3104さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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新婚日記 恥しい夢(1956年製作の映画)

3.4

始まってすぐに、4年前の「若尾文子映画祭 青春 アンコール上映」で一度観たことを思い出す。

扇情的なタイトルとそれに比べて肩透かしな中身は昔の邦画にありがちといえばありがちだが、むろん今作もそのクチ
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

4.0

ジム・ジャームッシュがゾンビ映画?と思っ(て期待してい)たが、延期の果てにようやく観ることができた。実際に観てその疑問と期待に相応しい“解”を得た感じ。

彼の諸作品がお好きな方ならば、まぁ観ない手は
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祇園囃子(1953年製作の映画)

3.9

デビューからそれほど年月が経っていない「初期型あやや」。
まだまだ表情もおぼこく演技も全体的にフワフワとした感じだが、この作品のトラジコメディな一面(まさかコメディな側面が物語を“隠れた背骨”のように
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愛と誠(1974年製作の映画)

3.2

原作漫画をまったく知らずに観た。
勝手にミコとマコの純愛物語のようなものを想像していたら当たらずといえども遠からず・・いややっぱり少し違うか。

なんでも1作目は原作の序盤部分だけの映画化だという。確
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ゴジラ ミニラ ガバラ オール怪獣大進撃(1969年製作の映画)

3.1

本来はシリーズ最終作の予定だっだという『怪獣総進撃』に続く10作目。
映画業界の斜陽化等の理由から今作は「東宝チャンピオンまつり」の1プログラムに組み込まれ、予算も大幅減額。
これまでの、やれX星だ国
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ガメラ2 レギオン襲来(1996年製作の映画)

2.9

ひさびさに鑑賞。

前作よりポリティカルとサイエンスがやや減で、そのぶんアーミー成分はかなり増。“現場”の自衛隊員を中心に対怪獣対策、作戦が進んでいく。

今作もテンポよく無駄のない展開とパワフルな特
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ガメラ 大怪獣空中決戦(1995年製作の映画)

3.7

ひさびさに観賞。

ひさびさのシリーズ復活。
続きものではなく、今でいうところの「リブート」的な。

しかし子供の味方/火に強い/回転して飛ぶ/傷は海底でじっとして癒す・・等々、昭和ガメラの設定(と昭
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アラブの嵐(1961年製作の映画)

2.1

エジプトの名所旧跡でロケをした意欲作だが、いかんせんとてもつまらない。中平康の駄作を初めて観た。

ヒッチコック風の巻き込まれ話なれど、どうなるのか?のドキドキも大丈夫なのか?のハラハラもなく(「北北
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ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

4.3

特に過ぎた日の何かに心を囚われている人ならば、より心に刺さる/沁み入る28分。

(センス・オブ・ワンダーという意味合いでの)SFマインドに満ちた作品。昔の良質なSF小説や映画は、皆一様に“詩情”に溢
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山の焚火(1985年製作の映画)

3.8

雄大な自然に囲まれた場所を描きながら、なんだろうこの「狭さ」や「閉塞感」は(主人公達の家が狭い、山を下りない“閉鎖性”等とはまた別の)。

加えてダレるところや余計なカットがなく、けだし緻密に構成され
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パーマーの危機脱出(1966年製作の映画)

3.7

「ハリー・パーマー」シリーズ第2弾。

監督と音楽が変わり、前作よりさらに地味で渋めのタッチに。地味すぎるのは嫌いではないが人間関係がやや判りづらい面も。
主人公パーマーにもう少しキャラの色付けや“ら
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女性上位時代(1968年製作の映画)

3.5

かつて平日の夜中やサンテレビの午後などにぼんやりと放送されていた「エロ風B級映画」と同じやないか・・と最初は思うも、アルマンド・トロヴァヨーリの小粋な音楽と、何よりカトリーヌ・スパークの超絶可愛さ&何>>続きを読む

黒い賭博師 ダイスで殺せ(1965年製作の映画)

3.3

賭博師シリーズ第7弾。
前作『黒い賭博師』の続きにあたるのだが監督が中平康から江崎実生に代って作品のテイストも一変。ハイペースで快調に進むもののいかんせんドタバタが過ぎ、ストーリーにさして影響を与えな
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砂糖菓子が壊れるとき(1967年製作の映画)

3.4

どの作品でもどんな役でも「品性」が感じられる若尾文子だが、ここではそれが全く剥ぎ取られたかのようなメンヘラ風の酷い役どころ。・・曽野綾子の原作のせいか橋田壽賀子の脚本のせいかそれとも監督のせいか、とに>>続きを読む

私の中のもうひとりの私(1989年製作の映画)

3.7

コメディなウディ・アレンは好きだが、シリアスなウディ・アレンはもっと好きだ。今作は後者に類される。

「順調に動いているものは止めぬほうがいい」と思えるほど公私ともに“合格点”の人生を歩み、50歳にな
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真白き富士の嶺(1963年製作の映画)

3.3

実際に起こったボート事故が題材の曲「真白き富士の根」。それを題材にした映画はこの時もうすでに松竹と大映が作っていたそうだが、今作はタイトルこそ同じだがそこからは設定を一部借用(とはいえ上手く“借りて”>>続きを読む

