まささんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

まさ

まさ

映画(621)
ドラマ(0)
アニメ(0)

道で拾った女(2023年製作の映画)

3.4

いつものミニシアターでなんとなく面白そうな本作をチョイス。トラックドライバーの男とホームレスの女、どちらも訳ありの二人のロードムービー。憎めない登場人物が魅力的であり、艶っぽいシーンも思いのほか多かっ>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.9

ヤクザと中学生というあり得ない組合せの最高な二人。経緯はそれぞれやけど歌に向き合う二人の姿が微笑ましい。悩み多き中学生と世の中の汚れたところを生きるヤクザ。互いから滲み出る優しさと真面目さが絶妙な関係>>続きを読む

宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきました(2022年製作の映画)

3.6

空いた時間に何か見るものはないかと、たまたまフィットした本作を鑑賞。意外にも小さいスクリーンの客席の最後の一席だった。北朝鮮軍と韓国軍というシビアなところを材料に、高額ロトを介在させて、なかなかなコメ>>続きを読む

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

3.9

とにかくブッ飛んだ映画だった。原作は読んでないが、これが自伝的ストーリーだというのだから驚きだ。笑いに全てをかける、って言葉はあちこちに転がってるんやろうけど、ここまで全てをかけてる奴はいない。社会で>>続きを読む

ティル(2022年製作の映画)

3.6

アメリカであった黒人に対する差別はもちろん知識では知ってはいるが、このようにストーリーとして描写されたものを見ると、その理不尽さ、深刻さを強く感じる。作品に描かれた母親が直面した現実とそれに立ち向かう>>続きを読む

ミツバチと私(2023年製作の映画)

3.5

自分の性別に悩みを抱える8歳の子供と母や周囲の大人たちのそれぞれの葛藤を描く。多様なあり方を認めることは実に難しい。でも、様々な衝突や困難の先には希望があることも見せてくれた。主人公の少年は、繊細で複>>続きを読む

女優は泣かない(2023年製作の映画)

3.8

スキャンダルで干されていた女優と彼女の復帰ドキュメンタリーを撮る崖っぷち女ディレクターが織り成す体当たりストーリー。いやぁ久々に感情の忙しい作品だった。芸能界や番組制作の舞台裏をコメディタッチで描きつ>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

鑑賞中に包まれる雰囲気が最高に心地いい。ずっと見ていられるし、このまま見ていたくなる。変わらない日常の中で、空や木々、人々が見せる日々違う表情が愛おしい。東京の街も、そこでの人々の佇まいも美しい。流れ>>続きを読む

青春ジャック止められるか、俺たちを2(2024年製作の映画)

3.6

シネマスコーレを舞台にした映画をシネマスコーレで見るという贅沢な体験。この劇場に込められた情熱を感じることができたのは、非常によかった。折しも、閉館した名古屋シネマテークが、ナゴヤキネマ・ノイとして復>>続きを読む

光る校庭(2022年製作の映画)

3.5

主人公である小学5年の男児が身近な死と向き合うストーリー。子供の持つ残酷さ、純粋さ、優しさが見事に描かれている。なによりメインの子役二人の演技、雰囲気が素晴らしかった。

INTERFACE 知能機械犯罪公訴部 -ペルソナ-(2022年製作の映画)

3.5

終映後に舞台挨拶があり、全国上映会を目指して名古屋でパイロット上映。AIが更に進化、普及し、法廷で裁かれもするという近未来を描いた作品。こんな未来がやって来るのかも、と思わせるほどよくできた設定とスト>>続きを読む

市子(2023年製作の映画)

3.6

市子の過去と今、それぞれに取り巻く人たちを映し出しながら、彼女の悲しい生い立ちに迫っていく。その生い立ちと今の彼女とつながった時、その壮絶な来し方に言葉をなくす。ただ欲を言えば、もう少し心を揺さぶる演>>続きを読む

シチリア・サマー(2022年製作の映画)

