緩やかささんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

緩やかさ

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気まぐれな唇(2002年製作の映画)

2.8

好きかもしれないホン・サンス監督。
どれだけ慎重なんだ、自分。

コレジャナイ感。

やはり近年の枯れた作風が私は好きみたい。
もう遡って昔の作品を見なくてよいかも。


ロメールを意識してるのは確定
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冷たい水(1994年製作の映画)

3.0

荒ぶる十代。
無軌道な若者たち。

二人の主人公の、ざらついてひりついた殺伐とした心の中が見えるよう。

ロングショットが多く前半はほぼ音楽無し。

後半、廃屋でのパーティー以降は1970年代の超有名
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しあわせの百貨店へようこそ(2018年製作の映画)

4.0

好き。

1959年のオースラリア、シドニーが舞台。
この頃のオースラリアってすごく豊かだったんだな。

百貨店の店内はもちろん、街中や民家から海辺のリゾートまで、美術の再現度、作り込みがすごいと思っ
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JACO(2015年製作の映画)

-

エレクトリックベースは好きな楽器だけど、メロディアスに弾くアプローチはあまり好きじゃない。

ベースはベースらしくというわけではないが、せっかく低くてかっこいい音が出せるのに、わざわざそんな高音で弾か
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イーグルス・オブ・デス・メタル: パリの友に捧ぐ(2017年製作の映画)

-

このバンドのことは知らなかった。

パリの同時多発テロ事件があって制作されたドキュメンタリーで、映画の終盤は事件について掘り下げていくのだけど、そこに至るまでのバンドのヒストリーの部分もとても良かった
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WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

-

映像がとても綺麗で美しく、音楽は極上の名作アルバムを2枚続けて聴いたような圧倒的な素晴らしさ。

でもこの映画は観なければよかったな。
悲しい話すぎる。

なぜこの映画を観ようと思ったか覚えてないんだ
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浜辺の女(2006年製作の映画)

3.1

好きかもしれない?ホン・サンス監督の過去作を恐る恐る。

2006年の作品で、近年の監督作に比べるとかなり長尺。
シナリオもしっかりめに作ってあると感じた。
何かを暗示するようなカットの挿入多め。
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バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

3.5

STIC(SAT)本試験のシーンの緊迫感たるや。

絶対絶命とはまさにこのこと🚽
終盤の30分くらいなのかな、試験本番シーン。苦しかった。
観てる方も緊張で吐くかと思った🤮


主演の4人の演技が素晴
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マイ ビューティフル ガーデン(2016年製作の映画)

3.5

独特なムードの映画。
登場人物一人ひとりがすごく独特。
考えないで感じるタイプの作品だと思う。

口の悪い頑固な老人のアルフィー。
容赦なく間断なく悪態つくタイプ。

最初は取り付く島もないほどにベラ
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建築学概論(2012年製作の映画)

3.0

シンプルで直球な青春回顧。

恋に恋してるのではなく、ちゃんとあなたに恋してる初恋。ラ・ブームとは違います。

これが支持されるのは、二人のすれ違いがいつの時代も普遍性のある、若者あるあるだからだろう
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ザ・ストーン・ローゼズ:メイド・オブ・ストーン(2013年製作の映画)

-

映画のラスト、復活ライブで15分くらいずっと「Fools Gold」を演奏してるんだけど、とにかくレニのドラムプレイが圧巻。
つくづくこのバンドはドラムが肝だと思う。

ライブのとき、イアン暇すぎでは
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昨日・今日・明日(1963年製作の映画)

3.3

U-NEXTの作品解説に爆笑コメディって記載があった気がして、
はじまったら下町人情喜劇みたいな第1話で、「どこが爆笑コメディだよ」と思っていたら第3話が大大大爆笑。

3話のマルチェロが終始面白すぎ
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ジェシー・ジェームズの暗殺(2007年製作の映画)

3.4

悪党だからとか犯罪者だからではなく、ジェシー・ジェームズが本気で怖い。
いや、ブラッド・ピットが怖いのか、、

いつ何時キレるかわからない狂気を内在したジェシーと、身内として四六時中一緒にいる緊張感た
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アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)

4.3

こんなに全身全霊で激しく泣く人、私は初めて見た。

アデルって渇望そのもの。

終盤、アデルがずっと泣いてて、
ことの因果はさておき、
観ているこちらもだんだん削られていく。
つらかった。

誰もいな
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人生スイッチ(2014年製作の映画)

3.1

第6話「ハッピーウェディング」

かつてこれほどの修羅場を見たことがない。


全ての話数、オチが弱いと思った。
むしろオチは無いのかも。
糸がもつれにもつれてカットアウトみたいな感じだった。
自分は
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先生、私の隣に座っていただけませんか?(2021年製作の映画)

3.7

うわー、面白い。鮮やか。

出演者が極端に少なくて(エンドロールは6人)、
脇を固める編集者、母、そして教習所の教官が寸分の狂いなくハマってる。

メタルフレーム眼鏡の金子大地さん、本当に漫画から飛び
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クレアのカメラ(2017年製作の映画)

2.9

コレジャナイ感。

ホン・サンス監督が滞在先のカンヌで撮影することありきで作ってるから仕方ないのだけれど、クレアはいらなかった。
カメラはもっといらない。

話はいつも通りに面白いんです。
クレア要素
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旅立ちの時(1988年製作の映画)

