の拠り所であるチェスを続けるための図らずも悲しく仕方のない事だった。
一人で抱え込むベスを心配するハリーやベニー、そして孤児院へ再び訪れたベスは地下でシャイベルの愛を知り、トドメは車内でのジョリーンの一言。
足るを知り依存から脱却した本来の才能と、友人たちに支えられ最終局面へ。

実母と同じく孤独だったベスが同じ道を辿らず強く生きていくところ、ラストシーンの自然体でチェスに向き合えている様が良かった。

アニャ・テイラー=ジョイに惹かれて見始めたが凛とした表情や盤前の美しい姿勢に見惚れてしまう。60年代アメリカの洋服や髪型もとても似合っている。
時折見せる笑顔にやられる人も多いだろうな。
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