リミナさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

リミナ

リミナ

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ロケットマン(2019年製作の映画)

3.4

シラフではいられなかったミュージシャンの成功とその裏側。
とんとん拍子で富と名声を得られるも、どこか埋められない孤独感。

ダイジェストで転機となるイベントを描き、その間をミュージカルパートで繋ぐ構成
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劇場版 ソードアート・オンライン プログレッシブ 星なき夜のアリア(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

アスナ視点での原点回帰となる劇場版SAO第2作。

リブートということでTVシリーズ第1期と同ゲーム内での第1層が中心に描かれるが、同じシチュエーションのシーンは、キャラの表情などは当時の作画を意識つ
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劇場版 フリクリ プログレ(2018年製作の映画)

3.5

オルタナの後に公開された続編第2弾。

作画・演出、キャラクターデザインはこちらの方が好み。フリクリらしい自由奔放さも時折感じられる。
特に伍柏諭氏が絵コンテ・演出・作画監督を務めたED、謎のアニメ団
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劇場版 フリクリ オルタナ(2018年製作の映画)

3.4

17年のときを経て公開された続編。

当時から大半のスタッフが変更されたこともあってか、作風がだいぶ異なる。主要キャラも女子高校生で青春・日常ものとしての要素が強め。
前作から差別化を図れているが、映
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僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション(2021年製作の映画)

3.8

劇場版ヒロアカの第3作目にして個人的ベスト。

その理由には、これまでの劇場版2作品と決定的に異なる以下の点が挙げられる。
1.初見向けの描写は省略
2.戦闘中のセリフは必要最小限
3.フィールドを活
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Fate/Grand Order -終局特異点 冠位時間神殿ソロモン-(2021年製作の映画)

3.4

FGO第1部を締めるエピソードのアニメ化。

TVシリーズのバビロニアが先に放送されたこともあってか、基本設定の説明もほぼ無く完全にFGOプレイヤー向けの構成。

そのプレイヤーだからこそ今回のエピソ
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サイダーのように言葉が湧き上がる(2020年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

どこか懐かしいのに新しさもあるボーイ・ミーツ・ガールアニメ。

まず目に映るのはポップな色使いとビジュアルの背景美術。いち音楽好きでもあるイシグロ監督により起用された大貫妙子さんやnever youn
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

細田守監督の原点回帰であり総決算とも呼べる作品。

仮想空間を題材とする上で一番のネックとなる『サマーウォーズ』の存在だが、主に匿名性の扱い方で差別化が図れていた印象。著名人に関わらず一般人、とりわけ
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機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(2021年製作の映画)

3.8

※ガンダムシリーズほぼ未修、ドルビーシネマで鑑賞

戦場にいる人間とそうでない人間、そしてその狭間で揺れる人間模様が重厚感のある映像美と音楽で表現された作品。

本作の見所である真夜中での市街地戦では
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最強のふたり(2011年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

莫大な冨を持つ障害者がなお欲するモノとは。

扱っているテーマと冒頭の物静かな雰囲気が相まってシリアスな作風なのかなと構えてしまうが、障害があることを逆手に警察を撒く描写から一転、肩の力を抜いてコメデ
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グリーンブック(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

実話に基づく出自も性格も価値観も全く異なる男二人による友情劇。

ドクのような如何に秀でた表現者であっても、興味の無い人間からしたら差別の対象に変わりない。制約の中で生きていかなければならないこと、そ
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機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(1988年製作の映画)

3.6

閃光のハサウェイの予習に鑑賞。

最低限の予備知識で観たが、ある程度は楽しめた。結末も嫌いじゃない。

ただ、普段あまりガンダムシリーズに触れたことのない身からすると、台詞のクドさや忙しないカット割り
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漁港の肉子ちゃん(2021年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

※原作未読

現実味のある人間讃歌の裏に重めのテーマ性が見え隠れする奇妙な作品。

渡辺監督×STUDIO4℃の前作『海獣の子供』同様、劇場に相応しい描き込みの多い美麗アニメーション・背景美術。ただ、
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

※原作は後追いで本作で描かれた話数まで読了

映像の編集作業とは、何かを生み出すことであると同時に何かを切り捨てることでもある。

映画制作が題材ということで、観客からは見えない作品が完成するまでの過
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プレステージ(2006年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

マジックを通して取りつかれた若者達が危険を冒してでも手にするのは、偉業か愛かそれとも...。

クリストファー・ノーラン監督作品ということで、もれなく時系列シャッフルや観客を欺くような描写が随所が見ら
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百円の恋(2014年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

俗にいう底辺の人達によるどうしようもなく救いもないが何とか足掻こうとする物語。

登場人物の大半が目に付くほど不快感を覚える要素があり特に前半はそれが顕著。コメディとするにも生々しい描写の数々。
後半
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冴えない彼女(ヒロイン)の育てかた Fine(フィーネ)(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

※原作未読

TVシリーズの続編であり、恋愛としてはハーレムものでありながらカップル成立、そして追っていた夢も確かな一歩を踏み出す、タイトル通り"Fine"に相応しい物語。

上映2時間弱の中で決して
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劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット- Paladin; Agateram(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