3.1

家族の団結を乱さないことが掟。

母の決断、そして父の決断。

突然の別れ、車中の弟の表情が堪らない。

彼女が好きなものは(2021年製作の映画)

3.3

体育館のシーン。
(特に壇上にダッシュする亮平くん)
自分はわりとこれが全て。

悲劇と喜劇は隣り合わせというか、小さな悲劇、大きな悲劇が寄せ集まってて観ていて辛かったけど、少しだけ希望もある感じの映
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逃げた女(2019年製作の映画)

3.5

どんどん説明が少なくなっている。
感じろ、ということなのか、察してくれということなのか、わからなくて良いということなのか。

近年のホン・サンス作品を連作のように観てきているので、自分はなんとなく察し
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未来を花束にして(2015年製作の映画)

3.0

本作の主人公モード・ワッツは洗濯工場に長年勤務している。
7歳でパート
12歳で社員
17歳で班長
20歳で職場主任
いま24歳、夫と息子と暮らしている。
彼女たちは洗濯女と呼ばれ、その過酷な労働環境
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.8

尖った脚本、攻めた演出で若いクリエーターによる作品かと思ったら、ドラマ界の大ベテランたちが緻密に作り上げた映画でした。

さまざまなあるあるを誇張してるので、わりと悪意に基づいた冷笑的な物語なのかも、
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トムボーイ(2011年製作の映画)

4.6

作品背景や監督のことをなど知らないで観たのでジェンダーの話だとは全然意識してなくて、シンプルに子ども映画と思って見ていました。

フランスの子どもたちの、ひと夏の出会いと男の子になりたい女の子のちょっ
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そんな彼なら捨てちゃえば?(2009年製作の映画)

-

第三者目線の恋愛の箴言(アドバイスみたいな)が随所にインサートされる。

恋に恋してるあなた、間違ってますよ、見えてるものが違うわよ、早く気づいて、みたいなメッセージなのかな。
かなり辛辣なお話でした
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星の子(2020年製作の映画)

4.1

ちひろ15歳の視点で描かれているので彼女に世界がどう見えているかを我々は共有する。

劇的なことは何も起きない。
(水入れ替え事件と先生ブチギレくらい)

家庭環境のことは置いておいても15歳ってこん
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MONOS 猿と呼ばれし者たち(2019年製作の映画)

4.3

めちゃくちゃ面白かった!

冒頭からラストまで緊張感が持続するタイプの映画。

「地獄の黙示録」の、じめっとしたマイナスイオンが好きな人には合う作品だろう。
実際「闇の奥」をオマージュしているらしい。
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愛が微笑む時(1993年製作の映画)

3.8

これ映画館で観てたら絶対号泣したと思う。

序盤、複数の人物の状況を描いていくので、群像劇なのかと思ったけど、メインストーリーを描くための壮大なお膳立てだった。

手の込んだ世界観作ってくるなー、と思
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モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

4.0

1991年年末のソマリアを舞台に史実を元にした脱出劇。

時代は違うが、ソマリアと言えば海賊のシージャック事件を描いた「キャプテン・フィリップス」を思い出す。

どちらも著しい緊張感に漲った作品で、あ
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ヘアスプレー(2007年製作の映画)

4.0

配信が明日までとのことでU-NEXTで再視聴。
ヘッドフォンで爆音上映しました🎧

シンプルに気持ちがアガる。
曲も歌も良いなー。

1962年のボルチモアが舞台なので、ビートルズ以前のポップスのマナ
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ワイルド わたしの中の獣(2016年製作の映画)

4.2

Filmarksでは低評価、見たことないくらい酷評の嵐です😵‍💫🌀

独特な作風のドイツ映画です。制作は2014年。

監督はドイツで女優としてキャリアを築いてきた方でこれが初監督作品。
当時まだ38
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

5.0

これからもたくさん映画を観て、素晴らしい作品との出会いがたくさんあると思うけど、、

今日のこの感動は決して上書きされないで自分が死ぬまで心に残るだろう。


雪さんがサイン会でコメダ先生に
「作品を
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それから(2017年製作の映画)

3.2

相変わらず何を見させてられてるんだろうという気になるホン・サンス監督作。

主人公の既婚中年男性(出版社経営者)が新・彼女候補(新入社員)と会食してると元カノ(元部下)がヨリを戻したいと現れ、3人で「
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ブルックリン(2015年製作の映画)

5.0

アイルランドから一人でアメリカのニューヨーク、ブルックリンに移住したエイリシュ。

人見知りで友だちもいなくて、一人ダイナーのカウンターで地蔵で食事して速攻食べ終わって「お勘定してください」って言った
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EMMA エマ(2020年製作の映画)

3.4

ジェーン・オースティンのエマ。

アンチヒーローと言ってもよいこのキャラクターを2020年にどう描くか。

この時代を描写する多くの映画には、美術や衣装、登場人物の佇まい、セリフ(そういう言い方するん
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

4.5

不覚にも心のど真ん中を射抜かれました。

コロナ禍の扱い方が真摯だった。
(それが主題ではないですが)

今までずっと画面の中の人たちに、なんで誰もマスクしてないの、と思ってたもん。切実だもん。
コロ
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山の郵便配達(1999年製作の映画)

4.4

深遠で幽玄な山々。

画面からマイナスイオンが出まくってる。
映画館で観たら臨場感すごいだろうな。

広ーく引いた風景のカットの遠くの方で人物が少しずつ動いてる画面、キアロスタミみある。


私の父親
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