《デザイナーになるべくロンドンの専門学校へとやって来たエロイーズ。入学早々、居心地の悪い寮を飛び出しますが、新しい下宿先で眠りにつくたび、夢の中で60年代ソーホーに入り込み、そこで出会ったサンディと自>>続きを読む
《必ず最後に悪は勝つーー》
なんせ全員悪人だからねぇ。
彼らの執着は”生きること”への執着そのもので、潔いまでに皆、自分(だけ)が生き伸びることに必死、いつ落ちるともわからないぐらぐらの地盤の上で足>>続きを読む
絶対のように思えてたものの儚さ、期待と現実のギャップ、自分にも非があるだけに気まずい瞬間、わかってくれない大人…無防備で小さな頭と心に、不意に容赦なく襲いかかる他者との関係性の波。
あの残酷で身近な>>続きを読む
《都会と田舎、金持ちと超金持ちとその他大勢、ジェンダー間、世代間ーー様々な隔絶を超えた緩やかな連帯。あのこは、わたしは…》
他の誰か・何かからじんわりと影響を受けながら、主体を自分に置きにいく話。>>続きを読む
《極秘の国家プロジェクトにより誕生したクローン人間・ソボクは、人類が病や死を乗り越えるキーとなり得る、不思議な力を有していた。余命僅かと宣告された元エージェントのギホンは、自らの治療を条件にソボク護衛>>続きを読む
《言葉を奪うことは精神を奪うこと…。日本の統治下で、教育政策を含めた言葉狩りによって失われていく母国語と、その精神を守ろうと奔走した人々の熱意と信念。》
面白い、という表現が適切なのかわからないけど>>続きを読む
《前作で洞窟から飛び出し、力を合わせ外界を闘い抜いてきたクルードさん一家。サバイバル生活の中で少しずつ変化していた家族の在り方が、ある別の家族との出会いによって思わぬ方向にーー》
全秒クライマックス>>続きを読む
《村人たちが自分の家族を皆殺しに…謎の猟奇殺人が多発する中、警官のジョングは、怪しいと噂されるよそ者の日本人について調べ始めるがーー》
毎度「作為」が強過ぎて、あまりハマれないナ・ホンジン監督作。>>続きを読む
《現在無職にして山岳部時代の思い出にしがみついて生きるヨンナム。大家族が集まり母親の古稀を祝う会場で、思いを寄せていた山岳部の後輩ウィジュと再会するも、会場の外では有毒ガスが発生しーー》
たまにある>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
一つ一つのエピソードが次々流れていってしまうので、どいつもこいつも腹に一物あるってのはドラマの方がじっくり描けたんじゃ…とは思いつつ、流行を生み出す仕掛けがうまくハマった時の高揚感と、それがインスタン>>続きを読む
《倹約命の、揚げパン屋&パソコン修理工の夫婦+娘ちゃん家族。抽選で当たった念願の家族旅行、ハワイへ向かう飛行機がテロリストにハイジャックされてしまうがーー》
年甲斐もなく、なんて言葉そのものを真っ向>>続きを読む
設定は同監督の『ミス・ワイフ』とほぼ同じやんレベルでそっくり。
基本見た目と腕力で解決していくストーリーのマズさや、(これも前作同様)登場人物の酷い行いがサラッとなし崩し的に許されてしまう点は気になる>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
映像は5秒がスタンダード、1分はもう長編で他人の物語に割く時間はない、という最恐のディストピア設定から、作品そのものが『大好きってしか、言えねーじゃん』一色に飲み込まれるの、最高に狂ってる。すべては花>>続きを読む
最初にヒョンビンとユ・ヘジンが会ってからの、一連のゴタゴタアクションの時間帯に「この後こうなったら絶対楽しいじゃん!」と思ってた方向にズンズン進んでいったので、とても満たされた。
(ユ・ヘジンがヒョン>>続きを読む
この題材をライトな作風に落とし込める自由度!