前編に引き続き、最大のネックは原作の文章量に対しての尺不足。

この後編では、その限られた尺の中で必要なイベントを描き切るための最大限の工夫(改変)が施されていたなと。第6章において、第2の主人公とも
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みかんの丘(2013年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

とある紛争での敵同士と戦地の住民が一つ屋根の下で生活する不思議な作品。
人種や宗教が異なっても同じ人間であることに変わりない。
時間を共有することで次第に芽生えるものとは。
淡々とした空気感でありつつ
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スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

子供も理解して観られるような分かりやすい音楽映画。
教師としての身分は偽っていたがその熱意は紛れもなく本物。

履歴書の顔写真はどうしたとか完全に教室の音漏れは防げないだろとか色々と突っ込みどころはあ
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

掲げた夢と現実のギャップ、成功の先に待つ夢と愛の選択。手に取ったのは...。

個人的にミュージカルはあまり好みじゃないので、この作品でそれを覆せるかと淡い期待をしたものの果たせず。

反面、ジャズ関
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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

この作品では、健常、難聴、そしてインプラントによる音の聞こえ方の違いを表現。これがどれだけ現実のものに近しいのかは置いといて、好きな音楽が聴こえない、声でのコミュニケーションが成り立たないといった当た>>続きを読む

アヒルと鴨のコインロッカー(2006年製作の映画)

3.6

伊阪幸太郎さん著の小説が原作の作品。タイトルをはじめ、前半では意味が分からなかった一つひとつの要素が物語が進むに連れて繋がっていく気持ちよさだったり、小道具のチョイスや独特の台詞回しなど氏の作品らしさ>>続きを読む

アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

数あるタイムトラベル・ループものとして、その手段を持つ人物が2人いることがこの作品の特徴。1人であれば抱える孤独感や苦悩も2人であれば分かち合うことができる。主人公が時間を遡ってきたこと(とその理由)>>続きを読む

ONE PIECE STAMPEDE(2019年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

※原作一部既読

敵味方問わず主要キャラが総動員で時には対立、時には共闘を繰り広げるまさしくお祭り騒ぎな劇場版。
物語の大半をアクションに割いた上で作画もかなり良く、ワンピース版“超ブロリー”といって
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

※アニメ版は一通り視聴済み

紆余曲折ありつつも、何とか公開まで漕ぎ着けた本作。

まず、自分が受けた印象は、再生や再会、再開、再現、etc. と"再び"というワードが合う内容だということ。失敗や苦難
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鍵泥棒のメソッド(2012年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

偶然に偶然が重なり、まず接点が無いはずのかけ離れた境遇の人物同士が交わることで始まる物語。

各登場人物の個性や人柄をセリフではなく、所有物や仕草から想像させた上で物語の展開にも用いる手法が見事。また
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

作中の時系列に沿って実在する曲や書籍、はたまた人物まで次々と登場させることによる共感性とリアリティから、フィクションでありながらそう感じさせない没入感のある恋愛映画。

主要な登場人物の人数も最小限な
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劇場版ポケットモンスター みんなの物語(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

まずタイトルについた"みんな"という言葉。それが指すのは作中の人間とポケモン、さらにはこの作品を観た観客ですが、ときにはネックとなるその言葉に相応しい物語に仕上がっていたと思います。

約100分の尺
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マイ・インターン(2015年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

まず目に留まったのが、癖がありつつも根は悪くない魅力的な登場人物達。その性格や価値観を身なりや小物、癖などによって統一感を持たせて表現されていたこと。特に序盤でのベンの寝室に置かれた2台のアナログ時計>>続きを読む

劇場版ポケットモンスター キミにきめた!(2017年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

TVシリーズとは異なるパラレル世界と割り切れば楽しめるところをちょくちょくTVシリーズの要素を入れた結果、初見にもファンにとっても中途半端になってしまった印象。
EDでタケシやカスミらを登場させたのも
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ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

※原作未読、実写映画未視聴

まず目に映るのはその映像美。言われないとボンズ制作と気付けないような意外性もある幻想的なタッチの画に、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』も担当したEvanCallの叙情
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劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット- Wandering; Agateram(2020年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

※ゲームプレイ済み

TVシリーズのバビロニアに引き続き、一見ファン向けと思わせてイマイチ振り切れてない印象の作品。

まず尺の都合上、以下の点が厳しい評価をせざるを得ないなと。
ゲームプレイ済みなら
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鉄コン筋クリート(2006年製作の映画)

3.6

※原作未読

まず目に付くのは背景、アジアや昭和の日本をごちゃまぜにしたような独特のビジュアルが印象的。
その空間をキャラが駆け回っているだけで、観ているこちらもテンションが上がってきますね。

内容
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REDLINE(2010年製作の映画)

3.5

作中の白熱するレースに負けないくらいの熱量の画面が見所。
恐らく映画館の環境で観るのが最適な体感型の作品。

また、制作スタッフの手書きアニメーションへの拘りと何でもアリの無法地帯なレースで武装せず速
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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

3.5

某MVで話題になったものの、ちゃんと観たことのない作品だったのでこの機会に視聴。

物語の大筋や要所の描写は好みなんですが、個人的に一部の荒れてたり汚い言葉遣いや映像が肌に合いませんでした。

もう少
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