Qちゃん

HOMELAND/ホームランド シーズン6のQちゃんのレビュー・感想・評価

3.9
Dlifeの打ち切りで見逃してた本ドラマ後半シリーズ、まさかのDisney+にアップで続き観られた!ありがとう、ありがとう!

1-3の国際派サスペンスから、4-5で大規模な国際諜報活動へ、そして今回は1-5よりも身近といえるテーマ、足元のニューヨークでの対テロ活動の難しさについて。

言論の自由とテロ助長の境。在米イスラム教徒への不当な圧力と、テロ未然防止策遂行のバランス。結局真実が見えない中で、攻めるモラルハザード、また守るリスク。YouTube配信などで上がったのはメディアの透明性でも真相究明でもなく、主張を彩る"真実味"。人海戦術によってsns上で大量生産されるフェイクニュース。そんで、諜報機関の肥大と腐敗な。。

時期的にも明らかにヒラリークリントンを意識した次期大統領像。まさかのトランプが大統領になっちゃってからは、もはや国内対テロ施策の議論よりも、より足元のMeTooとかBlack lives matterとかの方が注目されたけどね。

そんである意味いままたタイムリーになる今シーズンの話題。
大テーマは、中東介入からアメリカは手を引くべきか否か。
ドラマの中では、次期大統領がそのスタンスの上で、イランに対してアフガン戦争の二の舞をするか否か。
現実では、結果的にはタリバンからアフガンを守る対テロ戦争となってきた戦いから手を引くか否か。
いやー、引いちゃったねーほんとに!まさに今シーズン的な五里霧中での疑心暗鬼から始まった戦争だし、初めから介入すべきじゃなかったというのは結果論的にはありつつ、ここまで20年間アメリカの人的資源的犠牲を払った上で、よく完全撤退を実行できたもんだ。ある意味トランプの後先考えなしの大胆さの為せる技だったとは言える。(その後そこだけはそれに乗っかってササっと撤退完了したバイデン大統領を責めるトランプには失笑しかないけど)。逆に、一昔前のアメリカの世界警察的機能と覇権国家的性格の消滅でもあるし、トランプ政権時代に象徴された、国際社会におけるアメリカのリーダーシップの失墜も感じられる。

ドラマの話に戻って、今回の最も怖い敵は身内っていう。。
シーズン5のややボケ&最後に気遣いみせた優しげなアダルが懐かしい。。今シーズンのアダルがエゲツない。。怖いよコイツ。。

なによりクイン。。😭
前シーズンに続き、全編通してクインが不憫すぎて辛い。。涙
次から次へと沸き起こる災難、何もかもが裏目、ほんま不憫王子としか言いようがない。。😭😭
しかし前シーズンのあの死地からの回復具合が半端ない。全てをなんやかんや皮一枚で回避する強靭さと頭脳、ほんま流石です。。
キャリーも可哀想。。なんだコレ、アダルてめぇ💢子供巻き込むな💢
キャリーとクイン2人のズタボロの関係も辛い。。You’ve gotta let me go.「もう行かせてくれ」。

前シーズンに引き続き、気になるソールの落ち目具合。。😣てかエゲツない。誰もが自分の命を掛けてるから、味方にでも敵にでも、落ち目だと思われた途端、いともあっさりハシゴを外される。いやあ本当に綱渡りだぜ諜報活動。。汗

ラストエピソードはちょっとやりすぎでしょ。。スコアそれで落ちるレベル。。あとラストはダークナイトのあの人思い出したよ。。極限のプレッシャーによる正義の人の変貌と民主主義の終焉。。
Qちゃん

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