3.7

同性愛の青年二人の切ない物語。シチリアの広大で美しい風景と対照的に映る彼らの自由な世界の狭さがあまりに悲しい。狭いコミュニティは偏見を増幅させる。二人の青年が社会に何をしたというのだろうか。このストー>>続きを読む

青春墓場(2021年製作の映画)

3.7

いかつい男が働く中華料理屋のパートの女性とその息子。彼らと彼らを取り巻く人たちの闇と毒。そして、漫画家の青年と劇団員の女性のそれぞれの鬱屈と二人の仄かな幸せ。それらが交錯する衝撃を描く。なんといっても>>続きを読む

花腐し(2023年製作の映画)

4.0

柄本佑に綾野剛というキャストと予告編の雰囲気でチョイス。以前の荒井晴彦監督作である「火口のふたり」はあまりはまらなかったので、今作はどうかと思ったが、これは観てよかった。R18作品であるが、R18で許>>続きを読む

蟻の王(2022年製作の映画)

3.5

1960年代のイタリアでの実話をもとにしたストーリーらしい。男性同士の許されざる恋愛の苦悩を描く。最近はこのテーマを描いた作品はが本当に多くなった。この作品では、教授と教え子という関係性もあいまって、>>続きを読む

コーポ・ア・コーポ(2023年製作の映画)

3.6

大阪の下町のコーポに住むどこかおかしな人たちの群像劇。上手に生きることができない人たちが、なんとなくつながりながら生きている。それぞれに垣間見える優しさ、温かさがいい。何かが起こるわけではない、へんて>>続きを読む

明ける夜に(2023年製作の映画)

3.4

夏が終わる8月31日に駆け込む若者たちの群像劇。予告編の雰囲気が良くて鑑賞してみた。なんか思い立ってしまう夏、そしてそんな夏が終わってしまう寂しさが映像からあふれていた。たまたま居合わせた二人が夜の海>>続きを読む

17歳は止まらない(2023年製作の映画)

3.7

タイミングが合わず、近くの館の公開終了ギリギリに滑り込みで鑑賞。農業高校の畜産科2年の女子高生の恋愛譚。畜産科ならではの、我々にとっては非日常的な日々のありさまや、そこから生じる深みのある言葉が物語の>>続きを読む

フィリピンパブ嬢の社会学(2023年製作の映画)

3.5

愛知先行上映、上映後に監督と主演2人の舞台挨拶。フィリピンパブ嬢という異色のテーマを研究対象にすることをきっかけに展開するラブストーリー。フィリピンパブの裏側を描くドロドロした…というよりは、主人公は>>続きを読む

法廷遊戯(2023年製作の映画)

3.6

原作未読で鑑賞。もともと法廷ものは嫌いじゃないこともあり、ストーリーとしては楽しめた。清義と美鈴、そして馨の来し方がストーリーのキモの一つであり、そこがややあっさりしていような気がした。それでも鑑賞後>>続きを読む

正欲(2023年製作の映画)

3.5

マイノリティな嗜好を持つことの生きづらさ、「普通」とは何かを問い掛ける作品。意図も分かるし、考えさせられもしたが、全体的なミステリーテイストがやや過剰な印象と、焦点が当たる人物がやや多く散逸した印象を>>続きを読む

神回(2023年製作の映画)

3.8

ループ×青春と来て、青木柚と坂之上茜という出演陣で鑑賞を決めた。夏の午後の二人きりの教室とループする時間。何度か見てるループものだが、ループものお決まりの色々繰り返して試す中で、青春ものど真ん中なテイ>>続きを読む

さよなら ほやマン(2023年製作の映画)

3.6

予告編を見て、どアップになる兄弟2人の雰囲気だけでチョイス。作品を見れば見るほど、この兄弟が好きになる。それは美晴もそうだったのかな。彼ら兄弟の背景がさらに紐解かれるにつれて、ますます彼らが好きになる>>続きを読む

人生は、美しい(2022年製作の映画)

