メッチさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

メッチ

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オマージュ(2021年製作の映画)

4.1

音声が無くなってしまった既存の映画を復元させる。母親だからといって、夢は諦めずに敬意を払いつつ。

この映画を観て真っ先に何かの映画に似ているから観ていられると思ったのは、「永遠の0」と「ドライブ・マ
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.9

本作は、監督自身が結婚式でライダーコスをするほど、仮面ライダー愛が濃厚。でも、ほぼ無知識でも観れる「シン作」。

本作は当然ですけど、かなり初代の仮面ライダーを意識して制作されていました。再現をすると
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Winny(2023年製作の映画)

4.0

「ルールに遵守」なのは、日本の良いところでもありますが、時と場合によっては柔軟に対処しなくてはならない。

この事件の時代背景としては、まだGAFAMが成り立つ前に日本のIT企業や技術者も成長時期。W
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.5

映画は、作り手によって見せるものを180度変えられる。暗い真実を明るい幻想にできる。

これは自伝でもありますが、個人的にはスピルバーグ監督ベストアルバムのような映画でしたね。映画撮影に目覚めたエピソ
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.5

「水」は物を押し倒す濁流にもなれば、物を包み込める。マルチバースという濁流のようでも全て包み込む愛の映画。

新体験。その一言に尽きます。マルチバースを扱った映画は昨今まで多々あり、中でもMCUなんか
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エゴイスト(2023年製作の映画)

4.1

「本当に愛していたのかが分からない。」このセリフが、この作品の全てだと思います。

予告編を見ただけだと、ゲイカップルの話をそのままやるように見えたので、どう着地をするのか?と思っていました。
それに
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#マンホール(2023年製作の映画)

3.0

限られた空間で繰り広げる脱出劇。且つ、ネット社会の皮肉も効いていました。

個人的な意見ですが、観る前の予告編だけでは、作品の面白みが伝わりませんでした。でも、観てからだとあの予告編でないといけなかっ
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すべてうまくいきますように(2021年製作の映画)

4.2

「生きる」と「延命」は違う。寿命を引き伸ばしたうえで生きることは、本当に幸せなのだろうか?

脳卒中で倒れた父親が、病院のベッドで発してまった一言。そこから父と娘たちの奮闘劇が始まる。
前半の入院中の
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

4.0

無駄なものは一切ない。暗闇の人生を照らす光は、映画であると私は思いたい。

主人公の2人が、暗い人生を生きてきたけど、出会ったことで1つの光が見えたかと思ったのに。なぜ、さらに追い込むのかと。でもそれ
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別れる決心(2022年製作の映画)

4.1

なぜ「愛している」と彼女は思ったのか?文化の違いだから?会話の解釈の違いか?「?」が絶えない恋愛劇。

この作品は、監督の過去作の「オールド・ボーイ」のようなトラウマ系ではありません。しかし、あれは一
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いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)

4.0

「余命わずか」という焦りと吹っ切れる刹那。父の葛藤と偉大さと「わが子を想う気持ち」に満ち溢れる物語。

作中の大半は里親探しですが、余命宣告を受けていることもありどんどん視野が狭くなっていく主人公の姿
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.8

「音」の表現をこだわり抜き、漫画連載から長年経てのアニメ化。よくぞ形にしてくれた。

まず、漫画原作者含めこの作品の製作に関わった方々に敬意を表します。
正直申し上げると鑑賞する前は、期待より不安の方
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ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

2.8

夜でないと鞘から抜き出すことのできない聖剣のように、一筋縄ではいかない復讐劇。

主人公が復讐を誓い海を渡り、時を経てとある村を襲うあのワンカット風のシーンは見応えがあった。
北欧の音楽と景色それだけ
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バビロン(2021年製作の映画)

4.9

グロい、汚い、不快。だが、欲のためではない。歴史に残る意味のあるものを作りたいという願いだけ。

「ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼル監督最新作!と思って観に行かないで、1つの「映画」として観に行
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バイオレント・ナイト(2022年製作の映画)

4.3

現実に打ち砕かれ、何も成し遂げられなかったサンタがお送りする。オッサンのオッサンによるオッサンのための映画。

この映画を簡単に述べるのであれば、クリスマス映画の定番と定番に定番を盛り合わせたセットみ
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.6

恐らく、拒絶された側がすべき事は、拒絶する側と同じ価値観に近づけば良かったのかもしれない。

この作品について、映画サイトでどんなテーマの作品なのか予め説明されていましたが、アイルランドの内戦の「始ま
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そして僕は途方に暮れる(2022年製作の映画)

2.6

「ごめんなさい。」その一言を言うだけで良かった。でも、考える現実から逃げたいがために物語が始まる。

謝らないだけでこんなロードムービーができるとは…。「マジ先輩凄いッス。」と言いたいところではありま
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エンドロールのつづき(2021年製作の映画)

4.0

この映画は、監督の少年時代のノスタルジーでもあれば、映画そのものに敬意を表している映画でもある。

「ニューシネマパラダイス」が感動ノスタルジー映画であれば、本作はほのぼのノスタルジー映画。と言いたか
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キラーカブトガニ(2021年製作の映画)

4.1

今観ているこの映画は、グレムリン?いや違うッ!!これは、愛すべき”大”おバカ映画のキラーカブトガニだッ!!

