Kasaさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ヒューマンネイチュア(2001年製作の映画)

3.9

全身毛に覆われた女と、猿として生きてきた男と、ネズミにテーブルマナーを教え込む研究者。(と、その助手)
ぶっ飛んだ人々が出会うことで、それぞれに歪んだ関係が生まれる話。

「知識人風」な金持ちやインテ
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アイ・アム・キューブリック!(2005年製作の映画)

3.4

マルコヴィッチの演技を楽しむ映画。

実録ものにしては、主人公の「かわいそう」な描写や湿っぽいシーンが少なめで、同情するポイントはない。完全なコメディとして観た。

デリカテッセン(1991年製作の映画)

3.8

ディストピア化したパリのアパートで起こるドタバタを、監督独自の色彩と構図で描いた作品。
アメリと比べるとキュートさには欠けるもの、ヘンテコなキャラクターは通ずるものがある。

ドミニク・ピノンの若い頃
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ザ・ハント(2020年製作の映画)

3.9

風刺の効いたアクション映画。(グロ注意)

アメリカ国内の実情を肌で感じたことがないので、本当の意味で理解できているかと言われると怪しい。

ただ、部外者だからこそコメディとして楽しめたような気もする
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アメリ(2001年製作の映画)

4.5

高校生のとき、1番”くらった”作品。
ブランドものや流行とは違う種類の、本当のおしゃれを知った。

「自分の気持ちと行動次第で、世界はずいぶんと違って見える」というポジティブかつシンプルな人生の真理を
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バートン・フィンク(1991年製作の映画)

4.3

コーエン兄弟お得意のオフビートなミステリー。静かな変態性を感じる作品。

人を選ぶユーモアと、難解さがクセになる。

ブシェミの使い方が好き。

レオン 完全版(1994年製作の映画)

4.2

定番中の定番。

昔、大学の新歓で好きな映画として答えてた。当時の気持ちに嘘はないんだけど、今観たとして同じ感動を得られるかは怪しい。そのため、10年近くあえて観ずにいる。

それでもエンディングの撮
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.0

ゆるーいダベリからの容赦ない暴力。この緩急がたまらない。

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.5

SNSの普及とともにより明らかになった人間の嫌〜な部分。嫉妬、虚栄。それらがかなりブラックに描かれている作品。胸糞悪い映画が苦手な人は要注意。

人生の価値は数字や知名度じゃ測れない。
利害関係のない
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クレイジークルーズ(2023年製作の映画)

3.0

セリフの端々に坂元感はあるものの、全体的に軽すぎて少し物足りなかった。
暇つぶし作品としてはいいと思う。

もっと重厚感のある設定や、皮肉屋、こじらせたキャラクターたちが観たかったかも。
坂元裕二さん
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.4

なんでも効率と最短距離を求める今の時代に、約3時間半の映画をぶつけちゃうスコセッシの気概よ。大好き。

内容ももちろん面白い。
異文化圏に暮らす人々同士の分かり合えなさは普遍的な問題。今の世の中に起こ
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

4.2

ダウナーな殺し屋女子高生たちが活躍するアクションコメディ。

日本のアクション映画の中ではかなり好き。

グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.7

王道の夢追いストーリーと最新技術、
磐石のキャストによる熱い演技がかけ合わさった
最高のエンタメ映画だった。

緩急のつき方が激しすぎて、
ずっと心臓がバクバクだった。
帰宅しても心拍数が下がらない。
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バービー(2023年製作の映画)

4.5

個人的‘23夏のベスト映画。

「不安でいっぱいの社会をどう生きていくべきか」という全人類の課題へのひとつの解答を、バービーを使ってハッピーに表現した素晴らしい作品。

女性だけをターゲットにした映画
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ソナチネ(1993年製作の映画)

4.3

狂気と色気と知性。
最後の晩餐ならぬ最後の遊び。

他の俳優は瞬きを一切しないのに、
たけしはパチパチ目を瞑る。
それが余計に異質な存在に感じさせる。

たぶん、ガチガチの論理で作ってる部分と、
感性
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

4.8

ウェスワールド全開。
ずっと終わらないでほしかった。

歳を重ねるごとに
作り込みが異常な域に達していて大好き。
芸が細かすぎて、一回観ただけでは
気づけていない所も多いんだろうな。

映画は虚構だか
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エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