3.5

ストーリーもなんとなく想像できるし、ミュージカルものは苦手。なのに感涙を期待して観てしまう。そしてやっぱり泣いてしまう。もうおじさんだからか、涙腺が緩すぎる。確かにミュージカルは全開。冒頭から歌って踊>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.8

ゴジラと人間、日本人との戦いを通して多くのことを感じさせる作品だった。戦後の復興や再びつながり始めた人々の絆を容赦なく破壊する狂暴なゴジラは、まさに今この世界で広がろうとしている戦争の残虐さを表してい>>続きを読む

人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした(2023年製作の映画)

3.5

仕事もお金も男もない、落ちぶれてしまった元アイドルが、知らないおじさんと出会って再生するという現代のおとぎ話のようなストーリー。世の中には色んな出会いがあるもんだ。悲しい別れにつながる出会いもあれば、>>続きを読む

こいびとのみつけかた(2023年製作の映画)

3.6

どこか変わった人たちのまじめでほんわかした世界。空気が読めずマイペースな人たちと、彼らを囲んでいる人たち、彼らが織り成す雰囲気がいい。俺的には宇野祥平の演技と雰囲気、そして台詞が刺さった。雰囲気を味わ>>続きを読む

悪い子バビー/アブノーマル(1994年製作の映画)

3.8

とんでもない母親に30年以上にわたって、狭い汚部屋で監禁されて育てられた男が、世間デビューするストーリー。歪められた育ちの行く末と可能性が、刺激的な描写を交えつつ、丁寧にシーンを重ねて描かれている印象>>続きを読む

僕らの千年と君が死ぬまでの30日間(2023年製作の映画)

3.4

予告編を見て少し気になっていた作品で、ちょうど見れるタイミングだったことから、予習材料も何もかもすっ飛ばして飛び込みで鑑賞。不老不死や人形伝説などが織り成す壮大なおとぎ話的なラブストーリー。にしては、>>続きを読む

おまえの罪を自白しろ(2023年製作の映画)

3.3

政治の世界の裏側を舞台にしたサスペンスもの。なんとなく描きたいものは分かった…つもり。でも、政党、議員、利権のつながりがふわっとした理解にとどまってしまい、サスペンスの謎が解かれた爽快感を今一つ味わえ>>続きを読む

愛にイナズマ(2023年製作の映画)

3.7

コロナ禍を経た今だからこその作品なのかもしれない。マスクが当たり前の日々は、素顔や本心を隠すことを当たり前にしてしまった。建前や演じることが普段の姿になり、見えない本当の姿を追い求める。でも「本当の姿>>続きを読む

北極百貨店のコンシェルジュさん(2023年製作の映画)

3.7

予告編で気になっていて、尺が70分と短いこともあり、ちょうどタイミング良く時間があって鑑賞。様々な動物が客として来店する百貨店で、人間がコンシェルジュを勤めるという普通に考えればトンデモ設定で違和感を>>続きを読む

台風クラブ 4Kレストア版(1985年製作の映画)

3.7

初見で4Kレストア版を鑑賞。中学3年という多感な思春期の、青春という一言では括りきれない、恋心、欲望、偏愛、暴力、独善…言うなれば狂気性が溢れている。既に親世代になってしまったおじさんとしては、自分の>>続きを読む

白鍵と黒鍵の間に(2023年製作の映画)

3.5

ジャズピアニストを志すも場末のピアニストとして暮らす男の年の瀬の一日を描く。過去と現在をクロスオーバーしているような展開を見せつつ、結局何がどうなったのかは煙に巻かれた感じ。ジャズのお洒落な雰囲気が最>>続きを読む

キリエのうた(2023年製作の映画)

3.3

幅広い年代の音楽を作品の雰囲気とともに味わう作品、そうとらえるかな、という感じ。ストーリーというよりは、雰囲気と音楽を味わおう、そういう姿勢で最初から臨めばより楽しめたかな。悪くはなかったが、アイナ・>>続きを読む