結婚式に張り切る新婦と、本当は嫌だけど今後の夫婦生活のために頑張る新郎。
そこに加わる花嫁を“奪う”元カレ という設定も含めて超古臭くて、何も面白くなかった。
全部のキャラクターが設定ありき(不遇の>>続きを読む
西部劇っぽいドンパチ(西部劇への解像度が低い)が見られて満足度は高いし、「俺はどう生きていくか」「誰にどういう背中を見せたいか」という話でもあった。
誰かを守ることや何かを得るってことではなく、あく>>続きを読む
なんかあんまり言うことがない。
面白いか?と聞かれれば「まあ。はい。」だけど、お話には既視感しか無いしアクションは普通にアクションだし(でも比較対象はミッションインポッシブルだし)、“この映画にはガル>>続きを読む
期待も大きかったけれど、期待通り面白かった。とても良い。
マッチョな現実世界へのカウンター的な面はもちろんあって、女性は当たり前に「評価される」立場で、大統領もCEOも男性で、聞いてもないのにレクチャ>>続きを読む
俳優たちの佇まいがすごく良い。
ドレッシーに着飾り、白が血に染まる綾瀬はるかはもちろん、スーツに色気が滲む長谷川博己と吹越満も100点。
シシドカフカ、古川琴音、野村萬斎はパブリックイメージにどんぴし>>続きを読む
“エンタメで生かされている”感覚を久しぶりに味わいながら帰りの電車に乗っている。
歌も踊りも殺陣も(宝塚も)、喜劇も悲劇も全部のせのスーパーエンタメで、「最高におもしろかった!」と叫んじゃいたくなっ>>続きを読む
エンタメよりにチューニングされたジョーダンピール作品って感じで、アクション映画としての見せ場の作り方とか単純な会話の面白さとか、これはこれで良い。
BLM運動以降の映画であることも色濃く現れていて、>>続きを読む
他者に体が/目線が向かうようになる過程の映画であり、震災が日常となった街の映画でもある。
ロードムービーらしく、景色とともにその人自身も移ろいゆく話だったけれど、
そもそも現代日本において「コミュ障>>続きを読む
北アフリカのイスラム国家アルジェリア。法や公権力は適切に機能しないから暴力が幅を利かせ、その皺寄せは女性や子供へ集まってくる。
主人公フーリアや彼女が連帯することになる女性たちの口から当たり前のよう>>続きを読む
そりゃおもろいんですが、ちょっとなげーよと。本人たちもあんまりピンときてないけど「なんか重要っぽいやつ」を巡って真面目な顔の大人が入り乱れる変な映画でした。(“それ”と字幕が出るたびに段々可笑しくなっ>>続きを読む
小粒ながらキュートでさっぱり。早くも夏バテ気味な気分にはすごくちょうどいい映画だった。
舞台を京都にすることで「あるかも」と思わせてしまうのずるいけどいいなと。街自体が強力なキャストで、作品の空気を>>続きを読む
花畑での幸福感に満ちたオープニングは、是枝裕和のクィア映画のあのシーンにとてもよく似ていて、2人でどこまでも駆けていけますようにと願わずにはいられなかった。
常に2人の中に閉じた親密圏を形成していた>>続きを読む
iPhone 変えたらApple TV+が3ヶ月タダになったぞと。
アナデアルマスと同じくらいクリスエヴァンスがキュートな映画だった。
超豪華なカメオ出演の「家でやれ」をはじめコミカルで洒脱な会話が>>続きを読む
ひたすら回想シーンが続く作りがそもそも映画として好みじゃないのと、しかもその回想は信頼できない語り手によるものであると中盤で明かされてしまっては真面目な顔して観ることができなかった。
Aです→実はB>>続きを読む
ストーリーテリングはもうはっきりやる気ないのねという感じで、ここまで来ると清々しくもある。
緩急つけたり盛り上げどころを作ったりっていうのがないので基本的には同じトーンでずーっとアクションしているのを>>続きを読む
経験の浅い若者を育てない(というよりそもそも人格のある個人として扱わない)組織の病理と、男性社会で女性たちを蝕む性的搾取のさまを、静かに淡々と映し続ける映画。“現実”すぎて、既視感がありすぎて震えた。>>続きを読む
強かでタフで戦術家なヴィオラデイビスが最高な映画。
お金だけじゃない何か=時間を超えて語り継がれることに紐づけてストーリーを紡ぐマットデイモンとある種対をなしつつ、どちらかが勝ったり負けたりする話じゃ>>続きを読む
語る内容の意義深さはまちがいないし、対話と投票による直接民主主義で結論を導く姿を丁寧に見せるのも面白い。
ベンウィショーとルーニーマーラを筆頭に役者もとても良いのだけど、イマイチ乗れなかった。
宗教>>続きを読む
「みんなやってる」「コメントする立場にない」「私からは肯定も否定もしませんが」
