SORさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.8

あまりにもぶっ飛びすぎてほんと潔い😂笑
倫理観がイカれた夫婦の暴走が見てて飽きないし、90分弱の尺もサクッと観やすくて良かった!
ツッコミどころしかないめっちゃアホな作品ながら、昨今の過激な環境活動家
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

3.8

初めての映像体験。

人の死に様をまざまざと、ただ静かに見せられる映画です。
夫婦それぞれ(時に息子)の視点で分割された画面や、明暗の使い方が斬新でした。
面白いかと言われたら面白くないし、人に薦める
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.1

ジム・ジャームッシュ全部観たい私の願望がまた一歩進んだ。

ゾンビものというなかなか彼の作風からイメージしにくいものだったが、相変わらずのテンポがジャームッシュそのもの。
かなり本題までが長くて退屈し
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シチリア・サマー(2022年製作の映画)

4.0

切ないより悔しい。辛いより苦しい。
悲しいより憤り。そんな作品。

このようなテーマの作品はいくつか見ているけれど、今まで観たものとは少し毛色の違うものすごく苦しい作品でした。
実話をもとにしていると
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ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

4.0

こんな体験をするために映画鑑賞を趣味にしているといっても過言ではない。
写真とナレーションで大部分が構成された約30分のショートフィルム。
内容もきちんとおもしろいけれど、画面の美しさと洒落っ気に持っ
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ビートルジュース(1988年製作の映画)

3.7

最高に楽しくてファンタジーなお話でした😚
時代を感じさせる造形も映像も可愛いし、ティム・バートンワールド全開の作品です。
前半がやや長く感じてしまったのは残念だけれど、全体通してキュッとまとまったお茶
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M(1931年製作の映画)

3.9

フリッツ・ラング監督作初鑑賞。

冒頭から一貫した不気味さが鑑賞後も尾を引く作品。
子供たちの歌や口笛以外の音楽は特になく、無音の時間も多用されていることが不気味さや絶妙な気持ち悪さを演出していた。
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ビフォア・サンセット(2004年製作の映画)

4.2

"生きてる限り思い出は変えられる"

『BEFORE SUNRISE』から9年後の再会を描いた本作。
前作のような瑞々しく眩しい2人も大人になり、もどかしい現実を生きていた。
運命的な要素(前作は列車
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ネズミ捕りの男(2023年製作の映画)

3.6

ロアルド・ダール原作の小説から4作(『ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語』『ねずみ捕りの男』『白鳥』『毒』)、ウェス・アンダーソンが映像化したうちのひとつ。

なかなか不気味で面白いストーリーでした
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.0

ホアキンとウディがあまりに自然と作品に溶け込んでいた。

ジェシーは子供だけれど、それ以前に1人の人間。
たくさんのことを感じ、とっても繊細で不安定なジェシーと向き合う中で大人もさまざまな気づきを得る
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ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

3.6

ロアルド・ダール原作の小説から4作(『ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語』『ねずみ捕りの男』『白鳥』『毒』)、ウェス・アンダーソンが映像化したうちのひとつ。

かわいくてコミカルなショートフィルム。
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正欲(2023年製作の映画)

3.6

原作未読。

普通って?正常って?
大多数に属さないものを
ありえないと決めつけて理解しようともしない人ばかり。
でもそれが世の常かもしれない。
私だって、知らず知らずのうちに"ありえない"と思ってし
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マイ・ブルーベリー・ナイツ(2007年製作の映画)

3.4

ウォン・カーウァイ監督初の英語作品。

話の内容はいたってシンプル。
失恋した女性が流れてゆく先々で出会う人たちとのちょっとした会話やドラマを淡々と描いていく。

ぼやけた中に鮮やかに映える色たち、劇
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私がやりました(2023年製作の映画)

3.9

爽快なコメディで最初から最後まで楽しく観ることができました!
全編にわたってクスッとできるシーンやセリフが散りばめられていました。

そしてなにより画が綺麗。
いつまでも観ていたい絵画のようなスクリー
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.2

ゴジラ超初心者、なんならゴジラシリーズを一つもきちんと見たことがない私がなんとなく本作を観に行きました。

一つ言えるのは、IMAXで観るべき迫力の映像であること。
中身には触れられないけれど、ドラマ
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シカゴ(2002年製作の映画)

3.9

『Cell Block Tango』は曲だけ知っており、かっこよさに魅了されて本作を知るきっかけをくれたもの。
劇中で登場したときは痺れた!

悪女たちのセクシーでクールな立ち回りが光る本作は、物語の
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アダムス・ファミリー2(1993年製作の映画)

3.8

アダムス・ファミリーの続編。

不気味さも家族のお茶目さもマシマシの愛らしい第二作目です!
ハロウィンに合わせて一気に観たけど、これは恒例になりそう🤭
ラストシーン大好きすぎ!

