このレビューはネタバレを含みます
天空から白い羽根が揺蕩いながら舞い降りてくる。
何の羽根だろう。恐らく天使の羽根なのかもしれないとラストになって思い至る。
この羽根が物語の進展を極めてポジティブに司っていくように思える。
そ>>続きを読む
1991年制作、リドリー・スコット監督のロードムービーによる実話映画の秀作である。
リドリー・スコットという監督もタッチと色彩を持った名監督の一人と思っている。
下積み期のCM監督時代にその種>>続きを読む
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実に大人の風味に満ちた映画である。
この映画の構造にはニ局対比が多く埋め込まれている。
男と女、本音と建前、誠実と不誠実、幸せと不幸、平凡と非凡といった両局を行ったり来たりしている。
そして多>>続きを読む
1990年制作、ケビン・コスナー監督によるアカデミー賞作品賞を含め7部門に輝いた秀作である。
日本はまだ夜明け前で大政奉還3年前の1864年のアメリカ西部が舞台である。
まだ南北戦争ただ中にあ>>続きを読む
1968年制作、スタンリー・キューブリック監督、原作アーサー・C・クラークによるSF映画の金字塔的作品である。
これほど哲学的で形而上学的な映画はないだろう。
冒頭30分はセリフが無く、太古の>>続きを読む
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1960年制作、アルフレッド・ヒッチコック監督の元祖サイコ映画の傑作である。
ガス・ヴァン・サント監督のリメイク版(1998制作)について、そのまんま過ぎるとの論評が多いが、監督はリメイクにあた>>続きを読む
1940年制作、アルフレッド・ヒッチコック監督作品。
ヒッチコックの渡米初作品となった本作によってヒッチコックタッチの萌芽が見て取れる。
ジャンルとしてはサイコスリラーとなっているが、もう少し>>続きを読む
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1984年制作、ロバート・ベントン監督によるアカデミー主演女優賞、脚本賞に輝いたヒューマンドラマの傑作である。
ロバート・ベントン監督といえば1979年の「クレイマー・クレイマー」でも人の心のヒダ>>続きを読む
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1954年制作、黒澤明監督による活劇映画の傑作である。
文句の付けようがない。
黒澤明監督のキーワードは多分リアリズムだと思う。
本当はどうだったんだろう?
人々は何を食べ、どんな物を着て>>続きを読む
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この後味の良さは何なのだろう。
多分物語全体から醸し出される鬱屈したストレスが終盤になってこれでもかと解放されるからかもしれない。
1994年制作、スティーブン・キング原作、フランク・ダラボン>>続きを読む
2011年制作、デヴィッド・フィンチャー監督によるミステリー・サスペンス映画でスウェーデン映画のリメイク版である。
オープニングは「Led Zeppelin」の「移民の歌」のリニューアル版をバ>>続きを読む
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流石に社会派シドニー・ルメットである。
社会の根底に巣食う問題を淡々とペーソスを以て描くことの何と巧みさよ。
1988年制作、シドニー・ルメット監督によるシリアス・ヒューマンドラマである。あの>>続きを読む
マーチン・スコセッシ監督の1976年の作品で彼の初期の傑作と言っていい。
81年にはデニーロとジョー・ペシも参戦した「レイジング・ブル」、90年にはこれらのファミリーにレイ・リオッタを若手に加え>>続きを読む
2018年制作、ピーター・ファレリー監督によるハートフル・ヒューマン・ロードムービーである。
アメリカの根底に巣食っている人種差別という病巣が新たにかさぶたからまた化膿し始めている。
この映>>続きを読む
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1967年制作、小林正樹監督によるヒューマン時代劇の傑作である。
かつて観た時代劇の中でも極めて、普遍的で人間的な生癖を切り取って見事なまでに結晶化した映画と言っていい。
そこにある刀はもはや>>続きを読む