閃輝暗点さんの映画レビュー・感想・評価

閃輝暗点

閃輝暗点

アナログ(2023年製作の映画)

4.1

よかった………
今の自分の状況的に、2人の気持ちの一端を推し量って観ていた。ずっとデジタルな関係だったらこうはなってなかったのかもしれないと思う。
会っている時が全てであるよな……
その人と歩いて生き
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

マーティンが何者なのかなどの理由はとりあえず考えない方がその先のものに辿り着けると思った。
全員が保身しか考えていない、薄気味悪い。
序盤から徹底した不協和音の使い方が素晴らしかった。
終始言語化でき
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茶飲友達(2022年製作の映画)

4.0

ファンタジーじゃないから目をそらせない。
与え合うことと利用し合うことの境界線は本当に難しいと思う。
正しいことだけが幸せではない、が、欠けた器を刹那的に満たしあうことも幸せではない。
その事実に気付
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NN4444(2024年製作の映画)

-

ショートホラー四編からなる短編集
3本目の「洗浄」、4本目の「VOID」がかなりよく、この2作品だけでも観れてよかった

「洗浄」は目の付け所がよく、四編の中で最もテーマが分かりやすくてとても好みだっ
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正欲(2023年製作の映画)

4.2

思ったことのない角度から、自分にとって大切な人と互いを必要とし合えることは奇跡である、と思い直すことができた

この社会は、寺井のように道で外側だけ聞く分には「それが一番いいですね」と思えるのに中身を
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

序盤の、バスタブの上に泣きながら張り付いてるおっさんからのフルチンに怖がり過ぎる警官までの流れが面白すぎて「こんなの3時間続いたら死んじゃう!!!」と思ったものの、以降最後までシリアスだったので、予想>>続きを読む

みなに幸あれ(2023年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

高齢者を支える犠牲(人柱)をなくすと、周囲の人にはそれが負担となり血や痛みをもたらす、ということなのかなと思えたが、ばあさんが出産する意味は全然理解できていない

ふごふごが最高だった
夢のダンスはあ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

色彩やベラの衣装、空想的な世界観など視覚的な楽しさはかなりすごかったけど、個人的にはストーリーはわりと既視感のあるものに留まっていたように感じてしまった

本能のままに生きる存在から知的で気高い女性へ
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シック・オブ・マイセルフ(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

主人公が盗みをする恋人と付き合っているどころか盗みにも協力している、というスタート地点からまともでは無さすぎて、現代の若者にある普遍的な危うさではなくとても限定的な話になってしまっており、なんかずっと>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

おばあさんのほうきがめざまし
休日は鳴らない

苗木の鉢植
カセットテープ
フィルムカメラ
友達の木
顔も知らない人との○‪✕‬ゲーム

どんなに忙しくても「おつかれさん」と言ってくれる居酒屋
美人
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.1

合わせるのではなく、圧倒的な「我」の通し合いこそが黄金の調和となる。ジャズはなによりも「その瞬間」を追い求める音楽だと思う。
ジャズに生きたい。

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.6

この二人のように、見返りを求めていない相手への気持ちを互いに持ち寄って、それが食卓とか、散歩とかになればいいなと思う 人生は

ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

日常に潜む差別主義の極大化
圧倒的に加害者なのに本人たちは終始自分は被害者だと思ってるんだろうなということが本当に恐ろしかった
きっと現代の差別主義者は、この映画の奴らのように根っからの差別主義者とい
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市子(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

杉咲花の、暗い水たまりも陽だまりも感じさせる芝居に何度も鳥肌が立った

本当に大切だからこそ預けなかったんだろうけど、こっちからしたら持たせてほしかったよな…
若葉竜也のこれからを思うと本当に胸が苦し
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ゴーストワールド(2001年製作の映画)

4.2

大学の4年間ずっと二人で過ごしたのに、卒業後仕事がうまくいかず田舎に戻って数年経った今も全くの音信不通になってしまっている親友を思い出した

折り合いを付けた側と付けれてない側のどちらがゴーストワール
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バッファロー’66(1998年製作の映画)

4.4

実家のテーブルについた時の4人が一斉に映ることはないカメラ割りとか、ベッドで一休みを「私は本気なのに」と言われた直後の急な一時停止とか、初めて観る演出だらけで楽しかった
息子の嫁が馴れ初め話してるのに
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

「死んで未来を残す」ために戦っていた日本人が「生きて未来を生きる」ために戦うようになったのがとてもよかった
最初の上陸時初めて熱線を吐いた後の、爆煙と、跡形もなくなった街に佇むゴジラの画が、圧巻の絶望
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

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最初は「娘と母」だった関係が「友達同士」を経て、最後には「人対人」になるのがとても美しくて、切なくて、よかった
子供ママが現代の家に来る時なんらかの理由で行けないんだろうなと思ったら普通に行けるのがな
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.3

お互いを「大人と「子供」ではなく「人間」として接すれば、歳が離れていようとぶつかることがあろうと、その2人は対等な、かけがえのない関係を築くことができるんだということを教えてもらえた気がした
「ここは
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レインマン(1988年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

めちゃくちゃよかった…
兄を利用しようとするもこだわりが強すぎて逆にどんどん困った事態にさせられもはやどっちが主導してるのか分からない関係が面白く、民家に上がり込んでテレビを観るシーンなどかなりよかっ
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貞子vs伽椰子(2016年製作の映画)

-

前半パート、一刻も早く後半で貞子と伽椰子を戦わせたすぎて、「このビデオが本当だったら2日後に死んでも本望だよ」と言った教授に貞子からすぐ電話がきて30秒で発狂したり、「呪いのビデオ売れましたよ」と言っ>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

すごい映画だ…
もう少し説明をしてもいいのでは…と思うものの、このバランスだからこそソフィの感じる眩しさと、想像と、後悔とを、観客が共有できるのだとも思う。
正直自分はカラムとほぼ同じ年齢なのにも関わ
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戦慄怪奇ワールド コワすぎ!(2023年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

・時代により強化され工藤を制圧する市川ちゃん
・霊能者「物理いけるよ」
・取り憑く幽霊が画面外からめっちゃ話しかけてくる初めて過ぎる演出
・仲間になっててくてく一緒に歩く赤い女
・工藤は時代によっては
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オオカミの家(2018年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

通常のアニメーションであれば省かれるべき動きと動きの間を可視化することで、瞬間の「完成」も「崩壊」も見ざるを得なくさせられ、光景が常にドロドロと流動し、悪夢よりよっぽど悪夢的だった。
ただ、感覚的琴線
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