パン食べ隊さんの映画レビュー・感想・評価

パン食べ隊

パン食べ隊

(2022年製作の映画)

3.6

山崎ナオコーラの原作はこんなにセックスシーン多めだっけか。

人間の境界(2023年製作の映画)

4.0

とにかく重い話だけれど観て良かった。「リベラルなら難民を自宅に受け入れろ」とか、本当にめちゃくちゃな理論がSNSでされてるけど、それをした国がありますよという話。弱いものから死んでいくリアルさに胸が締>>続きを読む

シティーハンター(2024年製作の映画)

-

原作を全く分からず観たので、槇村のスピンオフはやらないのかなと期待。今っぽい要素をひたすら入れた昔の作品という感じだった。

胸騒ぎ(2022年製作の映画)

3.4

後味が悪いホラー。これ、女主人公だったらグルーミングはどういう風にされていくかっていう性加害の文脈でやられることが多かった題材なのでは。(もちろん性暴力は男性にもあるし、弱いものにされていくということ>>続きを読む

ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

全く良いと思えない。風刺なんだろうけれど、差別のオンパレードだし、監督の偉そうさが鼻についた。

悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.8

長野の映像の美しさと、ドライバーから主演に抜擢されたキャストの良さはいうまでも無いけれど、濱口監督はドキュメンタリーを撮りたいのでは無いかなと思った。上の澱みを引き受けて、空気を読まねばならない便利屋>>続きを読む

マンティコア 怪物(2022年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

好きな男の子(少年)の顔を描いていたら会社はクビになるし恋人にもフラれて、死のうとしたけれど死ねないという話だが、明確に子供が加害されてるし、そのあと恋人にがんじがらめに手足もがれる感じになり嫌な映画>>続きを読む

雪道(2015年製作の映画)

3.5

慰安婦にさせられた女性たちの扱いの酷さや、拉致されるように連れて行かれたという事実を忠実に再現しているように思う。(評価が低いのは映画として)

ガーンジー島の読書会の秘密(2018年製作の映画)

3.6

フェミニズムの文脈がある冒頭がおもしろい。とにかく婚約者が可哀想すぎた。ダークホースがカッコ良すぎるので、落ち込まないで欲しい。

異人たち(2023年製作の映画)

5.0

すばらしかった。お盆の話だった「異人たちの夏」のリメイク。原作しか触れてないけれど、それとは大きく違う。今40歳くらいの男性の親は今は70歳近いので、「エイズは同性愛が生んだ死の病」だという価値観を大>>続きを読む

貴公子(2023年製作の映画)

3.9

これコントって解釈でいいんですかね?『私立探偵濱マイク』みたいだった。

マディのおしごと 恋の手ほどき始めます(2023年製作の映画)

3.7

思ったより遥かによかった。「お金のためにやらざるを得ない」というのも。

成功したオタク(2021年製作の映画)

3.7

#metoo以後の作品という印象を持ったけれど、韓国はn番部屋、バーニングサン事件などの後ということになるのかな。監督がとにかく二次加害に気をつけているという作りで好感が持てたし、推し友同士とお焚き上>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

-

正直入り込めず、劇場では笑いがちゃんと起こったのか気になった。エンドロールのところは爆笑だったけど。雰囲気出せばいいもんじゃねえだろ。あと、おじさんの下手な歌を延々聞いた聡実くんにはスナックの時給(あ>>続きを読む

WEEKEND ウィークエンド(2011年製作の映画)

4.0

都会に生きるゲイの物語。男らしさからの解放を『恋人たちの距離』みたいな2日だけの儚い物語に込めて。主演と監督がゲイというのもよかった。

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

おもしろかった。けどあそこまで、間接的な「原爆ひどいよ」描写入れたなら、落とすところとか実際の映像少しくらい使えばよかったのに…アホ…
あの『春の祭典』がニジンスキー版であれ。

マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

4.2

アンビエントの類でとても癒される映画。とても健気な貝のマルセル。辛い時も口元に笑みをたたえるのを心がけているようで、辛い時に頭を壁にガンガンぶつけたりしないのか気になった。繋がりを感じることで、自分の>>続きを読む

アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

家族というもの、男らしさの箱に閉じ込められた悲劇の兄弟。家の中で父は強さをプロレスで教え、母は宗教にすがり慈愛を教える。でも、父の暴挙を止められない。(宗教はなんだかんだ父権主義で、ジェンダーを固定し>>続きを読む

