クドゥーさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)

4.5

『自由の代償を超えた先に、君と生きていく愛がある』

平成のファーストを目指して作られたガンダムシリーズの十数年振りの続編となる新作劇場版は、ここ数年間でガンダムの魅力に取り憑かれた僕には興奮しっぱな
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機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション 自由の代償 HDリマスター(2007年製作の映画)

4.0

『俯瞰で見られない狭量に、いつか足元をすくわれる』

平成のファーストを目指して作られたガンダムシリーズ続編の劇場総集編第4話。ここまでアスランの葛藤を軸とした再構築だったが、正義を信じ続けたレイが最
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機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション 運命の業火 HDリマスター(2006年製作の映画)

4.0

『死より不自由を恐れるのが、選ばれし者の条件』

平成のファーストを目指して作られたガンダムシリーズ続編の劇場総集編第3話。本作のターニングポイントを冒頭で描く大胆な構成、最終決戦に登場する機体を全部
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

4.0

『いま輝けるものたちを、最後まで描く覚悟はあるか』

日露戦争の英雄がアイヌの少女と共に金塊争奪戦に挑むサバイバル映画。哀愁漂う山崎賢人も変な汁の玉木宏も想像を超えた金カムがそこにあり、僕の知る限り名
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ゴジラ-1.0/C(2023年製作の映画)

4.0

『時代を超えるそのために、彼らの色で描く世界』

戦後マイナスとなったこの国で市井の人々が巨大怪獣に挑むモノクロ版。作品の印象としては先に観た通常版と変わることはないし、ということはつまり初回がピーク
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機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション それぞれの剣 HDリマスター(2006年製作の映画)

4.0

『観察者にしか分からない、その剣の鋭さ切なさは』

平成のファーストを目指して作られたガンダムシリーズ続編の劇場総集編第2話。シンを御しきれないアスランという構成で依然彼が主役だが、seedの中でも特
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機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション 砕かれた世界 HDリマスター(2006年製作の映画)

4.0

『燃え広がる炎の陰で、くすぶり続けている火種』

平成のファーストを目指して作られたガンダムシリーズ続編の劇場総集編第1話。経験の生んだバケモノであるシンの覚醒が魅力の展開を、文字通りアスランを主演と
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傷物語-こよみヴァンプ-(2024年製作の映画)

4.5

『逸脱者たちにしか紡げない、これが傷物たちの物語』

高校三年の春休みに瀕死の吸血鬼を助けた少年の顛末を描く劇場アニメーション。三部作以降アニメは何度かの歴史的な転換点を迎えているが、それでもなお最高
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機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション 鳴動の宇宙 HDリマスター(2020年製作の映画)

4.0

『たとえ媒体が変わっても、それだけが僕じゃない』

平成のファーストを目指して作られたガンダムシリーズ劇場総集編第3話。ここにきてテレビシリーズとの差が相関図上に現れてしまうが、ヤキン・ドゥーエの戦い
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機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション 遥かなる暁 HDリマスター(2019年製作の映画)

4.0

『この戦場になくても、幕間がもたらすカタルシス』

平成のファーストを目指して作られたガンダムシリーズ劇場総集編第2話。かつての友と決別を経て共闘に至るまでが鮮やかにまとめられ、光さす道となるフリーダ
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機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション 虚空の戦場(2019年製作の映画)

4.0

『カタルシスなどない、募るのは戦いの虚しさのみ』

平成のファーストを目指して作られたガンダムシリーズ劇場総集編第1話。ギアスのように台詞を追うだけでも必死になるのかと思いきや、滑らかな編集によって極
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名探偵コナン vs. 怪盗キッド(2024年製作の映画)

4.0

『思ったよりもおじさまで、これは三つ巴に解釈違い』

探偵と怪盗による宿命の戦いの軌跡を追うことができるコナン上映。もはや一年の映画館初めをぬるっと始める企画として恒例化しつつあるが、メインテーマから
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火の鳥 エデンの花(2023年製作の映画)

-

【2023年クドゥデミー賞】


皆さま一年間ありがとうございました。

恒例の僕が独断と偏見により選んだ個人賞を発表したいと思います。


〈映画選考対象作品〉

1. 名探偵コナン 黒鉄のミステリ
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劇場版 SPY×FAMILY CODE: White(2023年製作の映画)

4.5

『特別な今日だから、家族で一致団結クライマックス』

それぞれに秘密を抱える父母娘の偽装家族が世界平和を目指すテレビアニメの完全新作劇場版は、蛇足は要らんからさっさと本編を進めろよとなりがちな超人気作
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屋根裏のラジャー(2023年製作の映画)

1.5

『創造性なき者たちの、免罪符とされている想像力』

孤独を抱える少女を救うために想像の友だちが奮闘するファンタジー映画。説明を通り越した怒涛の作品解説は作劇の体を成しておらず、内容が頭に入らないどころ
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

『多様性よりも胡散臭い、エンタメを純粋に楽しむ』

地位を手にした女性指揮者が疑惑により追い詰められるサスペンス映画。リスク管理が最も重要な才能となった以上彼女に同情はできないが、最後には積み重ねてき
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

4.0

『声に出せないとしても、言葉にできる時代こその』

デジタル世代の少女がネットを駆使して誘拐された母を探すサスペンス映画。主人公が序盤から超ウィザード級ハッカーでありながら、真相に迫ると典型的な当事者
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地獄の花園(2021年製作の映画)

