mimitakoyaki

キミと僕の警察学校のmimitakoyakiのレビュー・感想・評価

キミと僕の警察学校(2022年製作のドラマ)
4.0
警察学校の生徒の恋と友情の青春物語に、警察官僚、OB、政治家、実業家などが絡んだ腐敗した権力による事件を絡めたストーリーで、「警察授業」とよく似ていました。

警察学校の学生が巨悪に挑む話としては、他だと映画ですが「ミッドナイトランナー」がありましたけど、それよりはもう少しライトだし爽やかです。

それぞれの学生達のバックボーンも描かれて、その子達の事が好きになってくし、特に男の子達は(警察学校のF4)みんな可愛いです。

青春コメディとして軽く見れるんですが、この学生達が若者らしい正義感で、絶対的な権力構造に切り込んでいくのがすごく胸熱で、警察学校なんて軍隊ばりの絶対的な上下関係があって、先輩には逆らえないし、めちゃくちゃ権力を振るって支配してるんです。
それに対して、いくら先輩の言う事が絶対という中でも、理不尽な事、間違ってる事にはちゃんと異議を申し立てて、自分のため、仲間のために勇気を出して立ち向かうっていうのがほんとにカッコイイんですよね。

そうした彼、彼女らの奮闘が、少しずつ時に劇的に、これまでの悪習を変えてその社会が前進する結果になるのも良いのです。
そして、そんな経験を通して、仲間との友情、信頼を重ねていき、かけがえない存在になっていく過程や、その仲間とだから、とてつもない巨大権力にも立ち向かっていける、正義感と心強さがとてもピュアで爽やか!
現実には学生が巨悪を成敗するなんて有り得ないし、そんな力も権限もないんだけど、それでも正義が一番強いと言うのを見せてくれるのが好きなんです。

また、相手は警察すら丸め込まれる巨大権力ですが、そんな権力に挑む動機が、単に悪のカルテルを断罪するためだけではなく、大切な人のためだったりするのも良いです。

Wanna One出身のカンダニエルも色白スベスベ肌で可愛いし、「愛の不時着」以降「昼と夜」や本作の後にも「キムサブ3」でも重要な役で出るようになったイシニョンも、訛りのきついおばあちゃん子の役柄が良かったです。
デイル役のパクソンジュンは、普段は軽薄なお調子者タイプですが、友達思いの優しい一面を好演していて、とても印象に残りました。
「雲が描いた月明かり」では二番手女子だったチェスビンも、元気いっぱいで正義感と芯の強さを持つウンガン役が魅力的でした。

ベテラン名優のキムサンホも味わいがあって良かったです。
ポッチャリおじさん体型の印象があったのに、案外スラッとしてるんですよ。
あの頭と顔のイメージ強すぎて今まで気付きませんでした。

ただの学生があんな事やこんな事できるわけないやん!というツッコミは必至ですが、小さい存在が束になり巨悪をやっつける話が好きなので、楽しめました!

シグナルネタにニヤッとするし、「私の解放日誌」に煌びやかなクラブとして出てきた「パラダイスシティ」も出てきておっ!となりました。
確か「警察授業」でも、学校へ行く道が同じだったので、実際の警察大学で撮影したのかな。
ロケ地も気になります。

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