この映画を観るには、これからおバカ映画を観に行くというマインドで行くことが前提。私はそのう
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.2

これは、実際にあった事件を扱った作品ですが、ただ事件を描くのではなく、どう寄り添えばいいのかも描いていました。

実際に起きた事件をテーマにした作品は、淡々と話が進んでいくだけというのが多い気がします
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モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

4.2

恐らくこの人がいなかったら映画は、今より印象的ではないものになっていたかと思います。

「荒野の用心棒」や「夕陽のガンマン&続・夕陽のガンマン」や「ニューシネマパラダイス」や「アンタッチャブル」と、挙
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ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

3.0

ウェールズの村の夫婦が競走馬を育てあげ数々のレースで結果を残していく。勝利だけでなく村の人々の夢を乗せて。

競走馬を育て上げて強調しレースに出場させるまでには相当な資金が必要であり、村の住民たちで組
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思い出のマーニー(2014年製作の映画)

4.3

これは、偉大な巨匠が去る組織にいた一員が、本気で打つけたい渾身の想いがあったのだと思います。

なんだろう、恵まれた親と子の関係でも、その子の環境や境遇と親と子の環境のほんの"1ミリの違い"で、恵まれ
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非常宣言(2020年製作の映画)

4.1

ウィルス感染を題材にしたフィクション。だけどどこかリアル。おまけにアクションも目が離せないほどの緊迫感。

似たタイトル名で「新感染」というゾンビ映画が過去にありましたが、某ウィルスが世界を震撼させる
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Dr.コトー診療所(2022年製作の映画)

3.3

同窓会込みの里帰り気分とスクリーンで観るからこそ志木那島(与那国島)の美しさを再確認できる作品。

フジテレビのドラマが1番アツかったころの代表作の1つである「Dr.コトー診療所」その十数年後を描いた
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

4.2

この映画は、ミステリーとして観てはいけない。孤独だった彼女の生涯を見るための映画。

本作に近い作品でいうと「ある男」に近い気がします。あの作品も愛していた夫は別人の戸籍を偽って別の人生を生きていて、
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.3

耳が聞こえない方と同じ立場に立って見せる。背景音は強調されてますが、あくまで情報としてだったかと。

この物語は、主人公ケイコがボクシングを続けるべきか?辞めるべきか?苦悩と葛藤が淡々と進んでいく感じ
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.4

3D映画として相応しい。海の中にいる錯覚を起こすほどの「海」の表現には圧倒されました。

1作目観た当時は、初めて3D映画を体験して凄さは伝わりました。お話も「もののけ姫」に影響を受けているのは伝わっ
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グリーン・ナイト(2021年製作の映画)

3.4

お祝いのための聖なる日が、覚悟する(腹をくくる)日になるとは…。

アーサー王伝説を知っていてもその甥の物語があったこと自体知らなかった。どことなく頼りなかった主人公が最後の最後で覚悟を決める様だった
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マッドゴッド(2021年製作の映画)

4.5

良い意味で「意味が分からない」作品。ただひたすら凄いものを見せつけられる狂気のダークファンジー映画。

やはり巨匠や天才が描く世界観というのは、ぶっ飛び過ぎていて凡人の私には追いつけない。例えば、キュ
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ブラックアダム(2022年製作の映画)

3.2

最近のDCU は、ヴィランやぱっと見悪者のようなヒーローが問題解決する印象。MCUがやってそうでやってないことをやっていたのが本作にもあった気がします。

ドウェイン・ジョンソンの肉弾戦満載。最初から
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ある男(2022年製作の映画)

4.2

人はその人が育った環境によって性格が形成される。なぜその人は入れ替わりを望んだのか理由を探る物語。

結婚していた夫が別人である事が発覚する。夫は結婚する前どんな人間だったのか?なぜ戸籍を変えてまで生
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ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ(2021年製作の映画)

3.9

写真という技術進歩するが、絵画という文明が後退した時代。失い続ける中失い続けながらもで彼は愛を貫いていた。

主人公のルイスはとても物事の真実を見定めることができる方なんでしょうね。階級として周囲から
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.9

原作者が指揮しているためあって、妥協せずに満足したものをスタッフ一丸となって作り上げたのが伝わった。

私はバスケットマンではなかったし、漫画もアニメ版も小学生中学生の頃に読んだことがある程度のにわか
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母性(2022年製作の映画)

3.5

自分のお腹を痛めながら子供を産んでも母になることではなく、娘としていることを望んだ。そして娘は母を守る母に自然となっていた。

大地真央さんが演じる母親はとても純粋な愛を注いで娘を育てていた。でも、愛
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パラレル・マザーズ(2021年製作の映画)

4.0

歴史というものは意図的に偽ろうとしてもいつかは明確にされる。子供の取り違いからスペインの「混沌」だった時代の真実を追求する。

同じ日に子供を産んだシングルマザーの2人。そのうちの1人のペネロペ・クル
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