4.4

90年代台湾の都会に暮らす
若者たちの心情の揺れを描いた群像劇。

会話の内容や関係性的に、
20代アラサーぐらいの年齢なのかな?
微妙な会話の間やユーモアが、
ジャームッシュ作品みたいだと思った。
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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.8

夏休みの団地を舞台に、
「力」に目覚めた子どもたちを描く
北欧発サイキックスリラー作品。

今まで見たサイキック系映画や
ホラー映画とは違い、
完全な悪が登場しない点が新鮮。
より後味の悪さを感じた
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バナナ・スプリッツ・ホラー(2019年製作の映画)

3.2

子ども番組の着ぐるみ(AI搭載ロボ)が、
殺人マシンと化してしまう話。

ポップでレトロな番組のテイストと、
最新技術やグロシーンのギャップが
見所なんだと思う。
が、個人的にはイマイチだった。

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ニンフォマニアック Vol.1 ディレクターズカット完全版(2013年製作の映画)

4.0

大学の少人数授業で学生たちにこの作品を勧めていた教授よ。あなたはいったい…(褒めてる)。

キャラクター(2021年製作の映画)

4.0

日本のサイコキラーを扱う作品の中では、
かなりおもしろいと思った。

ゾン100 ゾンビになるまでにしたい100のこと(2023年製作の映画)

3.2

うーん。
B級を作りたかったのか?
本格ゾンビ映画にしたかったのか?
どっちつかずな印象。
ゾンビまわりの技術力はすごかっただけに
もったいない。

1番は、女優さんを
別の方にして欲しかった。
所々
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.5

11歳の娘と31歳の父。2人のひと夏のバカンスを描いた作品。
ハンディカムの映像と31歳になった娘の記憶とが混ざり合い、エモーショナルな情景が浮かび上がる。
派手な筋書きも演出もない中、ここまで惹きつ
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マネキン(1987年製作の映画)

4.0

彫刻家志望の青年が、百貨店のマネキンに恋するお話。夜の間だけマネキンが人間に見えるというラブコメディ。

オープニングのアニメーションから持ってかれた。

キャスティングした人に10000点。

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

個人的には大好きな作品だった。

確かに抽象的な表現も多いけど、これまでの駿作品のテーマを念頭におけば、決して理解が追いつかないような映画ではない。

曖昧な存在への畏怖、女性への憧れ、少年が青年にな
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時をかける少女(2006年製作の映画)

4.5

7月13日(木)(=ナイスの日)に再上映に行ってきた。再レビュー。

劇場はほぼ20代から30代前半で満席だった。その10年間に生まれた色んな人の青春に、少しずつ影響を与えた作品なんだと思う。

大人
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怪物(2023年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

地方の郊外に暮らすシングルマザーは、息子が教師から暴力を振るわれていることに気づく。早速学校に乗り込んで真相の追求を求めるが…。

ひとつの事件を複数人の視点から見た結果、「単純な悪人は1人もいません
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

4.0

2分間の無限ループ。ありえない状況に巻き込まれた京都の温泉旅館の人々を描いた作品。

ヨーロッパ企画らしく、登場人物たちの言動にくすりとさせられながら、いつのまにか不思議な世界に迷い込んでいく感じが心
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.1

個人的にジョーダンピール作品で一番好き。

ゴーストよりも、得体の知れないもののほうが何倍も恐ろしい。

死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.0

ミステリー&シリアルキラー映画好きとして楽しみにしていたけど、全くハマらなかった。阿部サダヲの演技には圧倒された。目が、危ない人のそれにしか見えない。

同情できるキャラクターがいなかったこと、じめじ
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ミンボーの女(1992年製作の映画)

4.2

一流ホテルを舞台にしたヤクザ撃退マニュアル映画。
エリンギ頭のミンボーの女はキレッキレでかっこいいし、ホテルマンたちの成長物語としても楽しい。

この映画よりも後に生まれ、ヤクザと呼ばれる人たちが表社
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