このレビューはネタバレを含みます
時間を巧妙に使った叙述トリックが癖になる、一度見始めたら止まらないサスペンス作品。
写真に入り込んで撮影者の過去を追体験しながら依頼を解決していくのだが、調査が進むにつれ、最初の思い込みとのズレが浮き彫りになる。
一体どの視点から見るのが正しいのか、このズレが解けたときの爽快感といったらない。
また本作はヒューマンドラマとしての側面も併せ持つ。
過去を変えてはならない。それを分かっていても、悲劇を止めたいと葛藤し、結果を受け止めなければならない辛さ。
誰しもが持つ後悔をテーマに、心が抉られるような思いと、それでも未来を歩いていくための勇気を貰える素晴らしい作品だった。