ショーン・オブ・ザ・デッド(2004年製作の映画)

3.8

可愛らしい映画。ダレる二歩くらい手前で終わりに向かった感じ。
パブから帰るシーンで歌っている曲がどうしても思い出せなかった・・あー、「White Lines」だ。

あ、僕も「セカンド・カミング」は嫌
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妻二人(1967年製作の映画)

3.6

この頃~60年代中盤以降~増村は疾走感後退で代わりに“えぐ味”増量中につきそれほど好みではない。個人的には置いて行かれそうな疾走感で最後まで走りぬくような初期の作品群がどうしても愛おしい。

と、若干
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電撃フリント・アタック作戦(1967年製作の映画)

3.1

『ムーンレイカー』のボンドより先に、60年代にフリントが宇宙に飛び出していた!

フリントシリーズ第2作。
ジェリー・ゴールドスミスのスコアは今作も極上だが、話自体は前作以上にグダグダに加えて男尊女卑
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夜明け(2018年製作の映画)

3.3

海は広いな大きいな。

空や下着などの色遣いや良し。

イップ・マン 序章(2008年製作の映画)

3.7

ご存知イップマン!シリーズ第1作(2作目以降はまだ観ていないが)!

ドニーさんが強すぎてピンチがピンチに見えない・・どうせ乗り越えるだろ?勝つだろ?と思ってしまうのは仕方なし。

ラスト近くで急に画
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新幹線大爆破(1975年製作の映画)

3.9

2時間半飽きさせず。
千葉真一を“中継点”として、宇津井健パートと高倉健パートそれぞれに説得力や感情移入できる余地を与え、かつ事件モノとして進行させて最後は変な不明点や後味の悪さを残さずにエンドマーク
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街から街へつむじ風(1961年製作の映画)

3.3

76分と短くそしてテンポよく。

いづみ目当てで観たら早苗が魅力的だった・・という、当時の日活でたまにあるパターンの1本かと思ったら結局どの人物の描写も、そしてストーリーもさして掘り下げられず。そうな
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

3.9

guilty or not guilty.

ご存知名作。


(若干ネタバレ有)



情勢がひっくり返っていき、やがて・・という筋立ての末に提示されるのはカタルシス、爽快感・・



だけではない
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薔薇の名前(1986年製作の映画)

3.7

テレビで観ていたら、猫が鳴くシーンで当時飼っていた猫がテレビの裏側に回り込んで声の主を探していたっけ。

罪と罰(1983年製作の映画)

3.8

長編第一作。
カメラワークなど気ぜわしいところがあれど、すでにカウリスマキ。

寂しげな街の風景や差し色の選択、そして時にダサめの音楽のチョイスは処女作にしてもう顕著。

斧や懲役8年など、原作の要素
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燃えよドラゴン(1973年製作の映画)

3.3

キレキレでイっちゃってるブルース・リーのアクションシーンと、雑で穴が多いストーリーとの乖離がまた楽し。
鏡の間を少し開けて覗き込むリーの後ろ姿がかわいい。
変に引っ張らない終わり方は好き。


しかし
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天国はまだ遠い(2015年製作の映画)

3.9

「抱きしめていい?」で、マイクが拾う擦れる音と鼻をすする音。カメラの枠の外で。
この長さだからいい。

逃走迷路(1942年製作の映画)

3.5

オープニング〜事件が起こるまで(忍びこむ煙!)と、終盤の映画館そして自由の女神のシーンは冴えていたが、それ以外は言ってみれば普通のテンポの良いサスペンス。

トラック運転手、盲目の叔父、キレ者のように
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エディ・コイルの友人たち(1973年製作の映画)

4.2

主演のロバート・ミッチャムのくたびれ具合がたまらない。
彼以外の登場人物も一様にくたびれや疲れやうらぶれを纏う。爽やかさ、利発さ、溌剌さなど誰からも望めるべくもなく。

話自体も地味で躍動的でなくどこ
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ブロードウェイのダニー・ローズ(1984年製作の映画)

4.0

ちくしょう、なんだか少し悔しいぞ。
「いい話」過ぎるではないか。
導入、途中のエピソードの積み重ね、そして“素敵”と言い切ってしまっていいほどのラスト・・。

ゆがみや屈折のない寓話。クリスマス~年末
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(1963年製作の映画)

3.5

10〜30代の女の嘘をそれぞれ増村保造、吉村公三郎、衣笠貞之助が描くオムニバス。

第1話『プレイガール』
小気味よく進むが増村作品としては特筆すべきものはなし。滝瑛子より江波杏子のほうがスタイルもよ
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007/ゴールデンアイ(1995年製作の映画)

3.4

シリーズ再始動。5代目ボンド、ピアース“speak LARK”ブロスナン登場。
キザでキレのある動きを取り戻した反面、英国的ユーモラスは遠く後退。時代の移ろいもあり仕方なしか。

ボンドのキャラといい
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祈るひと(1959年製作の映画)

3.4

女性の結婚、仕事、生き方とは?と、(当時の流行りだったのかもしれないがそういう意味でも)ありがちといえばありがちなテーマにほんのわずか“ひと捻り”の展開を加味。その捻りが、ただでさえウェット気味な物語>>続きを読む