Melko

浦安鉄筋家族のMelkoのレビュー・感想・評価

浦安鉄筋家族(2020年製作のドラマ)
4.0
わすーれないでわすれーなーいで♫
野蛮で下品な家族も、かけがえのない家族だっちゃ!

ふぇぇ〜〜「どうせ薄ら寒いギャグのオンパレードなドラマなんだろ〜?」とめちゃくちゃ斜に構えて見始めたら、めちゃくちゃ面白い!から1日かけて一気に見ちゃった!!

私は原作の絵が苦手だからほとんど読んだことないし、きっと原作ファンからすると、このタイトルがついてるドラマとしては物足りないところも多々あると思うけど、これは原作オマージュのファミリードラマなんだと思って見てしまえば、個人的には十二分に満足できる出来だった。
そもそもあの漫画を完全再現は無理だろうし…

数え切れないほどのギャグ(というか本編全てがギャグか…)、だけどそれに終わらない、ちょっぴりじーんとくる場面が毎話あることで、笑えねーつまんねー。にならない感じにまとまっている。
佐藤二郎は言わずもがな、演者の全力投球な演技と、体を張ったアクション(特に晴郎は本編中何回ビンタされたことか…不憫。でも笑える)、そして、アドリブからのガチ笑い。しつこくない程度に挟まる、このホントに吹き出しちゃったリアクション、好きだなー。わざとらしさがイヤな感じじゃなくて、良い!
大沢木家MVPは、尋常じゃないセリフ量でも絶対噛まずしかも臨機応変に笑える返をしてくる晴郎と、顔芸とリアクションがピカイチなさくら。順子役の水野美紀の回し蹴りが見れたのは、恋スナファンとしては嬉しい限り☆ しかも後半のEpでの涙は、自身も母になったことでのガチ泣きと見て、じーん。。
モブキャラもなかなか渋い。藤田朋子に滝藤賢一、警官 大仁田厚に婦警アジャコング、スイーツ真壁に……プロレスばっかやないかい!

実写で絶対再現できない凄い規模での爆破やカーチェイスを、極限に割り切ってミニチュアハウスとミニカーで再現してたのは、逆に、良い!なんか、めっちゃチープだけど味があるわ。

どのエピソードのゲストさんも良かったんだけど、強烈に印象に残ったのは、Ep.8のボギー愛子と仁ママの宗教戦争だな。笑
「あんたの不信心は異常よ!貧乏も不幸もそれが原因だわ。悔い改めなさい!」
「ふんだ!今さら生き方を変えるもんですか!死体から衣服を剥ぎ取り、血肉を食い、墓に住んででも生き延びてやるわぁぁ!」
「衣食住を死者で賄おうだなんて、あんたの信仰心は、狂ってる!」
……なんだこの会話は。笑

毎話1話完結のほのぼのストーリーかと思いきや、終盤はまさかの展開、そして、Ep.1から分かりやすいぐらいに撒かれたフラグや種を怒涛のごとく最終話で回収。いや、すごいわ。そう来たか。そっちの方向から来たか。なんじゃそりゃ〜!
凄いのが、毎話のエンディングで見せられる同じ映像が、最終話の最後のやり取りそのものだったということ…!ほえぇ…

甘く見てた、やられた!ぜひ第二シーズンも見たい!
それにしても、木野花さんに「クソダメオタニート」って言わせるなんて、凄いねえ。笑
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