とぽとぽさんの映画レビュー・感想・評価

とぽとぽ

とぽとぽ

冬の旅(1985年製作の映画)

3.5

ロードムービーとしてきれいに誂えられた"自由への逃避行"ではないが、それゆえに際立つ彼女の逞しさ

この寒いのに今頃キャンプ?真冬に野宿するティーンエイジャー18歳の反骨少女宿無し娘モナ。
ろくに働か
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ローラ(1981年製作の映画)

3.5

お堅い生真面目役人が資本主義社会に屈するさま in ビビッドなネオンカラー

ダムネーション 天罰(1988年製作の映画)

3.5

タル・ベーラ節炸裂

ゴンドラと雨そして野犬、旧約聖書からの引用…。事あるごとに、主人公へそれっぽいこと言ってくるご近所さんみたいな女性は、もはや人の姿を借りたなにかかと思いそうなほど。プロット自体は
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アウトサイダー(1981年製作の映画)

3.5

社会不適合な気質だけアーティスト?

なにか一芸に長けていても、それを飯の種(仕事)にできない中途半端な凡人のうだつの上がらないさま。未成熟でありながら親となり、結婚し、働くものの社会に適合できないま
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ファミリー・ネスト(1977年製作の映画)

3.5

部屋さえあれば

アパートは崩れ、人は朽ちてゆく。家さえあれば。部屋があればやり直せる…これが現実、これは実話だ。たとえ住む部屋があったて、見つかったとしても解決しないこと=別軸や根深い問題もある、が
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ミナ(1993年製作の映画)

3.5

自分の生き方(キャラ)を認めてそう振る舞う

表現者になる宿命それもまたラクじゃない生き方、そうやってしか生きられないのだから。苦悩や葛藤、同じく劣等感を抱えた者同士でもアーティストをアーティストたら
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ロスト・フライト(2022年製作の映画)

3.2

"1つ1つ着実に"

ジャンルファン&バトラーファンが求める、最後まで安定したコースで飛び切るフライト。危険な分離独立派が支配する"バトルフィールドとしての途上国"と、本部の現場の犠牲を屁とも思ってい
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復讐 THE REVENGE 運命の訪問者(1997年製作の映画)

3.7

哀川翔vs六平!なかなか当たらない撃ち合いがよかった

P.S. 映画鑑賞に集中できない最近

CHASE チェイス 猛追(2022年製作の映画)

-

ずっと地味だけど、どんな役でもジェラルド・バトラーにしてしまう毎度のマジック

蜘蛛の瞳/修羅の狼 蜘蛛の瞳(1998年製作の映画)

4.0

考えるな

虚無。新たな人生のスタート、あるいは終わりのない終わりとしての終着点。『蛇の道』のまま娘を殺された父の復讐劇から始まるのだが、高校の同級生・岩松との再会から38歳にしてヤクザに鞍替えする哀
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蛇の道(1998年製作の映画)

4.0

復讐は楽しんだら負け?復讐する側もまた復讐されるに値する

もうすぐ…もうすぐ…全然来ないもうすぐ?1巡目には分からぬ全容を導き出すのにこの堂々巡りが必要だった。伝言ゲームみたいになっていく中で真偽も
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笑う故郷(2016年製作の映画)

3.7

この世に不満を持つ存在が満たされてしまえば終わりか?はたまた、今まで逃げ続けてきたものと対峙するときか?そうした賞の持つ力に、権威・象徴に群がる人々…厚い歓迎も結局のところは自分のため??

ハンディ
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デリシュ!(2021年製作の映画)

3.5

ここをどんな人にも開かれた場所に

"講評": だれかと分かち合うことの大切さ。主人公2人とも手堅く魅力的で、公爵もちゃんとヤなやつ。優しくあったかく自然と笑みのこぼれるような風通しの良い、爽やか後味
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驟雨(1956年製作の映画)

4.0

おい、

〜しろ!"お前"、命令口調。成瀬監督のコミカルな演出と、小津作品とは異なる原節子の魅力で描かれる、倦怠期の夫婦。"奥さん"という言葉のように、男と女の時代性もあってのステレオタイプな役割分担
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上意討ち 拝領妻始末(1967年製作の映画)

4.0

心揺さぶられ魂震える人としての共感

余りにも恐れ多いゆえ!剣の腕が立つために笹原家に婿入りした伊三郎とその長男・与五郎。"上意"に命がけで逆らう個人の反骨が共鳴し合う、悲しくも胸アツな実に力強い一本
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

3.5

魅惑的な押井守ワールドの魔法にかけられる一本で、夢を題材にしていることもあってか他の押井守作品同様に夜の鑑賞が合いそうだった。いつかもう一回ちゃんと見ようと思う

肉体の冠(1951年製作の映画)

4.0

恋愛、友情、仁義、そして腹巻き

ジャック・ベッケル✕シモーヌ・シニョレによる犯罪ドラマは、ノワールな空気の中で流石の見応えがあった。冒頭のダンスシーンや、酒場の裏で行われるナイフ一本をめぐる決闘シー
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エドワールとキャロリーヌ(1951年製作の映画)