そこに個々人の強烈な意志はなさげだけれど、権力の磁場によってゆるりゆるりとみんなが不正に手を染めていく過程の恐ろしさ。ま>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
みんな嘘をついていて、でもそこには理由があってちゃんと切実で、個人の話であると同時に彼らの後景にある社会の話でもある。そこに生きる彼らにフォーカスして愛らしさと愚かさを掬いとる坂元裕二と、切実に制度や>>続きを読む
アドニスがリングに上がる理由をセットアップするのに苦労してんなーと。
娘への教育方針は「拳じゃなくて感情を扱うことを教えないと」だったはずが、アドニスの過去の話になると「方法は一つ=リングで決着をつ>>続きを読む
カメラロールを遡って何度も眺めてしまう写真がある。
毎年ある時期になると必ず聴きたくなる曲がある。
近くを通っただけで苦い思い出が蘇る街がある。
人や場所/見聞きしたもの。わたし達を形作るあれこれへの>>続きを読む
じめっとぬるっとだらっとした「スカッとジャパン」的な。
画面に映るやつが代わる代わる馬鹿でちょっとずつ腹立つ振る舞いを積み重ねてて、これいつエンジンかけるんだと思ったらかからずに終わっちゃった感。>>続きを読む
泣き、喚き、鼻水たらし、胸ぐらをつかみあうことを「情熱」とか「ホンモノ」とか「生きてる」っていう言葉でコーティングすることが好きな人たち。
下北の定食屋でお互いの感度の高さを褒め合うおっさんおばさんグ>>続きを読む
4人兄妹が同じ画角には収まるけれど、正面から相対して/目を見て会話することのない映画。場所を大切にする意識が通底していることが作用しているのはもちろんだけど、「家族が仲良くなる話」じゃないのがとても心>>続きを読む
藤井道人の映画を全部観てるわけじゃないけど、ますます「男はとても輝くけど、女は人形みたく意思がなくて死んでいる」映画を作ってるなと。
広末-岡田、清水-磯村の関係なんかその極地やんと思いながら観てまし>>続きを読む
権力に狂い、狂わされる悲喜交々。不可解で不穏な出来事すべて現実には思えないし、整合性を脇に置いてでもやりたいことがあったんだなという感じ。
どこに向かっているのかわからないながらも観続けられる引力は>>続きを読む
メインビジュアルにあるコピーは
「女はどうにも止まらない」
だけれど、むしろ
「男は(いくつになっても若い女を求めて)止まらない(し、それを当たり前みたいに享受できて随分な特権をお持ちですね)」
とい>>続きを読む
なんというかわかりやすい感情の起伏がある映画ではないし、綺麗な起承転結も鮮やかな伏線回収も用意されていない。
でも(もしくはだからこそ)ふとした時に訪れる寂しさや、訳もわからず涙してしまうその時や、い>>続きを読む
坂元裕二がカルテットにおいて「別府くん、あたし、たぶん結婚する」でやった話だなーと思いながら観ていた。
社会人になってから「今から大学戻ってちゃんと勉強したいー」って言うのと同じで、「あの頃に戻れた>>続きを読む
夫と離婚して、子供が反抗期で、仕事を見つけて、見ず知らずの少女をケアする。
「なんてことない」と言いたくなるタッチの映画だけれど、実人生でわたしたちに起こるイベントだとしたら、それはたまらなくドラマ>>続きを読む
己のつまらない人生の憂さ晴らしのための卑劣で汚い“正義感”の話
彼個人の思想ではなく社会の病理なのだという姿勢がはっきりしている。
(だからこそ「犯人は誰?」では駆動しないし「捕まえて終わり」ではな>>続きを読む
前作同様関係のうまくいってない親子の話ではありつつ、今度は子が操作するので方法もスピードも段違いに複雑だし早い。
パスワード初期化→ログインが早すぎておかしみすらあった。
見る/見られるの反転にはゾ>>続きを読む
細田くん演じる七森が告白されてお断りするオープニング。
「恋愛感情って分からなくて」
自分だって戸惑ってるのに、正直なその言葉に相手は涙を流してしまう。
生きているだけで私たちは誰かを傷つけるし(そ>>続きを読む
江口洋介と三浦友和が爆イケで最高。筆を走らせる音が爽快で素晴らしい。
良いところは以上。
横浜流星演じる霜介くんの「喪失と再生」が、まったくもって1ミリも、本当に1ミリも水墨画と関わってこないのが致>>続きを読む
目を見て伝える「さようなら」
名を呼んで伝える「わたしはわたし」で「あなたはあなた」
後部座席からおやつを差し出し腕を回すオープニングからどえらいキュートで、もうこの時点で勝ってるよねこの映画と。>>続きを読む