キャストが亡くなった
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ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995年製作の映画)

4.0

列車内で出会った男女が意気投合し、なりゆきでウィーンで降りて夜明けまで共に過ごす。

ロマンチストで詩的な言葉を紡ぐジェシーは、ところどころずるいところも見える。
偶然の出会いも出来事も素直に受け止め
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.7

20世紀前半、石油の発見により富を得た部族たちと、彼らから富を奪わんとする白人たちのお話。
これが事実に基づいているとはなんとも恐ろしい。

最初から覚悟はしていたものの、3時間半弱の長尺で物語の起伏
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太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

3.8

ルネ・クレマンの『禁じられた遊び』にならぶ代表作。
アラン・ドロンの出世作になったそうだが、これがもう本当に綺麗な顔で見惚れてしまうし、悪い顔もサマになる。

海のシーンの豪快さに驚いた。
真っ青な空
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.0

IMAXで観るべき大迫力の作品でした。
AIを題材にしたありきたりといえばありきたりなものだったけれど、色々と考えさせられることが多かったです。
ところどころ既視感のあるシーンもありましたが笑
最後ま
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アダムス・ファミリー(1991年製作の映画)

3.7

ハロウィンだし観るなら今と思い🎃
おばかでお茶目で可愛いアダムスファミリーにほっこり。
ウェンズデーちゃんませてるけどかわいすぎるしいいキャラクター笑
バミューダトライアングルってワードがここで聞ける
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劇場版 きのう何食べた?(2021年製作の映画)

4.0

原作は読んでません。

テレビドラマ版に引き続き最高にほっこりする作品でした。
これ以上に優しい物語を観たことがないし、キャスティングがこれ以上に良くなることもないと思う。
いつまでも観ていたいし、当
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ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

4.0

プロフェッショナルを観た。

普段何気なく観ていた映画に隠されたこだわりの数々を、音という観点から見ることのできるドキュメンタリー。
あの映画のあのシーンはこんなふうに撮られていたのか!と感動すること
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シド・アンド・ナンシー(1986年製作の映画)

3.5

セックス・ピストルズの楽曲が聴けて嬉しかったのと、ゲイリー・オールドマンがえげつなかった。
これが映画デビュー作なんて誰が信じられるのかと思うほど凄まじい演技だったな。

破滅に始まり破滅に終わるよう
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.0

シリーズ4作目にして堂々たる完結。

アクションシーンの迫力も魅せ方も臨場感にあふれており、言わずもがな大満足でした。
今回も人が人形のようにどんどん死んでいくのでもはや潔いです笑
途中登場する鳥瞰し
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

4.0

最初から最後まで、オペレーターと彼がいる部屋しか映らない。
観ているこちらも情報は声しかないため、あらゆる登場人物を声から想像しながら固唾を飲んで見守る。
緊迫感や焦燥感に飲み込まれ、あっという間に観
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マイ ビューティフル ガーデン(2016年製作の映画)

3.8

どこまでも優しい物語だったなぁ。
こんな穏やかな気持ちになったのは久しぶり。
ストーリーはありきたりだし、深掘りされないあれこれが気になるんだけれどそこが一番伝えたいことではなかったのだろうと解釈しと
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気狂いピエロ(1965年製作の映画)

3.7

ゴダールらしさ全開な会話と展開です。

本作は特に色の使い方が面白い。
赤、青、白、黄…
ぼやけたノスタルジックな背景に映えるビビットな色たちが印象的です。

ゴダールの作品に出てくるセリフたちは本当
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ジャン=リュック・ゴダール 反逆の映画作家(シネアスト)(2022年製作の映画)

3.8

理解に苦しむ、だけど観たくなるゴダールの作品に対するハードルを少しだけ下げてくれたかもしれないドキュメンタリーでした。

彼の口から発せられる言葉たちの矛盾とか、インタビュアーに対するユーモアに溢れた
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.7

想像以上に不気味で不穏で哀しい作品。

少しとっ散らかった印象も受けたけれど、個人的には結構好きなストーリーでした。
既視感あったけど。
あまり深く考えず世界観に没頭して楽しんでもらいたい一本です。
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

3.8

解釈の余地がある、私には少々難しい映画でした。
不思議なお話で、現実と幻想の間がぼかされているような雰囲気。
ほとんど事前の知識なしに鑑賞したので、次は色んな人の解説を読んでから違った目線で観てみるの
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対峙(2021年製作の映画)

4.0

なぜ なにを 話す?
話し合いがはじまった頃、まさに私はこう思った。

静かで重たくてぎこちなくて、観ているこちらまで逃げ出したくなってしまうような空間で繰り広げられる対話。
互いの傷を癒すことが目的
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リトル・ガール(2020年製作の映画)

4.0

最近はLGBTQ+が広く知られ、受け入れられていると言われがちだけれども…
まだまだだなぁと思い知らされた。
彼女が彼女でいられることがどうしてこんなに難しいのか、理不尽で悔しいな。

ただ、両親やき
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ガタカ(1997年製作の映画)

4.0

遺伝子がものをいう近未来が舞台。
遺伝子が優れている者は周りから重宝され、そうでない者は排除される。
本人の本質や可能性がいかなるものであろうと、遺伝子ひとつで全て決まってしまう世界。
それが当たり前
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.8

ミステリーというか、サスペンス要素がもっと強いと思っていたので一貫した静けさは少し意外だった。
決して単純ではないさまざまな要素が絡まり合う展開で、こちらの情緒も複雑に揺さぶられた。
ずっと淡々として
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