Sasadaさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

Sasada

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キル・ボクスン(2023年製作の映画)

2.0

長くて薄い。アクションもそんなにすごくない。(というかジョンウィック筆頭にもっとすごいのをいっぱい観てしまったので、、、)

誰と何のために戦うのかが曖昧で、辞めたいならさっさとやめろよとずっとずっと
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アルゼンチン1985 ~歴史を変えた裁判~(2022年製作の映画)

4.2

これはすごい。実話に基づく物語で、実際の映像も混ぜつつ語る系の映画ではあれど、でも全然再現VTRになっていない。

「今日から子供達には家の電話には出させないようにするぞ」
「また脅迫?一日中暇なのか
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マーダー・ミステリー2(2023年製作の映画)

4.0

2人が喋っているだけで全然成り立つ。

コミカルで、アクションもあって、尺短くて、差別的な描写も基本ない。あまり最近ないタイプの映画で面白かった。ストレスなく見られるってとても貴重だと思います。

トリとロキタ(2022年製作の映画)

3.6

実にソリッド。社会の周縁に追いやられ、あらゆる皺寄せを受け続ける子供たちの話。
冒頭から“配達”中にいろんな大人たちと交渉するトリの姿な訳で、彼にそんなことを強いる社会であることへの違和感が滲む。
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海辺の途中(2019年製作の映画)

2.0

自分の子供が欲しいなんて思ったことないし何なら絶対いらないと思っている人間からすると、無精子症で“男のプライド”が傷つく様子が理解できないし、妊娠しないから中に出させてと風俗嬢に懇願する気持ち悪さには>>続きを読む

春なれや(2016年製作の映画)

-

吉永小百合の映画みたいやなと思ってたら、吉行和子の芸歴60年を記念してなんか撮りましょうというのが発端だったらしいと聞いて物凄く納得がいった。

わさび(2016年製作の映画)

2.6

外山文治監督の短編特集上映にて。数年前の作品というのもあるのかもだけど、ちょっと「え?」ってなる帰結や言葉が多かったなという雑感。

本作は寿司職人と野球選手で男女間の不平等を扱ってはいるものの「扱っ
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ザ・ワン・アイ・ラブ(2014年製作の映画)

2.0

不穏な空気を漂わせて、、漂わせて、、漂わせただけかいという映画。

カップルセラピーって海外の映画やドラマでよく出てくるけど、成功した例を見たことないよなと思うなど。

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

4.2

他者をもしくは人間をわたし達はもう一度信じることができるのか。コロナ禍や戦争のニュースがスマホの画面を埋める中、優しさを手放さずにいられるのか。大義のために振るわれる暴力は、どこまで許容されるべきなの>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.0

トムクルーズが主役すぎて/スターすぎて爆笑してしまった。
前作観てないしなーでスルーしたけれど、確かに映画館にみんなリピートしにいくのもよく分かる。

若手を育てるテイを取りつつひたすらトムがぶちかま
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コンペティション(2021年製作の映画)

3.4

最近流行りの「映画についての映画」ではあるが、資本家のPRのために使われる側面であったり、単一のイデオロギーで安心しようとする批評家や観客であったり、俳優と演出家のエゴとプライドがぶつかる現場であった>>続きを読む

刑事ジョン・ルーサー: フォール ン・サン(2023年製作の映画)

-

初見でも一応観れるけど、ドラマをある程度前提にした映画な気はした。
信頼関係で結ばれたボスとのやり取りや、なぜか冒頭で逮捕されてる経緯、「目を見ればわかる」件は映画単体ではなかなかストンと腹落ちはしな
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少女は卒業しない(2023年製作の映画)

3.0

自転車2人乗りとか屋上で花火とか卒業ライブとか。美化され漂白された「卒業式の思い出」という感じで、その可愛らしさは肯定的に見つつしかし古臭さは拭えない。なんか思い出せば思い出すほど評価を下げたくなる映>>続きを読む

猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)

3.4

メインの二人はどちらも何者でもない/何色でもない若者だけれど、男と女でこうも違うかという受け止めながら観ていた。

軽んじられ、身の危険を感じ、それでもここで生きるために嘘を吐く。
フラフラしながらも
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

2.8

マルチバースで遊び倒す茶目っ気に乗れるか乗れないかでいうと後者だったし、カオスな語り口の一方でどんどんミニマムになるお話の帰着についてはあまりに優等生的で白けてしまった。
(だからこそある種の分かりや
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エゴイスト(2023年製作の映画)

3.8

手を執拗に映す映画。人前で繋ぐことが憚られたり、疲労で震えたり、愛おしそうに重ねたり、もう少し傍に居てと引き止めたり、愛情の証を差し出したり。

水のイメージを繰り返す映画。悲しみも怒りも孤独もミネラ
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ザ・ロストシティ(2022年製作の映画)

3.8

作家とカバーモデルのバディもの。
表紙(見た目)と内容(中身)の話をどこまでもやろうとしていて、「コミカルでB級っぽい」けど「志は高い」この映画自体の建て付けも含めて良いと思った。

他者には他者の世
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

3.2

金持ちをゲロまみれにして憂さ晴らしする映画。それ以上でもそれ以下でもない。

インフルエンサーってムカつくよな。とか、武器売って儲けるやつって倫理的にどうなのよ。とか、金持ちの親の元に生まれだけで裕福
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ちひろさん(2023年製作の映画)