2.5

『この世の中に、メタネタより難しい笑いはない』

普通のOLを目指す女性が最強の座をかけた戦乱に巻き込まれるコメディ映画。いくらなんでもナレーションが多すぎというのはさておき、伝え聞いていたプロットを
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結束バンドLIVE 恒星(2023年製作の映画)

4.0

『今ここだけのわたしたち、それすらも映画館なら』

「ぼっち・ざ・ろっく!」一夜限りのライブイベントの劇場上映。「バンドリ!」のように声優さんたちが演奏しているのかと思いきや、ほとんどキターンソロライ
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.5

『もっと話しをしよう、尽きるまで聞いているから』

好奇心のあまり転校を言い渡された少女が新しい学校に通うアニメーション映画。どういう切り口で語るべきかどういう感情で僕はいるのか、言葉にするならただ一
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.0

『最後にして最大の冒険は、因果応報へと回帰する』

インディ・ジョーンズがナチの科学者とのお宝争奪戦に挑むシリーズ完結編。正直作劇としては二時間半かけてやる内容ではないのだが、頑張るインディを眺めてい
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ホーンテッドマンション(2023年製作の映画)

2.0

『協調路線として描くのなら、かの戦略も悪くない』

心霊物件に悩む親子を助けるためクセの強い面々が一致団結するホラー映画。映像的にも作劇的にも特に面白いところはなかったところで、いわゆるポリコレの要素
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名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊(2023年製作の映画)

2.5

『この手の恐怖を書かせたら、日本という国が一番』

引退したポアロが降霊会に参加して事件に巻き込まれるミステリー映画。キャストがだんだん豪華じゃなくなることで謎解き度は増す一方、ベネチアの美しい街並み
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

3.5

『二人の恋の衝動で、この世界観を突き動かせるか』

擬人化した元素の世界で癇癪持ちの火とおっとりとした水が出会うピクサー映画。迷惑客は燃やせばいいと思う僕に感情移入は難しいけど、ユニークなアイデアと普
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カールじいさんのデート(2023年製作の映画)

3.5

『心惹かれる冒険って、自分の中に湧き立つもの』

ダグと暮らすカールじいさんにびっくりな転機が訪れるショートアニメ。社会の要請よりもキャラを大切にしていた時代の後日談だけあり、最大多数に響く唯一無二の
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翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~(2023年製作の映画)

3.5

『これで証明された、埼玉をディスるのが一番面白い』

日本統一に動き出した僕の故郷埼玉がディスられまくるコメディ映画続編。虚無だった現代パートが上手く絡むようになっていたが、武蔵野線をピークに551蓬
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青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない(2023年製作の映画)

4.5

『遅すぎることはない、この世界線にいる僕らでも』

優しさを目指す少年が思春期に悩む少女たちと向き合う「青春ブタ野郎シリーズ」新作劇場版は、一言で言うと大人の階段を登って家族が再生するだけの物語を蓄積
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翔んで埼玉(2018年製作の映画)

4.0

『品格も名誉もいい、笑いのプライドを見せてくれ』

解放戦線にかこつけて僕の故郷埼玉がディスられまくるコメディ映画。ネタとしては職場で食べているお弁当を吹き出しそうなぐらい面白いが、最後熱い展開に持っ
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岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

2.0

『全て等価値に語られる、それは美徳かもしれないが』

岸辺露伴がこの世で最も黒い絵の真相を求めルーヴルに赴くミステリー映画。語り口にジョジョみがあり丁寧に作られているのは分かるが、いかんせん内容に対し
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劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室(2023年製作の映画)

4.0

『死者0の奇跡の裏に、社会的に死すべき奴がいる』

都知事直轄の救急医療チームによる命がけの活躍を描くテレビドラマの劇場版。恋愛要素や露悪的な政治家など切り捨てるべき要素は多くても、ドラマの映画化でし
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わたしの幸せな結婚(2023年製作の映画)

3.5

『最初からめっちゃ惚れてる、それこそがリアリティ』

家族から虐げられてきた少女が嫁ぎ先で幸せを見つけるシンデレラ映画。恋愛モノを期待したのに異能バトルを見せられるガッカリ感に対し、世界観をナレーショ
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攻殻機動隊 SAC_2045 最後の人間(2023年製作の映画)

4.5

『いつか人間を超えても、ロマンチストでありたい』

既存の社会体系を脅かすポストヒューマンと公安9課の戦いが続く「攻殻機動隊」劇場編集版は、結局のところネットは広大でまとめられてしまった結末を外部人材
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.5

『死にそうな時ほど、重ねたルーチンは生きてくる』

致命的なミスを犯した殺し屋が自らの流儀で再生を図るサスペンス映画。淡々かつ雄弁なモノローグが絶句する冒頭にニコニコしちゃうが、映像のテンポとも合間っ
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タイラー・レイク 命の奪還2(2022年製作の映画)

4.0

『彼は守り続ける、背を向けた命への贖罪のために』

犯罪組織のボスの息子を守り切った傭兵が次なる任務に挑むシリーズ第二弾。舞台設定が斬新な前作と比べると普通のハリウッド大作ながら、ネトフリらしい滑らか
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マーダー・ミステリー2(2023年製作の映画)

4.0

『周りの人間クズだらけでも、選んだ絆だけは本物』

周りの人間に危害を及ぼしまくりながら事件を解決する夫婦探偵シリーズ第二弾。ミステリーよりもマーダーに力を入れるシナリオは健在で、僕のような今楽しけれ
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.5

『最強に訪れる試練とは、いつだって心の在り方』

アベンジャーズ最強ヒーローがフォロワーらとチームを結成するマーベル映画。面白い面白くない以前に劇映画として内容が薄いが、キャロル姐さんのタンクトップの
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