3.2

ドレス、そしてビンタ

夫婦喧嘩!"暗い音楽家"、これだからアーチストは…。色々なキャラクターも入り混じってよくできているけど、如何せん堅苦しさというか作為というか、なんだか乗り切れない"愛想笑い"を
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スランバー・パーティー大虐殺(1982年製作の映画)

3.5

親の居ぬ間のパジャマパーティー✕連続殺人鬼ドリルスラッシャー=ジャンル映画の楽しさ

エンドロールのつづき(2021年製作の映画)

3.5

"発て、そして学べ"ラスト・フィルム・ショー=インド版"ニュー・シネマ・パラダイス"

映画になりたい。映画の魔法にかぶりつきで魅了され恋した少年時代、彼は映画泥棒になった。語り手にこそ未来がある。英
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ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

3.5

スピリットがある

『ブラス!』など英国十八番"炭鉱"モノ(実話ベース)の変種とでも言うか、町ぐるみで夢を叶える田舎舞台作品の良心。安心安定感のスゴいオーディオフレンドリーなフィールグッドで風通し良く
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貞子DX(2022年製作の映画)

1.0

西田尚美さんはいい

ひどすぎた…ホラーとしてもコメディとしても最低最悪で、ホラーコメディ失格。というか、あらゆる点からもはやホラーする気を感じない緊張感ゼロの薄ペッラペラな画に、サブい演出連発に地獄
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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

3.0

ゴジラxコングでなく、"ゴリラxコング"だった!!

主人公はコング。ゴジラがタイトル順前だが、実質スタローンなどベテラン大スターのゲスト出演作品を、日本側がさもスタローン主演作品のように宣伝して、
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チャップリンの給料日(1922年製作の映画)

3.5

短編では既婚者役のチャップリン?エレベーター、レンガ投げなど秀逸なシーンには、笑いばかりか感心する

一日の行楽(1919年製作の映画)

3.5

チャップリン流家族団らんお出かけの日

家の前、遊覧船、十字路と3ステージくらいあって、ドタバタしていたけど、なんだかんだで楽しそうだった。

キッド(1921年製作の映画)

4.5

やさしくてあったかくて創り手の真摯な思いメッセージに、心満たされる

ひょんなことから赤ちゃんを拾った浮浪者の心温まるコメディの傑作。なんてかわいらしい2人の(疑似)親子だろうか。とりわけタイトルロー
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サーカス(1928年製作の映画)

4.0

THE FUNNY MAN
=チャップリンinサーカス!蹴って蹴られて、体を張って笑いを取りまくるトランプ(浮浪者)役から切ない恋の行方ラストまで彼らしい作品で、最初から最後までずっとおもしろく見てい
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ロードゲーム(1981年製作の映画)

3.5

明日のベーコンは人間?
独り言なら俺に任せろ!!

食肉不足なオーストラリアの広大な大地を舞台に、"ヤバい運転手(に執拗に狙われる)"モノ。…というより追っかける側か、おまけに濡れ衣"冤罪"モノ?たま
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チャップリンの殺人狂時代(1947年製作の映画)

3.5

1人殺せば悪党で、100万人殺せば英雄

数が殺人を神聖にする。元銀行員で札束を数えるのが異様に速いヴェルドゥの"事業"は、小金持ちの中年女性を殺す青ヒゲ殺人…。恐慌によるクビから鞍替えを余儀なくされ
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逃げ去る恋(1978年製作の映画)

3.5

"恋のサラダ"=さながらアントワーヌ版"ハイ・フィデリティ"

タイトル通り偽りなし。一同に会するアントワーヌ・ドワネル・クラブの会員たち。生い立ちバックグラウンドから来る女性に求める自分のだらしなさ
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家庭(1970年製作の映画)

3.5

もうマダム

アントワーヌの頼りないキャラクター、彼に結婚生活は送れるのか?裕福でなくても慎ましく、同じ建物に暮らすご近所さんたちとの憧れるような生活、幸せで平和な時間がしばしの間流れる。思い通りにい
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夜霧の恋人たち(1968年製作の映画)

4.0

名探偵ドワネル登場

軽快なタッチでコミカルに綴られる第3弾。失恋のショックから入隊するも、不服従と脱走の連続で除隊となったアントワーヌ・ドワネル。追い出される形で除隊となったために、推薦状みたいなも
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アントワーヌとコレット/二十歳の恋(1962年製作の映画)

3.5

アントワーヌ・ドワネルの失恋

傍目から見るとやばいやつなんだけど、その行動原理というか気持ちは痛いほどわかるし、そんなペルソナを演じる演じるジャン=ピエール・レオの魅力もあって、かわいらしい。最後は
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異人たち(2023年製作の映画)

4.0

孤独な魂が共鳴し合う

ずっと孤独だった…そこに名前がついただけ。"死"を寄せ付ける孤独感、喪失感、そして自分="クィア"【ゲイであること】を受け入れてもらえなかったことに傷つき苦しく、すごく寂しかっ
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