真相や黒幕が誰なのかは(少なくともストーリー上は)マクガフィン的な扱いでしかなく、彼女たちがどう行動していくかが主体の話なので、とにかくサバサバ・カラッ>>続きを読む
面白いものと素敵なものしか映したくないという気概を感じる。
クライマックスで回想されるラットキャッチャー親子の底辺云々の話は、ジェームズ・ガンに言われると映画のジャンルの話にも重なって、あのシーンの煌>>続きを読む
韓国映画の主人公嵌められモノ(←適当に今つくったジャンル)は、アク強巨悪ドーン!な傑作も多いだけに、それらと比べると小悪党感は否めないものの、小さくまとまったなりの愛嬌があって捨ておけない。
愛嬌の>>続きを読む
やりたい事や手に入れたいものが目に見えなかったり、人によって価値基準が分かれたりするものだと、自分の心持ち次第でとかく見失いがちで、そんな時は安直なわかりやすさに走りそうになるけど、結局そんな自分を救>>続きを読む
何だろうこの正しく打ち出される反戦メッセージと、いつも通りな悪ノリの食い合わせの悪さは…。
同監督が『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』で史実にフィクションの嘘をまぶし、巧妙にリアリティのあ>>続きを読む
“追う”イ・ジョンジェに対し、逃げるでも迎え討つでもなく”娘を助ける”が目的のファン・ジョンミン。
両者の思惑が噛み合ってない分、推進力保つために様々なデコレーションが施され、横槍が入れられていく超ハ>>続きを読む
蝶の行方を追う冒頭からまごう事なき『フォレスト・ガンプ』で、今作ならではの情動マシマシな味付けがなされてるとはいえ、そもそもフォレストガンプそこまで好きじゃない身からすると…。
どのシーンでどんな感>>続きを読む
いまいち跳ね切らない時のデ・パルマの映画みたい…って思いながら観てたのに、それまでのぬるい時間全てが結実する只々バカで尊い到達点にしてやられた。
家で観てるのをいいことに、終盤ずっと声出して笑ってまし>>続きを読む
女好きキャラ似合わねー!とか、腕が太すぎてヒジの傷が見えないあるある〜とか、何も考えないとマ・ドンソクの事だけ延々書いて終わりそうになるけど、一言で言うなれば「治安悪っ!」に尽きる。
武器としての手斧>>続きを読む
この後どう転んでいくんだろうみたいな引きが全然ない、推進力の弱い話ってのに加えて、ずっとうっすら気持ち悪くて普通に引いた。
同性の友人や先輩の言動が基本ゴミなのはもうゴミなのでどうでもいいとして、”>>続きを読む
様々な制約を乗り越えてきた2人に、またしてもこれでもかと難題を吹っかけつつ、シリーズの特性もジャンル的お約束もかなぐり捨てて夫妻の愛に全振り!
「悪魔のせいなら、無罪」を立証するというストーリー上の>>続きを読む
出る映画出る映画、どの世界線の役柄でも悲しみに暮れているイメージのソル・ギョング。
今回は良き相棒を得て楽しそうにはしゃいでただけに、初めから終わりの予感に満ちた展開が余計につらい。
“状況を信じる>>続きを読む
劇中、犯人が「人間ならとてもあんなマネはできない」という台詞を口にしますが、良きにしろ悪しきにしろ、そういった人間の底とか限界なんてないんだなってのを痛感させられる。
あまりにも重い、実話ベースとい>>続きを読む
自分の中に内面化した価値観や規範はどこにいようとついて回るよって話と、自己と他者にまつわる数々の勘違いの末路を淡々と、それでいて意地悪く延々見せつけてくる。
どんだけ会話に困窮したら、様々な球技の球>>続きを読む
キャストの豪華さと、楽しませ過ぎないユルさと隙とを併せ持つ贅沢な娯楽作。
悪役があまりにも後先考えないバカなので、クライマックスにかけてテンション下がってしまったのは否めないけど、ファン・ジョンミン>>続きを読む
削るとこ削ってテンポで持っていく話なだけに、肝心要の音楽の凡庸さが各所でブレーキかけまくってるのが勿体なさすぎる。
「この時代には新しかった」のだとしても、それに触れた人達のリアクションや見せ方なん>>続きを読む
本編同様の濃密な体感時間。
気づけばもうクライマックス、なファッキンテンポで老いと死が迫り来るビーチには、どう生きるのかの答えが荒々しく押し寄せる。
「自らに課された役目に気付く主人公」の物語から、>>続きを読む
ストーリーのため、善とか悪とか愛とか感情なんかに特別な意味が付与されることなく、ただただ現実が流れてゆく。
クラウス・キンスキーは大抵、役との境界線が曖昧で、何だかずっと生き続けているみたいだ。
アードマン・アニメーションが放つ、新説・フットボールの起源。
選手の多さゆえに登場人物の描き分けが薄くなったり、誰が誰だかわからなくなったりしそうなところを、ストーリーそっちのけでキャラクターのゴリ>>続きを読む
この映画そのものがずっと落ち着きなく、ずっと不安定。
「意図せずレールから外れてしまった奴らが集い、新たな規範の中で自分たちだけの楽園を築く」って展開はよくあるけど、置かれる境遇が開放的でもなければ>>続きを読む
何だか愛がないなぁと。
終盤、屋敷(伊藤健太郎)のフリによって”揚太郎の次にかける曲”がそのシーンにおいても映画全体においても盛り上がりの最高潮となるわけですが、そこでかける曲がheaven is >>続きを読む
今作の技術的な拙さについて指摘しようと思えば簡単ですが、それでは作中の松尾諭の役どころみたいになるのでやめておきます。
食べ物と対峙する度に強調されるNAOTOの体幹の強さ、どんな役でも全力投球の土>>続きを読む