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笑う故郷のとぽとぽのレビュー・感想・評価

笑う故郷(2016年製作の映画)
3.7
この世に不満を持つ存在が満たされてしまえば終わりか?はたまた、今まで逃げ続けてきたものと対峙するときか?そうした賞の持つ力に、権威・象徴に群がる人々…厚い歓迎も結局のところは自分のため??

ハンディによるワンシーン・ワンカット率も高い、ノーベル賞作家の帰省モノ。人間が繰り広げる喜劇の観察者、表現者にとって賞がもたらす意味とは?偉大なる芸術家、最大の敵か?ダニエル、送るよ。結構。20代のときにヨーロッパへ渡るために故郷を出てから、初めての帰郷は、思いがけぬ再会や距離感のバグった過激なファン、そしてまさかの逆恨み過激派連中など、様々な人たちと過ごす数日間…。逃げ続けてきた故郷との和解なるか?同監督で同じくオスカル・マルティネス出演の『コンペティション』劇中劇にも通ずる双子の話も語られる。何が正しくて何が悪い・間違っているのか、見失ってしまいそうなラストに観客は考えさせられる点もまた通ずる。この世のすべては解釈。

アデルガマテ〜
"ノーベル賞は人を像に変える"
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