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ミセス・アメリカ~時代に挑んだ女たち~のmoridonのレビュー・感想・評価

4.4
バラク・オバマが2020年のベストに挙げていた一作。超面白かった。脚本のドラマでした。

フェミニズムが大きく展開した1970年代のアメリカ、ERAを巡る戦い。確実に今観るべき作品。ケイト・ブランシェットがゴリゴリの保守派を演じ切っていて凄い。

EP4ではレズビアンのマーガレットが黒人コミュニティの他の女性から“Their kind of talk put gender before race”と非難されているのが哀しかった。毎話色々な視点に気付かされる。『ラヴクラフトカントリー』でも言及されていたけど、黒人女性が奪われてきた権利は計り知れない。

個人的ベストエピソードはEP8。アンチ・フェミニストで保守派の主婦アリスが無知と自己矛盾を自覚していく過程の演出がサラ・ポールソンの演技とも相まって超面白かった。

こういった差別を扱う作品はリベラル寄りの視点で描かれることが多いけど、あえて超保守派のシュラフリーやアリスをメインに置くことでより鮮明に、色濃く浮かび上がる構造化された差別。そしてまた、彼女たち自身も被害者だということ。

1970年代のアメリカが舞台ですが、どこかの国の今を彷彿とさせますね。
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