てつこてつ

心はロンリー気持ちは「…」FINALのてつこてつのレビュー・感想・評価

3.5
約21年ぶりに製作された明石家さんま主演のドラマシリーズ。

これまでの作品は見ていなかったが、放送当時大ブームになり、明石屋さんまと大竹しのぶの結婚のきっかけになった「男女7人夏物語」「男女7人秋物語」は好きな作品で(若い人には信じられないかもしれないが、当時の明石屋さんまはドラマの役どころのイメージから「カッコいい男」であったw)、実は演技も達者な事は知っていたので期待して鑑賞。

想像以上に細かいギャグが満載で、「遊び心に溢れている」と好意的に捉えることが出来るか、もしくは「ドラマとして成立してない。くだらない」となるかは、見る人の年齢層や普段見る番組の嗜好に大きく左右されるだろうな・・。

幸い自分はバラエティ番組も大好きで、それこそ明石家さんまの「お笑い向上委員会」やFNS27時間テレビも必ず見ているので、これはこれで大いに楽しめた。

そもそも総合演出が「オレたちひょうきん族」の生粋のバラエティ畠一筋の三宅恵介さんだしね。でも、脚本に君塚良一氏が参加しているので、ドラマとしての本筋はきちんと成立している。

実際、見ていて明石家さんま演じる刑事の一人娘(川口春奈)と部下(味方良介)の恋の行方がどうなるかは最後まで気にしながら見てしまった。

にしても、豪華な出演陣。特に芸人さんの特別出演が多いので、普段バラエティを見ない方には誰が誰なのか、何が面白いのか全く分からないかもしれないが、それを無視して、今の時代にこのような一般ウケは難しいであろう作品を堂々とゴールデン枠で放送するフジテレビの潔さよ。

俳優さんとしては、やはり川口春奈と味方良介が好演。味方良介の映像初出演作が「教場」で、その時に同じ警察学校の訓練生役であった川口春奈の再共演は微笑ましい。

「教場」の脚本も手掛けた君塚良一なので、案の定、「教場」のパロディシーンもあるのだが、そこに木村拓哉が登場せず、「さんタク」など明石家さんまとは公私ともに仲が良いのにスケジュールが合わなかったのか?と思いきや、後のシーンでまさかのサプライズ出演。

個人的に一番の見所は終盤の取調室での明石家さんまと大竹しのぶの元夫婦の共演シーン。トーク番組でネタにされる有名な逸話から、初耳のエピソードまで、一体どこまで台詞でアドリブなのか・・。声を出して笑ってしまった。

高田純次が「元気が出るテレビ」の頃から変わらず、相変わらず渋くカッコいい。自分も男としてああいう年の取り方をしたいなあと。

川口春奈のウエディングドレス姿も実に美しい。
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