手にはめたビーバーの人形に、自分の受け入れられない社会のことを代わりにさせて行く!という話だとすると、とてもシュールだなと思うけれど(メル・ギブソンの演技は見事)、これを悲しみの受容と、男性性、呪縛か>>続きを読む
軽い気持ちで見始めたら、出てくる男が基本ひどくて凹んでいた。『(500)日のサマー』なみの、すれ違いっぷりがひどい。人の話をちゃんと聞こう。「誰の子が」は気にしてるけれど、当人の体を気遣う人がいなくて>>続きを読む
「2人の陽子」の点はとてもよかった。でも、石井監督が言われそうな台詞を全部キャストに言わせたことによって、結局「公平」な視点を入れているようにしか思えず。この作品を見て「すごい!」とか言う人は当時のニ>>続きを読む
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この映画、どういうテンションで観ていいのか迷ったんだけれど、「他の種でも緊急時になったらオスは自分の命を尊重する」とか言うのは野暮でしょ。この作品って、「男は家族を守るべき」という大義名分を批判してる>>続きを読む
人食い者同士が旅をするラブストーリーということで、『トワイライト』じゃんと思いながら鑑賞。しょっちゅう入る送電線と鉄塔が示すものは、80年代に発電所ができて格差が広がったということだろう。そう思うとな>>続きを読む
白人の都合で捜査されない、石油の利権をめぐったインディアン連続殺人事件を扱った作品。ディカプリオは刑事役の予定だったが、脚本を読んだ結果、夫役に。(プリオ刑事ならぬ。)
史実モノとしては非常に面白いし>>続きを読む
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依存症の話。盗癖があるアーティストの男と、目立ちたがり屋の女のカップル。ある意味お似合いの依存症2人の女の方がわざと病気になり、どんどん注目されていくという。文字通り「痛々しい」場面が多々あるのだけれ>>続きを読む
アリス・クーパーがニワトリが飛ばないことを知らず、やっぱり都会(デトロイト)のやつはダメだと、心の中で田舎マウントを取り悪態をつく。ジョン・レノンの横で洗濯物袋に入るオノ・ヨーコが1番大者だった。
1人の女性が母親からも、クラシックな古典からも脱却し、自由になるというフェミニズム的要素モリモリの作品だけど、OP、EDのハネケ風味に爆笑だった。シェフのシュールなギャグも、1人でフラれてクッション殴>>続きを読む
イタリアの地で血を洗う戦いな訳だけれど、殺し方が映画『ハンニバル』と同じ「吊るされた男」が多くて、マフィアの礼儀はこれなのかなと思った。宗教絵画とかなのだろうけど。
妻を亡くした1人の男性が心溶かしてく系の物語なのだけれど、悲しみの需要にかかる時間はひとそれぞれなのに、急かすような場面が多々あり悲しくなった。
監督に惹かれて見に行った。日本版予告ではそこまで政治色が強くなくて、ほのぼの映画という見方もできたのだけれど、予想を裏切られた人はどのくらいいただろう。やっぱり日本が難民問題においては何周も遅れてて、>>続きを読む
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原作とラストが大きく違うそうなのですが、男子の一夏の恋の目覚め、というものが誰かを傷つける一方的なものという解釈で良いのか。ヒッチコック『サイコ』、千と千尋「カオナシ」もそれっしょ。
女は殺されず、湖>>続きを読む
もうインドに親近感を覚えるほどのジェンダー後進国、日本に生きているので観に行った。まあ女性を取り巻く状況ってどこも似たようなものですね。忖度なしで取材をする彼女たちは逞しいけど、命は狙われてるし、辛か>>続きを読む
これすごく好き!シニカルで劇場で1人声を出し笑っていた(最近こういうの多いな)。バーナデットが傷つきから回復していく話だけど、バーナデットの目に映る世の中はクソだし、AIは狂気だし、言外の思いを溜めて>>続きを読む
思いの外面白かった。問題は何も解決してないし、母親だけが悪いみたいだし、『誰もいない』の頃から何も変わっていないのかなとも思ったけれど、大人が一緒に世の中に唾を吐くということが、小さな革命を、ダムの占>>続きを読む
一貫して国に対する批判を続けているパナヒ監督。この作品完成後に拘束されたとか。差別、国の閉鎖的状況を嘆き、ハイコンテクストな構成の作品だった。日本では気軽に観れない監督なのでぜひに。映画って本当に特権>>続きを読む
後半ようやくこの作品の楽しみ方がわかって笑いそうになってしまった。超シスコンとブラコンの話じゃん。「世界で一番嫌いな私」の話は大体「世界で一番好きな私」だし、要するに拗らせでしょ。愛憎みたいなもっとも>>続きを読む
すばらかしかった。イランの情勢に詳しい人なら尚更わかることが多いのだろうけれど、そこまで詳しくなくても楽しめた。イランの国境付近を車(レンタカー)で走る家族のロードムービーなのだけれど、そこが彼らの世>>続きを読む
被害人数82000人!すごいなもう。これを隠蔽できるとおもっていた全米ボーイスカウト協会の呑気さと言うかなんて言うか。バイアスがかかってんのかね。日本でも同様の事件が起きていて、ようやくとても問題にな>>続きを読む
移民二世のラブコメ。エンバーの母親にいらいらしたけれど、マイクロアグレッションの描写も含めて見事だったし、2人のことを応援できる話運びが見事だった。
素晴らしかった。中年の飾り、象徴として生きざるを得なかった女性の話で、昨年公開の『スペンサー ダイアナの決意』とほぼ同じ作りとはいえ、ここまで乖離していく様とかを見せてくれるなんて。ラストのカタルシス>>続きを読む
観てきた。2か所くらい「その場面いる?」ってなったけれど、良かったです。ユーロスペース初日初回、9割弱の入りだそう。国の動きと逆行してるけれど、この作品が広く観られることを望みます。私たちが悪いよ。そ>>続きを読む
フィガロの結婚がちゃんと聞けて大興奮。これだけで観た意味がある!
オケのことは全くわからないのだけれど、ラストが単なる親子愛の話ではなくてにやにやしてしまった。すばらしかったよ。
PTSDの描写が見事で、ドアの覗き穴からも追ってくる。「戦争と女の顔』もそうだけれど、こう言う作品がベトナム戦争以外でたくさん見れるように。
某漫画家の発言を観て観る気になった。男性が争っていてもダンスで解決、結局それはポーズと言うことを見抜いた素晴らしい作品。女性差別と男性の抑圧がせっとだということも描かれていて『あのこは貴族』を思い出し>>続きを読む
男性同士のケアというものを思わぬ方向から描いた良作だと思うのだけれど、ラストがハマらずこの評価。親を許さなくてもいいよ。
1人の告発から証言が集まる様を必要以上にドラマチックに描いていないのがよかった。
コロナ禍の貧困を描いた作品。香港の事情に詳しくなく、移民のくだりが「??」だったけれど、その時偶然会った人たちがただそこで優しくしあうという。緩く関係が続いている様子が良かったなあとしみじみ。
(女に>>続きを読む