4.2

成長したり変化したりする必要なんかなくて、ただあなたはそこにいて良い。そう語りかける映画をずっと作り続けている(ようにわたしには見える)今泉力哉監督作。元々ファンだけど、彼のことをさらに好きになったな>>続きを読む

スマホを落としただけなのに(2023年製作の映画)

3.3

警察がまともならすぐに解決するお話。
倫理観およびセキュリティ意識がバグった人しかいないので、これをもって「いやー現代って怖いよねー」とは言い難いよ。

サイコパスの彼はどこかで、、と思ってたら「非常
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

3.9

これで良いのよ。いやこれが良いのよ。

お話としてはありきたりかもしれないが、それでもエンパイア劇場の美しさが抜群。(撮影はロジャーディーキンス!)

また奇しくもバビロンと同じタイミングで映画愛に満
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PLAN 75(2022年製作の映画)

3.2

元々短編ですからね。それを引き伸ばしただけじゃ面白くはないよねと。

自由な選択肢のふりをして高齢者に自決を要求するグロテスクさ っていうアイデアには「ありそう」感あって怖いんですけど。(いま話題の眼
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別れる決心(2022年製作の映画)

3.3

テクニックは大盛りだけれどえらいシンプルで(意地悪な言い方をしてしまえば)古臭い映画だった。

「中国人の夫」の件からしてお前浮気する気満々やないかという話で、寄り道して寄り道してスタートとゴールを最
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バビロン(2021年製作の映画)

3.8

映画館で観てよかった。チャゼル先生によるハリウッド映画史総ざらいで、登場人物も多いもんでお話のテンポ/切り替えの早さがとんでもない。
(それでいてトーキー映画初期のNGをコント的に繰り出す遊び心もある
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西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

4.0

なんと空虚な映画か。一応の主人公も含め、彼らの死には何の意味も付与されない。「お国のために」なんかじゃなく、訳もなく駆り出され、殺し合い、そして死んでゆく若者たち。
誰も戦いたいと思ってない。なぜ殺す
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.8

めちゃめちゃに手際が良い。
立ち上がりの20分くらいでぜんぶ種まきしてるんで、とんでもっぽい展開にも納得させられてしまう。

逃げられない鉄塔の上で、助けを呼ぶためにあの手この手を繰り出しつつうまくい
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スクロール(2023年製作の映画)

1.5

他人の生き死にを自分のポエミーな1人語りの燃料にしている時点で傲慢で最低だなと思ったんですが。

二択を最初から最後まで間違える中川大志とそれに振り回される情緒不安定な松岡茉優には笑ってしまったし
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ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

3.7

毎年やってほしいなこれ。ダニエルクレイグも楽しそうだし。

前作に引き続き金持ちとそれに群がる外道を皮肉りつつ、ド派手でわかりやすいミステリーとしても面白い。
途中の長すぎる回想はちょいダレる気もする
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.5

遅れてきたミッドライフクライシスのようでもあり、ホリエモンに感化されてメモの魔力に取り憑かれて新しい“人脈”作りに勤しむ大学2年生のようでもある。

内戦の足音をちらつかせようが「しょうもな」以外の感
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グッド・ナース(2022年製作の映画)

3.4

あまり単純化せず、分からないものを知ってる形に落とし込まず、盛り上げもしないからこそ恐ろしさが引き立つ。

なぜ殺したのか分からない。死にゆく人を見てどんな気持ちになったのかわからない。
でも彼が犯行
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マチルダ・ザ・ミュージカル(2022年製作の映画)

4.0

ロアルドダールが大好きで、彼の著作をたくさん親にねだっていた小学校時代を思い出しながら観ていました。

ルールに従って誰にも迷惑をかけずに生きていく必要なんかなくて、
分からないことには「なんで?」と
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ゴッズ・オウン・カントリー(2017年製作の映画)

3.5

ブロークバックマウンテンから10年余り。クローゼットの中に秘めるしかなかった愛情を、社会の/自然のもとに宣言するお話。

似ている部分が多すぎる2作品だけれど、「わたしはゲイだ」と認識し、カムアウトで
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

3.6

勧善懲悪のカタルシスに満ちた映画ではないし、あっと驚く伏線回収など用意されていない。
おかしいことを放置しておけない/子供たちにこんな醜い環境を引き継ぐわけにはいかないという、切実で力強い願いと覚悟の
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タミー・フェイの瞳(2021年製作の映画)

3.4

今この作品を観ちゃうと、政治家と宗教団体との関わりなんていつでもどこでも当たり前なんだなと思えてちょっと恐ろしい。

個人の心の中で支えにするのはご自由にだけど、だから金をくださいってやっぱ意味わかん
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非常宣言(2020年製作の映画)

3.8

コロナ禍を経るとパニックムービーはこうなるかと。ここ2、3年で経験したことばかりだから、恐怖感とかリアリティが段違いだった。

感染者の隔離
感染源の受け入れ拒否
大企業の隠蔽体質
ワクチンと変異株
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ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

3.9

北丸雄二さんの「愛と差別と友情とLGBTQ+」を年末年始のまとまった時間使って読めたので、言及されていた今作を観る。

イニスがジャックとセックスした後、訳も分からず吐いてしまうこと。
同性愛者である
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