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.6

よかったな。「何が良かったのか」と聞かれて、ここが良かったと伝えるのは簡単だけれど、ただ良かったと言いたくなる映画。監督がプラトニックとか、神話的(古典的とも言える)運命論とかをどのくらい信じているか>>続きを読む

美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)

5.0

オピオイド危機に関することもそうなのだけれど、ナン・ゴールディンが元オピオイド中毒患者ということ、彼女の姉が精神病棟に何度も閉じ込められたこと、そして自死したこと、エイズへの、精神病への、スティグマと>>続きを読む

山女(2022年製作の映画)

3.7

日本のジェンダーギャップが低いままなので今と比べるのもあれなのだけれど、昔の話って、本当に女性の人権が無くてしょんぼりする。こんな意味のないものに頼るしかないのだろうけれど、どこ吹く風でこれからの日々>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.2

思ったよりはるかに面白かった。前半がつまらないけれど、後半で一気に回収していく、面白くなる理由を教えてくれる感じが良かった。

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.4

90年代に書かれた小説の映画化。
こういう古典的な皮肉がまた観れるという感じだけれど、今年のオスカーで俳優のアジア人差別見ちゃったからな…。

コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー(2022年製作の映画)

3.9

2022年に本国では公開だったらしいので、2023年に中絶に関する法律が覆されてからとても悔しい思いをしているだろう。今もコールジェーンはあるという悲しみ。性教育がなく、夫婦間の避妊は禁止、キリスト保>>続きを読む

梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

4.4

『薬屋のひとりごと』みたいだなという感想も持ったけれど、二転三転四転するミステリーでめちゃおもしろかった。エンタメに全振りなのに政治的要素もあり、弱いものはこうやって声を上げていくのも大変だと思ったり>>続きを読む

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

5.0

セリフだけで見せれるようなところや、カメラワークがすごくよかった。犯人探しではなく、誰が最後まで有罪を主張するのかっていう話だった。12人の白人の男たちがカラードの男の子を糾弾するという。

市子(2023年製作の映画)

-

市子の周り、助けるのが悲しいくらい男ばかりなんだな…

ビニールハウス(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ことごとくその人のせいだけではない暴力が出てきて、社会の悪さを痛感したのだが、知的障がいの子の使い方だけがとても引っかかった。

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

4.0

暴力の連鎖は暴力を産むという話。ニトラムは作中では明言されないけれど、自閉傾向があるような気もした。彼はずっと傷ついていて、母親は厳しいし、父親は無干渉ではないけれど、母親を止めない。事故の際に着いた>>続きを読む

ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命(2017年製作の映画)

3.9

ストーリーはもちろん良かったのだけれど、絶望を感じさせる演出が見事だった。ユダヤ人を強制連行する。そこで列車に乗る前にトランクを兵隊が預かる。それをどこかに投げる。誰のものか分からなくなる。雑に扱う。>>続きを読む

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.5

設定だけ見るとC級なのに、演出の力でBくらいにしたベッソンすごいなあと思った。犬ばかりの現場はさぞかし良かっただろうなと俳優たちが羨ましくなった。スーパードッグたち、おつかれさま。

線は、僕を描く(2022年製作の映画)

3.4

『ちはやふる』感におどろいたけど、同じ監督なのね。どこまでも美男美女、親へのコンプレックス、影を潜めたスターたちの競演だった。

ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

3.5

ギャグがはまらなかったけれどいい話だった。物語の肝としてトランス女性が出てくるのだけれど、彼女は自分の悩みを吐露するだけで、観客をエンパワメントもしないし白人男性の主人公に過剰に寄り添いもしない。監督>>続きを読む

ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

4.4

ボロボロないてしまった。こういう「子供の頃からアスリートを目指して」という作品には必ずと言っていいほどチャイルドマレスターが登場して、グルーミングの描写があるのがつらい。ドキュメンタリー風の話ではある>>続きを読む

エル・スール(1982年製作の映画)

-

エリセ作品はおじさんで好きな人が多いよなと思っていたのだけれど、やっぱりそうだった。叔母も母親も、恋人も謎めいた父親への主人公が執着を示す謎ときのピースに過ぎずとても残念。びっくりするほど男が父しか登>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.9

ベストアクトはあの犬🐶迫真の演技がすばらしかった。

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